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猫の足音

作者:

窓の外を猫が歩くと

小さな音が残ってく

ひたひたひたひた

足音だけが残ってく

黒い猫は素知らぬ顔で

四分音符を落としてく

地面に張りつけ置いていく

ひたひたひたひた

何を考えているのか分からない

無表情の猫はそっぽ向く



今日も今日とて歩いてく

足音残して歩いてく

ぺたぺたぺた

少なくなった足音

それでも今日とて聞こえてく

ぺたぺたぺた

何かを引きずりながら歩いてく

ぺたぺたぺた

猫はぎこちなく歩み去る



昨日の今日でも歩いてく

ぎこちなく歩いてく

ざっざっ

足音が減った代わりに

擦れる音が残ってく

ざっざっ

上半身を地に伏せて

後ろ足で歩いてく

ざっざっ

足はまだまだ使えるらしい

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― 新着の感想 ―
[良い点] 黒い猫は素知らぬ顔で/四分音符を落としてく が面白かったです。最終連、限られた時間がすり減っていくようです。それでもどこかユーモラスな逞しさを感じました。
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