約束
〜記憶〜
少女「私達また、この場所で会おうね!」
自分「うん、寂しいけど、分かった。」
少女「じゃあ、小指出して!」
言われるがままに小指を出す
すると少女は自分の小指と、
少女の小指を合わせて歌い出す。
少女「指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーます、指切った♪」
そう歌い終わると手を離し、
少女「じゃあ、約束ね!」
と言い、にへ、と笑う
自分「うん、絶対ね、!」
____数年後
瓦礫に挟まれた少女がいる
その少女はさっきまで可愛いステッキを
持って戦っていた_
幼子の憧れの存在、魔法少女だ。
そんなキラキラの輝く存在が、荒れ地となった
この場所で瓦礫に挟まれ、戦う気力を無くしている。
戦っていた時程ではないが、まだキラキラしている。そんな彼女が呟く。
「……約束…したのに……」
そう言い、無意識なのか小指を
差し出している_____
______私はついさっきまでステッキを持って戦っていた。なのにいつの間にか瓦礫に挟まれている。情けない…私は幼子の憧れ。つまり、
いつまでも輝き続けなければならない存在。
そうは思っているが身体が動かない。
もう駄目かもしれない_
「……約束…したのに……」
気づけば、そう呟いていた。
誰かの足音が聞こえる。
助けてもらえるかもしれない、
だがこんな姿誰にも見られたくない。
そんなことをぼんやりした頭で考えていると
足音が自分の頭の上で止まる。
誰かの呟く声が聞こえた。
「…約束なんて……クソくらえだ……!」
そう呟き声が聞こえるのと同時に
自分の無意識に差し出していた小指が
踏みつけられる。
痛い
それが最後の感情だった_______