表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アラフォー2人異世界で  作者: 天知
10/36

免疫力求厶!!!

「なんか…凄まじい破壊力のイケメンでしたね…。」


ベッドに腰掛けて、はぁ…。とため息をつくと、ようやく落ち着いてきた。

窓の外は日が沈み始めて夕焼け色に染まっている。


「あんなの、38年生きてきて初めて見たわ…。」

史絵さんもとなりのベッドにバフりと倒れ込んで完全に脱力モードだ。


あの後、何故か女将のマーサさんに「何だかすまなかったね!」と謝られてしまい、呆然としていた私には、「部屋を離して貰いたい。」と言われた事になのか、知り合いとおぼしき超絶イケメン2人のオーラにあてられた事になのか、何がなんなのか分からないまま、「いえ…。そんな事ないです…。大丈夫です。」と上の空のままに答えていた。

「晩御飯の支度が出来たら部屋まで声をかけに行くから、それまでゆっくり休んでいておくれ!」

と、伝えられたが、まさか晩御飯をあの2人と同じ空間で頂くのだろうか…。という、期待してしまう様な、恐れおののいてしまうような、なんとも複雑な気持ちになってしまった。


「あ!そうだ!史絵さん、明日は武器や旅の装備をある程度揃えに行きましょう!」

今日、ひと通り歩いてみた感じだと、小さいながらも品揃えの良さそうな店があったし、今の2人は、膝下まである地味なワンピースに、編み上げの革のロングブーツ。荷物は布袋のみ。明らかに旅向きとは言えない格好だ。布袋の中身は村までの道中軽く確認したが、何やら謎の魔導具の様なものが数点と、お金とおぼしきコインの入ったお財布のみ。史絵さん曰く、今の所持金でも、ある程度の買い物や、数週間程度の宿泊は出来るが、残金はこの世界で言うところの銀行のような施設に入れておくように光の玉に言ってあるらしい…。

私がステータスとスキルを設定している間に、光の玉といったいどのような交渉が行われた…いや…これ以上は考えるのはよそう…。


コンッコンッコンッ。

部屋のドアがノックされて、女将さんに晩御飯の支度が出来たからと、階下へ促された。

すぐ行きます!と返事をして、髪や、ワンピースのシワを整え直す。

いや!違うから!!イケメンを意識してるとかじゃなくて!!一応身だしなみを整えるのは女性の嗜みというか!!と、自分に言い訳をしていたが、チラリと、隣りのベッドを見れば、史絵さんが髪をサイドにまとめて編み込んでいる。

じっと見ていたら、

「っ!!いや!違うから!意識してるとかじゃなくて!!!!下ろしたままじゃ食べにくいかなって!!」

と顔を真っ赤にして否定し始めた。

アラフォーにして男っ気の欠片もなくなり、更にはイケメンに対する免疫力が皆無だった2人の行動は、中学生かよ!!と言わんばかりに分かりやすく似通っていたのであった…。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ