表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/103

復讐の聖女と邪悪な神 4 ジルとシーマの最後の抵抗

 かつてジャンヌの親友であり戦友であった二人の亡者が合わさり、巨大な亡者が誕生した。

 

「「ジャンヌ…私たちの全てをあなたに、ささげます…はぁぁぁぁぁ!!」」


 巨大化して悪魔のような翼や牙を生やした合体亡者はヘルの背後に迫り鋭利な爪を首に向けた。


「「ヘル!! おまえだけは、ゆるさないっ!!」」


「なぁ!?」


 背後から自分の首を狙ってきた異形の亡者に悲鳴を上げたヘル。

 だが二人の力が合わさっても衣の力により爪は通らず、すぐに漆黒の太陽に焼かれてしまう。


「「うがぁぁぁぁ!!」」


「はっ!! あの女の連れどもがぁ!! 馬鹿は死んでも治らないみたいねぇ!!」


 悪態をつき余裕のヘル。

 だが、合体亡者は地獄の闇により徐々に肉体が消滅していてもあきらめなかった。


「「ヘルゥゥゥ…ウガァァァ!!」」


「なっ!?」


 ジルとシーマの声合わさった声が響き、漆黒の太陽により消滅しかかっている右手を伸ばし右手の爪先がわずかにヘルの聖なる衣をかすめた。


「「ジャンヌ、ごめんな、さぃ…」」


 最後の抵抗の後に謝罪の言葉を口にしながら合体亡者は涙を流し体が消えながら下に落ちていく。

 

 落ちていく亡者に向け「クソがぁ、汚い手で私に触れやがって!!」と吠えた。 


 だが、ヘルは気づいていなかった。ジルとシーマの最後の攻撃により、亡者の右手の爪先に聖なる衣の綻びから出た糸が引っ掛かっていた。

 

 そして、糸がついた右手が天国への階段の下に集まっていた罪人たちの元へ落ちていった。


「はぁ、はぁ…クソがぁ…しつこいんだよぉ!!!」

 

 恨み言を吐きながら突撃してくる亡者に魔法を放つヘル。

 彼女の手にある魔法の杖の皹はかなり広がっていたがヘルは気づいていない。


「「ゆるさない、ゆるさない」」


「「このうらみ、けっしてはらせぬ」」


「「てんごくは、いかせなぃ!!」」


 亡者達は恨み言を吐きながら消滅していく。


「はぁ!! ふざけるなぁ!! 道具ごときがぁ、地獄の神であるこの私に歯向かうんじゃねぇ!!」


 女の物とは思えない表情と声のヘル。

 

 自分の退屈しのぎのために起こした地獄や犯罪の被害を受けてきた被害者たちの亡者達を消し去り、ヘルは高笑いしながら背後にある地上から伸びている天国への階段に向け亡者を消滅させた魔法を放ち破壊してしまった。

 

「くっははは!! 天国の女もワインも全て私ものだぁ…そうだぁ、また暇になったら戦争を起こしてやる…今度はこそ、邪魔が入る前に神どもを殺して…あぁ、そうだぁ、さっさとコレ(転移玉)で天国に行けば…」


 目の前にいた邪魔な亡者達がいなくなり、転移玉の事を思いだしたヘル。

 さっさと階段の頂上に向かおうとしたが、体が後ろに引っ張られる。


「ぐっ!? な、なに?」


 ヘルは慌てて背後を見ると衣から一本の糸が下に向け垂れ下がっていた。

 そして、糸の先には多くの罪人たちがおり糸をつかんでいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ