表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

例えば、顔の見えない恋から始まる


「元カレに連絡したい内容を、俺に送れ」


 彼氏と別れて一ヶ月、先輩が言った。

 返信が来ないと泣く私に、そいつにはもう送るな、と。





 会いたい

 それは俺へ送ったのか、元カレ?

 元カレへです 

 10分でいく



 何してる? 

 それは

 元カレへです

 実習中。そっちは?



 備品買いました 

 それは

 先輩へです

 了解、ありがと



 髪色かえた!

 それは

 元カレへ

 写真送れ



 グランドに鹿がいるみたいですよ

 それは

 先輩へ

 今日の宅飲みは鍋だな



 電話していい?

 それは

 元カレへ

 番号教えろ





 半年後。

 言葉を届けたい相手は全て先輩になっていた。

 どう思われるか不安で『元カレへ』って書いてしまう時もあるけど。

 でもこれ、先輩も私を好きだよね?

 というわけで今日は、ちょっと勇気を出してみる。


 好きです


 返事はいつも通り、すぐに来た。


 それは 

 先輩が

 わかった

 俺も

 同じ

 好きだ


 連投されたメッセージが私達の関係が変わった事を表しているようで。

 スタンプを送ると、浮かれた様な可愛い絵が返ってきた。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ