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冒険者

目覚めてから数日が過ぎた、といっても時間の感覚が分かりづらいので、それくらいだろうと言う話しだが。


あれから、何体かの魔物と出くわしたが、トランザムがいるお陰で苦戦する事はなかった。


ポイントも200ポイント溜まった。


まだ、新しい英雄は召喚できない、ガチャをよく見ればゲージの様な物がついていて、それを見る限り1000ポイント必要みたいだ。


剣戟の音が聞こえる、音がした方に向かってみる。


そこには、六体のスケルトンと戦う人間の姿があった


冒険者だろう、ダンジョンに入る様な人間は二種類しかいない、国の命令でやってくる騎士や魔法士かダンジョンに眠る貴重なアイテムや財宝目当ての冒険者だ


見たところ、彼らは冒険者だろう。


人数は四人、前衛の剣士が三人、後衛の魔法士? いや神官が一人いる。


対するスケルトンは六体、一体一際おおきなスケルトンを中心に、スケルトンには珍しく連携よく戦っている。


あれは、スケルトンジェネラル、動きも早く力も強い単体でも強力な上に他のスケルトンを操り攻撃してくる。


なかなかに厄介な相手だか、冒険者達は互角に渡り合っている。


『パージ』

神官が魔法を放つ、浄化の光がスケルトンを襲う、スケルトン達が怯んだ隙に剣士達が切り込み形勢を決めた。


スケルトン達が崩れ去る。


なかなかに実力がある冒険者の様だ。


今の段階で戦うには厳しい相手だ、それに何となくだが人間と戦いたいとは思えなかった。


まだ、人間だった頃の名残があるのかもしれないな。


体は完全に魔物になっているというのに。


私は自分の体を見返す、そこにあるのは、やはり唯の骨でしかなかった。


『 ホ...... ネ』

思っていた事が口にでる、自分が話せる事に驚いた、

酷くヒビ割れて不気味な声ではあるが。




ひと月後


あれから何度か冒険者を見かけたが、何とか戦いは避ける事ができていた。


他は相変わらず、魔物を狩る日々だ、特に目的もないのでガチャのポイントを貯めているくらい。


目の前に巨大なトカゲの魔物が現れる、獰猛な牙をちらつかせ威嚇の鳴き声を上げる。


トランザムが骸骨とは思えないスピードで魔物に近づくと、アッサリと両断する。


流石は英雄と言ったところか、あれから記憶も少し戻ってきた、私が魔法師をしていた事等些細な事だが、その中にトランザムと言う英雄の名も聞いた覚えがあるのを思い出す。


トランザムは強い、この辺の魔物なら単体なら苦もなく倒せる、ただ疑問も残る、逆に言えば複数で攻められれば危ういのである、英雄とまで呼ばれた男の強さがその程度かと。


やはり、肉体がなければ本来の力は出せぬか、そんな事を考えながら、トランザムを眺めていると又頭に情報が流れてくる。


トランザムの現在の出力10/100


出力を1上げるのに、10ポイント消費

上昇した出力は30分後に戻ります



なるほどな、トランザムの本来の力は10倍ということか、とんでもないな。


しかし、このガチャまだ色々と秘密がありそうだ。


まあ、それもそのうち分かるだろう、私はそこで考えのをやめる。


足音が聞こえた、視線を向ければ冒険者の男と目が合う、まあ私に目はないのだがな。


ちっ、見つかってしまったか、あいにく私の体を素早くは動けない見つかってしまえば、逃げることはできない。


『リッチだ! それとあれはスケルトンジェネラルか?』

先頭の男が私を見て叫ぶ、見覚えがある顔だった、いつぞやの冒険者だ、仲間もあの時とおなじ面子か


『こんな上層にリッチがいるなんて聞いたことないわ、それにあれスケルトンジェネラルの変異体かもしれない、私達じゃ手に負えないかも、一度撤退しましょう』

そう撤退を訴えたのは神官の女性だ。


何と素晴らしい提案だろうか、と私は喜ぶ、さすが神官になる人間だ。


『ミアのいう事も分かるがリッチの骨は高値で売れる、それにあのスケルトンの装備、相当な業物と見たね、ここで引くのは惜しいな』

ミアと呼ばれた神官の素晴らしい提案を否定する発言を髭面の男がする。


『俺もザスの意見に賛成だね、俺たちはもうBランクだ、リッチだろう変異体だろうと、問題ないだろう、アルもいいよな』

先頭にいた、金髪の男がザスの話しにのる。


『僕はリーダーの指示に従うよ』

アルと呼ばれた気弱そうな男が答える。


もう完全に戦う流れだ、面倒だがしかたないやるしかないか。


けれど、その前に

『マテ...... ワタシ二タタカウイシハナイ』

一応停戦を呼び掛けてみる。


冒険者がギョッした顔をする、そりゃ魔物にいきなり話しかけられたら驚くだろうな。


『気を付けて、言葉を使って私達をはめるつもりかも』

ミアが警戒して身構える。

『おう、あんな不気味なやつに騙される奴なんていないぜ』

金髪が答えると皆、戦闘態勢に入った。


完全に逆効果の様だ、なんだか酷く悲しい気持ちになる、騙す気などないというのに。


前衛の三人が突っ込んでくる、それを迎え撃つトランザム。


『パージ』

ミアが後方から聖魔法を放ってる、トランザムは危なげなく避ける。


トランザムは、四人を相手に善戦をしているが、やはり多勢に無勢苦しい戦いを強いられている。


私も援護したい所だが、この身体には魔力も力もない


仮に冒険者の一人がこちらに攻めて来たら、私はひとたまりもないな。


バゴと爆発音がする、ミアの放った魔法がトランザムに当たる。


まずいな、あれを使うか。


私はガチャについてある、もう一つのボタンを押す。


200ポイント消費、トランザムの出力、30/100


ガチャとトランザムが淡く光る。


『なんだ! 何をしやがった』

金髪が驚いている。


トランザムが剣を振るう、今までの動きとは格段に早く力強い、三人の男達を斬り伏せた。


急所は外してある、言葉にしなくてもある程度トランザムは私の思い通り動いてくれるのだ。


『が......こいつ急に強くなりやがった』


『パージ』


ミアが放った魔法をトランザムは斬りはらう。


『そんな』

魔法を斬りはらわれたミアは転んで尻餅をついた。


勝負は着いた、私はトランザムを止めると冒険者に近づく、聞きたい事があるのだ。


『く...... くるな』

『やめてくれ』

『イヤ...... 来ないで』

冒険者達は口々に怯えた声をあげる。


襲われたのは、むしろ私の方なんだがな、魔物というものは難儀なものだ。


『ココノダンジョンノナマエハナンダ』

冒険者を見下ろして問いかける。


『名前?』

戸惑いの声を金髪があげる。


『ソウダナマエガアルダロウ』


『ラ...... ライノだ、ライノの迷宮だよ、ここは』

怯えた声で金髪が答える、ガチガチと歯を鳴らして。


『コウリャクハサレテイルカ』


『まだだよ、まだされてない』


『ソウカワカッタレイヲイウ』

私は聞きたい事を聞き終えると冒険者を置いて去る。


ライノの迷宮かなるほど、であるなら、もしかすると上手くいくかもしれないな。







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