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懐中時計と5つの約束  作者: 穂先ロア
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もう何も隠す事は無い

次の日俺は教室に着くなり速攻で担任に呼び出され職員室に向かった。理由は…昨日の件のことだろう。職員室に着いたら担任がとり物を取りに行っている間に外を見ていた。葉や花がついていない桜の木…それを見ているとこんな言葉が漏れていた。

「…もうすぐ…春だってのに…」

中庭の真ん中その位置に桜の木。俺はは今ここである計画を立てていた。それは卒業式までの秘密としよう。それにしても…担任が遅い。10分も廊下待ちは流石にキツいので、教室に戻ろうとすると

「悪い待たせた」

書類片手に担任が職員室から出てきた。扉を閉めた担任が。

「向こうで…話すか」

そう言って空き教室へ向かった。その後は予想通りだった。昨日の事を聞かれた。

「生徒指導の後帰ったよな?理由を知りたいんだ…教えてくれないか?」

もう誰にも言えない理由なんて無い。そう思った俺は一間置いてからこう言った。

「どうせ…その後の授業を受けても集中出来ないと思いますし…なんせアイツら二人の顔は見てたり…想像したりしたら…胸糞悪くなって帰りました。」

怒られると心中で察していると…まさかの答えが返ってきた。

「篠崎と山岡か?」

そう聞かれ俺は即で返答した。

「そうですね笑」

乾いた笑みが出る…それもそうだ。忘れておきたい事実なのだから。そう思っていると

「あの二人なら…昨日反省文とそれなりの処罰を出しといた」

不思議だ…何故俺には来ない?俺は篠崎に殴り掛かろうとしたんだぞ?よく分からん状況に頭を抱える俺に、担任がちょっと小馬鹿にすろように笑ってこんなことを言った。

「朱菜や草道から事情を説明して貰っていたんだよ」

その答えに俺は納得する。その後はスムーズに話が進んだ。教室に戻る瞬間担任に言われた。

「日暮…お前友達思いの良いクラスメイトに感謝しろよ」

と…そんなものはもうしてある。そんな言葉を心に留めた。


昼下がり俺はカラオケに行っていた。ただ1人ではない。あのメンバーで行ってきた。しかし問題がある俺は二十~三十年前の曲ばかりしか知らない。それに悩んでいると朱菜からこんな事を言われた。

「日暮君は…何歌うの?」

俺氏詰んだ。多分二十~三十年前の曲を知らないだろうからだ。すると草道が余計な一言を言ってきた。

「ひぐ!ブルハの曲歌わないのか?」

コイツ…一言余計だなそう思いこう返しておいた。

「心の底からふざけんな」

ま草道のことだろう恐らくふざけて返す…とやはり

「心の底からゴメンなさい(笑)」

確信した。コイツ絶対反省してねぇ…とすると大きな笑い声が俺の横から聞こえた。声の主は朱菜だった。

「アハハ…何それ?」

こうやって笑って過ごすのは最高だと思う。だがいつまで続くか分からない。だから人は「想い出」を作るんだな…そんな事を思うのだった。

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