第3話
(さて、これからどうしようか。そうだな・・・冒険者ギルドにでも行くか)
そう思った俺は、冒険者ギルドに向かった。ギルドに向かうまでの道は人や獣車で混雑している。正直鬱陶しいぐらいに。
獣車とは、テイミングした魔獣に引かせる車のことだ。商人や有力ギルド、金持ちの連中が主に所有している。
どこぞの馬鹿が、龍の上位種をテイミングしようとして、失敗した結果食われた。そんな噂もある。理論上は、テイミングしようとする魔獣よりも強くなければ、まず成功はしないらしい。
押し寄せる人混みを、鬱陶しく思いながらギルドに入ると、冒険者たちはその辺に座り、涼んでいる。おかげで、3人のギルド嬢たちは暇そうにしていた。・・・これでいいのか冒険者。
冒険者たちのことを少し心配していると、真ん中のギルド嬢が声をかけてきた。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。冒険者登録をなされますか?それとも依頼を受けられますか?」
そういえば、最近は依頼を受けていなかったな。
「依頼を受けさせてもらおう」
「そうですか。では念のため、ギルドカードを拝見させていただきます」
ガジェス・グリデリア
レベル1
所属ギルド 無し
ギルドランクD
ちなみにギルドランクはSSSからGまである。俺は、少ししか依頼を受けていなかったから、あまり上がっていない。
「確かに確認しました。ガジェス・グリデリア様ですね。今回はどのランクの依頼を受けられるのですか?」
「そうだな。久しぶりだから、Eランクの討伐依頼を受けることにしよう」
「わかりました。では、Eランクとなるとこのような依頼になります」
一、ゴブリン30体討伐
ニ、ゴブリンウォリアー20体討伐
三、ゴブリンメイジ20体討伐
四、ゴブリン、ゴブリンウォリアー、ゴブリンメイジそれぞれ30体ずつ討伐
「それじゃあ、4番の依頼を受けよう」
「わかりました。ゴブリンたちは、主に西の森に生息しています。お気を付けて」
ギルド嬢が礼をするのを見ながら、俺は冒険者ギルドを出た。
さて、念のために体力回復用の赤ポーションと、魔力回復用の青ポーションを買っておくことにしよう。買った物を巾着袋に入れて、これでよし。あとは一応この辺りの地図を買っておくか。
さあ、西の森に向かうとするか。あの魔法の練習がてら、ゴブリン狩りをすることにしよう。