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神、作る。
ある所に、神がいた。
なんとも奇妙な空間だった。
白や黒、赤青黄色が入り乱れ、暑さ寒さ渇きも入り混じる。
今は黒と寒さが強いだろうか。
いや、そんなことは関係ない。
神は今、怒り、嘆いていた。
自身が作った生物が、他の神に浸食されたことを。
自身が作った生物が、それを喜んだことを。
自身が作った生物が、混じり物になったことを。
自身が作った生物が、それを望んだことを。
何よりも、自身の物に触れられたことを。
だから神は、創り出した。
自身の家から異物を消すために。
何も混じっていない、自身だけの物を。
無邪気で無知。だからこそ、無垢であり無情である。
そんな、魂を。