ふたりのねがいごと
ひっこしすることになったの
きゅうなことばにゆうたくんはびっくりします
「ひっこしって・・・・どういうこと」
これからもいっしょにあそべるとおもっていた、でも...
これからはいっしょにいられなくなることがしんじられません
「そんなの・・・しなくていいじゃん・・・」
「てんきんになんてついていかなくていいじゃん・・・ずっとここにすんでれば・・・」
なかのいい友だちのいきなりのひっこしにゆうたくんはなっとくできません
◆
その日のよる、ゆうたくんはおうちでかんがえていました
なんとかこれからもいっしょにいられることができないのか
ぼくもいっしょにつれてってもらう
でもおとうさんとおかあさんからはなれたくない....
おとうさんにてんきんしてもらう
でもおとうさんをきっとこまらせちゃう....
なかなかおもいつくことができません
そのときテレビのこえがきこえてきました
『あしたはながれぼしがよくみえる日になりそうです』
「これだ!」
ゆうたくんはなにやらおもいついくことができたみたいです
◆
つぎの日
ゆうたくんはなにやらあさからいそがしそうにしていました
おとうさんのリュックサックをもちだしておかしをつめこんで
ベッドのなかにはたくさんのおもちゃをつめこんでふくらませて
タンスのなかからあたたかいふくをだして
さいごにかいちゅうでんとうをもち出してじゅんびばんたん!
◆
よる
ゆうたくんはこっそりいえをぬけだします
そとはくらくてちょっとこわいけれど
かいちゅうでんとうをつければだいじょうぶ!
いつもあそんでいるこうえんにむけてあるきます
◆
よるのみちをあるいてこうえんにつきました
あれ?だれかがベンチにすわっています
おそるおそるちかづくと......
なんと!ともだちがすわってそらをみています!
ともだちにあえてうれしくなったゆうたくん
ふたりでなかよくはなしをして
「ふたりでねがいごとしよう!」
ゆうたくんはともだちといっしょにみることにします
しばらくふたりはおかしをたべながらそうしてすごしました
◆
じかんはあっというまにすぎて、ふたりはかえりみちをあるいていました
「じゃあまたね!」
あいさつをしておたがいにいえにもどります
ふたりはなにをねがったのか、どちらもはなしませんでした
しかし、ゆうたくんはどこかうれしそうにいえにかえるのでした
◆
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