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治癒術師と桃色鮭に魅せられて 前編

 しつこく居座り続けた残暑が遠のくと、途端冷たい秋の風が吹き込んできて、一気に世界は青々とした夏色から、金色や紅の秋色へと一気に染め替えられる。

 夏服を仕舞い込んで、日中でも薄手のカーディガンを多用するようになってくると、秋が来たんだなあとしみじみ実感する。

 私は庭に落ちた桜の葉を、箒で掃きながら空を見上げた。


 空にはうろこ雲。ぼこぼこした雲が秋の風に穏やかに流されていく空は、夏の澄んだ青色とはうって変わって、少しくすんだ水色。

 日本でいう秋の風物詩といえば、秋空に舞い飛ぶトンボだけれど、異世界ではスケールが違う。

 ギャアギャアと鳴きながら、秋空を飛び回っているのは大小様々な竜だ。

 寒さに弱い小型の竜や、まだ幼い子どもを持つ竜は、揃って秋が来ると冬に備えて南へ去るという。

 今日も何頭かの竜が、遠く南へ向かって飛んでいく。

 大きく翼を広げて、風を受けて気持ち良さそうに空を泳いでいる竜は、如何にも異世界らしく、見ていて飽きない。



「竜って、ここからみると随分小さく見えますけど、大きいんでしょう?」

「そうだよ、あれは物凄く高いところを飛んでいるから、そう見えるだけだね。巨大なものだと小さな山ほどあるらしいよ」

「へえ。一度近くでみてみたいですね」

「竜は頭のいい生き物だから、人間に自ら関わりあうことは滅多にないんだ。人間は地上から天高く舞う竜を眺めることぐらいしかできない。竜と間近で出会えたなら、とても幸運なことだといわれているんだよ」



 ジェイドさんとふたりで並んで空を見上げる。

 私達のはるか上空では、子竜が親竜に甘えるように擦り寄ってじゃれ付くのを、ひらりひらりと親竜が往なしている。

 別の竜は、ぐるりぐるりと旋回しながら、優しく見守るように、不器用にふらふらと飛ぶ子竜を見守っていた。



「私が知らないこと、まだまだ沢山あるんですね……」



 異世界の空は、日本の空と同じように見えて、どこかが必ず違っている。



「この世界のこと。もっと知りたいです」

「……俺が教えてあげるよ」

「はい。……ありがとうございます」



 言葉を交わしているうちに、自然と手を繋ぐ。

 風は少し冷たかったけれど、繋いだ手の温もりはぽかぽかとして、私の心まで温めてくれる気がした。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 それはある日のことだった。

 突然、カイン王子が護衛騎士のセシルさんと一緒に我が家を訪れた。



「実は茜に頼みたいことがあるんだが」



 そういったカイン王子は、至極真面目な顔で妹が「刺身」を食べたいと常々言っている、と教えてくれた。



「異界では生魚の身を食べると聞いたのだが、それは本当か?」

「はあ。そうですね。私の国では、よく食べますね。ひよりは大好きですからねえ、お刺身。……でも、正直こちらで食べるのは食中毒とか寄生虫が怖くて」

「異界では問題なく食べられるのであろう?」

「……あちらでは、お刺身を安全に食べられるような保存の技術が発達してますからね。それに生食文化の長い歴史の中で、どの魚が生食に向いているかなんてのも調べつくされてますし。この国の市場に行けば、その日の朝獲れたてのお魚は並んでますけど……生食にたえられるものなのかどうかがいまいち解らなくて。今まで避けていたんですよねえ……」



 この間少しだけ日本に戻ったとき、大将の店でマグロのお刺身も食べたけれども、あれは絶品だった。

 とろっとした甘い魚の脂は、肉の脂にはない旨み、魅力がある。



「ひよりも同じようなことを言っていた。だから、茜に食べたいと希望を言えなかったのだろう。実は私のほうで、そういったものに造詣が深い人間がいてな。君に紹介したいのだが」

「え……いいんですか?」

「ああ。是非紹介させてほしい」



 カイン王子はそう言うと、照れくさそうに笑った。



「もう直ぐ、長期遠征だ。出発してしまえば、また大変な旅になるだろう。だから、ひよりが食べたいものを、食べさせてやりたいんだ」



 ――翌日、我が家に新たなる客人が訪れていた。



「どうも! はじめまして! あたしはマルタです! 治癒術師をしています!」



 白いローブを纏い、樫の木でできた杖を持った、健康的な褐色の肌をした緑色の瞳のその子は、ぴょこん、と頭を下げた。そして、顔を上げるとにかっと白い歯を見せて笑った。ほっぺに散らばるそばかすと相まって、とても愛嬌のある女の子だ。



「よろしくお願いします。私は茜です」

「知ってますよう! 聖女さまのおねえさんなんですよね! お会いできて光栄です!」



 そういうと、またぴょこん! と頭を下げる。するとローブのフードから長い赤毛のみつあみが零れた。



「そんなに畏まらなくてもいいんですよ?」

「そんなわけにはいかないです! 聖女さまはこの国にとって大切なかた! だから、そのおねえさんも蔑ろになんてできません!」



 マルタは可愛らしい顔をきゅっと真面目な顔にして、ぴしりと姿勢を正している。

 ……なんだか、親しみやすい子だけど、この態度はとってもやりづらいなあ。

 私自身は妹と違って、直接国に貢献しているわけではないのだ。

 ちらりとマルタを眺めると、緊張しているのが一目瞭然だ。


 それにしても、可愛い子だ。最近若い女の子と――ふたご姫は幼すぎるし、ティターニアは年齢不詳、ひよりはそもそも妹だから論外だ――と話をしていなかったから、なんだかそわそわする。


 ……この子と仲良くなりたいなあ。


 同世代の女子と他愛のないおしゃべりを最近していない。なんだか友達がとても恋しい。

 友達まではいかなくとも、なんとか仲良くしたいものだ。それにこんなに緊張されていては、居心地が悪い。……どうにかならないだろうか。

 そのとき、私の頭にあるアイディアが浮かんだ。そうだ、いい方法がある。



「マルタさんは歳はいくつですか?」

「歳ですか? 今年で23歳になりました!」

「……23歳?」

「あたし、結構童顔なので、若く見られますけど! こう見えて大人の女性なんです」



 マルタはそういってむん、とあまり大きくない胸を張った。

 その様子はどうみても23歳には見えない。



「マルタさんは私よりひとつ下なんですね」

「ええええ!? そうなんですか!? 茜様、てっきりあたしより年下かと」

「私の顔は歳相応だとおもいます……おもうけど。ねえ、マルタ?」

「……なんですか?」



 急に口調が変わった私に、マルタは不思議そうな目を向けた。



「ここは異界から来た、私の家でしょう?」

「そうですね」

「実はこの家のなかはね。治外法権なの」

「治外法権……!?」

「ここでは異界のルールが適用されるの。ジルベルタ王国のルールじゃなくてね。……王様や王妃様すら、そのルールに従うんだから」

「……そうなんですか!?」



 マルタは緑色の目をまんまるに見開いて驚いている。

 そして、次の瞬間そわそわと周りを見回し始めた。なんだか恐ろしいところに来てしまった、なんて思っていそうだ。

 ……まあ。嘘は言っていない。立場に関係なく食事を共にする、靴を脱いで家にあがる位だけれど。



「だからね。異界のルールで、同い年や歳の近い女の子は、上も下もないの。みんな平等なの。だから、マルタ。私のこと、茜って呼んでくれる?」

「えええ!? そそそ、そんな恐れ多い」

「私、もう勝手にマルタって呼び捨てにしてるから。ねえ、いいでしょ? あと畏まった口調もやめよう」

「うう……でも聖女さまのおねえさんだし」

「だから、治外法権なの。王様も守っていることなのよ。王様よりマルタはえらいの?」

「そんなことないですよ! ありえないです!」



 マルタはぶんぶんと顔を振って、大慌てだ。

 そして、マルタは眉を寄せて少しだけ思案すると、ちょっと頬を赤らめて上目遣いになり、小さな声で「じゃ、じゃあ……あ、茜……?」と言った。

 恥ずかしいのだろうか。マルタは視線を彷徨わせ、なんだかそわそわして落ち着かない。


 ……よし、第一段階突破。


 私は異世界での新しい友達ができそうな予感に、心の中でガッツポーズをした。



「茜、そろそろ本題に入りましょうか」



 私が心の中でマルタ友達計画を密かに練っていると、ジェイドさんの呆れたような声が聞こえた。

 ちらりと後ろを振り向くと、ジェイドさんが苦笑いしているのが見える。


 ……あ、私の企み、ばれてるっぽいなあ……。


 ジェイドさんは本当に何でもお見通しだ。



「あっ、ああ!そうだった!仕事で来たんだった!」



 マルタもジェイドさんの言葉を聞いて、やっと本来の用事を思い出したのか、私に向かってぴしりと姿勢を正した。



「ええと、カイン王子から解毒が得意な術師を希望されていると聞いたので、今回、あたしが来たんです!」

「マルタは解毒が得意なの?」

「へへ、そうだよ。ジルベルタ王国一の解毒術の使い手『毒味のマルタ』といえば、あたしのことだからね!」



 そういってマルタはまた、むん、と小さな胸を張った。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 王都の市場で一番大きな店を構える魚屋。

 大きく開かれた店頭には、色とりどりの魚が並べられている。

 大小様々なザルの上には沢山の魚が並べられ、客を呼び込む店員の声が元気よく辺りに響き渡っている。

 魚の種類も豊富で、小さな小魚から、マンボウのような平べったくて大きな魚、なにやら恐ろしく長い、得体の知れないにょろにょろしている魚まで様々だ。


 沢山ある魚を眺めながら、私はいつも通りにジェイドさんと手を繋ぎ、魔力を融通してもらって鑑定魔法を発動する。

 そして、見慣れない魚一つ一つの情報を確認して、刺身に使えそうな魚を見繕った。

 ……けれども、なかなかいいものが見つからない。

 鑑定をしていくと、見慣れた「鯵」やら「鰯」相当だと出るものはあるにはあるのだけれど、説明文の中に寄生虫やら、毒があるやら、かなり物騒な言葉がちらほらと混じるのだ。



「ほうほう! この魚には毒があると……」

「ああ。ただ、塩で煮てしまえば毒は消える。焼くだけだと毒が残る場合があるから、絶対に煮るんだぞ」

「ふむふむ! んで、これは?」

「これはな……」



 私が鑑定をしているそばでは、マルタが店のおっちゃんと色々と魚について話し込んでいた。

 特に毒のある魚について詳しく聞いているようで、ふんふんと楽しそうにマルタが聞くものだから、おっちゃんも嬉しそうに説明を続けている。



「マルタ、どうかな? よさそうなのはあった?」

「これとかいいんじゃないかな」



 マルタが指差したのは、緑色をした色鮮やかな小魚だ。



「これの内臓を生で食べると、即天国に行けるらしいよ!」

「いや、マルタ……?」

「あとはねえ、この縞模様の魚! このヒレ部分に小さな棘があって、それに刺されると手足が3倍くらいに膨れ上がる毒があるって」

「マルタ、そうじゃなくて、私が聞きたいのは生食できそうな魚なんだけど」



 魚の毒について楽しそうに話すマルタを遮り、私の希望を伝えると、魚屋のおっちゃんとマルタは顔を見合わせて「またまたあ」とまるで冗談を聞いたときのような反応をした。



「私、最初に目的を言ったと思うんだけど、マルタさん……?」

「……っは! そうだった! そうだった! あははははは! この国じゃあ、魚を生で食べるなんて馬鹿のする事だっていうのが常識だからね!」

「……馬鹿……」

「いや!? 違うよ!? 茜が馬鹿と言ったわけじゃなくて……あわわわ」

「……もう。いいよ。気にしてないから。それよりも、どうにかして食べられないかな。特にコレ(・・)とか」



 私が指差したのは、口先が異様に尖った黒い大きな魚だ。

 鑑定魔法では「ドラット」と出ている魚。日本で言う……「鮭」相当の魚だ。



「お! ドラット! これは焼くと最高に美味しいんだよねえ。これ、結構獰猛な魚で有名なんだよ」

「え、獰猛……!?」

「そうそう、嬢ちゃんよく知ってらあ。ドラットは産卵期になると、気性が荒くなってな。漁師が近づくと、水面に飛び上がって鋭い嘴で突き刺そうとしてくるんだ。だから、産卵期の漁師は皆、木製の盾を持って漁に出る。んでもって、突き刺そうと飛んでくるドラットを盾にぶっさして捕獲するんだ。豪快だろお!」



 ……豪快というより命がけじゃない!?

 確かにドラットという魚の嘴部分の先は、何かに突き刺さった跡のように、そこだけ黒い皮が剥げている。



「身は素晴らしく脂が乗って美味いぞ。こいつのいいところは卵を抱えていても身が痩せないところだ。産卵期でも美味いからな。年中需要があって、売れ筋の魚さ。今は丁度産卵期だから、こいつも卵を抱えてる。……けど、その卵は食べちゃならねえからな。気をつけろよ」

「何故食べちゃいけないんですか?」

「そりゃあ! 毒があるからさ!」



 魚屋のおっちゃんはがっはっは! と豪快に笑った。


 ――妹の好きな魚の筆頭にサーモンがある。

 塩鮭のおにぎりなんかはいくつでも食べるし、お寿司屋さんでは必ずサーモンの握りを食べる。

 そして、いくらも大好物だ。

 秋は鮭のシーズンだ。毎年、しょうゆ漬けをねだるくらいには妹の大好物。

 そして、目の前に鮭相当の魚がある。さらに卵まで抱えているらしい。……さぞ、刺身を妹に出したら喜ぶだろう。これをなんとかできないだろうか。



「マルタ。これの毒ってなんとかならない?」

「ふふふ! 大丈夫!」



 マルタは私の言葉に、胸を張って答えた。

 さっきまで生食について、否定的だったような気がするんだけど……。



「『毒味のマルタ』にお任せあれ!」

「そ、そうなの……?」

「大船に乗った気持ちでいてくれていいよー!」



 マルタは自信たっぷりに白い歯を見せて、ニカッと笑った。



 私たちは何匹かのドラットを購入すると、家に帰ることにした。その途中で喉が渇いたので、ジェイドさんが飲み物を買ってくれることになった。

 それを待ちながら、マルタと色々と話をした。

 天気のことから始まり、城のこと、国のこと。マルタのこと。いろんなことを話していると、久しぶりの歳の近い同性との会話が楽しくて楽しくて、ついつい話が弾んでしまった。

 色々と他愛のない話をしていると、突然マルタがこんなことを言い出した。



「いやあ、茜はいいねえ」

「何が?」



 マルタが少し離れた屋台で、飲み物を買っているジェイドさんを眺めてうっとりとしている。



「素敵な彼氏さんと、ずっと一緒なんでしょう?」

「ぐはっ!」



 マルタはにやにやと私の横腹を指でつついてくる。

 くすぐったいのと恥ずかしいのとで、私は慌ててマルタから距離をとった。

 ……何故それを!?



「……もしかして、バレバレ?」

「いやあ、お互いを見る目が蕩けそうなくらい甘いからね……独身のあたしには刺激が強くて……なんだろう。時折、腹の奥からどろどろとしたものが溢れそうに」

「マルタ!?」



 一瞬闇落ちしそうになったマルタは、はっとして顔を振ると、遠くを見ながら「羨ましいなあ……」とぽつりと零した。



「ふうん。誰か好きなひと、いるんだ?」

「へ!? あ!? いやっ、そんなこと……」

「いるんだあ」

「うう……」



 マルタは涙目になって、ふるふると体を震わせ、真っ赤になっている。

 ……ああ、初心な子に、私はなんてことを……。でも可愛い。


 マルタは両手で顔を覆うと、



「あたしの好きな人は、あたしなんかとは全然つりあわない人だから……」



 そういって、滲んだ涙をごしごしと袖で拭った。



「……ごめん。からかうようなこと言って」

「ふふ、大丈夫! あたしが勝手に片思いしているだけだから! それにね、もう23歳なんて行き遅れだからね~。期待してないから」



 マルタの言葉に、一瞬思考が停止する。

 ……いま、行き遅れと聞こえたような……。



「大体の女性は遅くとも20歳までには結婚するからねえ。あたしなんて、周りから余りもの扱いだから、仕事に生きることに決めたの!」

「ちょ、ちょっと待って! 20歳過ぎたらみんな行き遅れになるの!?」

「そうだよー」

「早い……早くない!? 私のいた世界……というか国じゃあ、最近は30歳過ぎてから結婚するひとが多いのに!」

「なにそれ! あたし、もしかしてそっちの世界に行ったら、まだピチピチ!? お買いどき!?」

「もう、ピチピチだよ! 今が旬だよ! 一番青春を謳歌している年頃だよ!」

「ほああああ! すごいねえ! いいねえ! もう、あたしそっちに移住する!」

「いや、異界だから無理でしょ」

「……絶望した!」



「いやー!」と叫ぶマルタが、あんまりにも可笑しくて、思わず私が噴出すと、マルタは私をきっと睨みつけて「彼氏がいても、まだ結婚してない茜は、行き遅れ仲間だからね!」と私をびしっと指差した。



「えええ! 仲間認定しないで!」

「ふふふ、ようこそ! 行き遅れの沼地へ……」

「勘弁して!」



 掴みかかってくるマルタをかわしたりしつつ、ふたりでじゃれあっていると、両手に飲み物を持ったジェイドさんがまたしても呆れ顔でやってきて、女子同士の楽しいひと時は終わりを告げた。

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