地獄で出会う少女達 2 聖女を慕う双子と義賊
ドワーフやエルフなど男のみで集められた一団が次々と双子の地獄の剣で消されていく。
双子に向け魔法や石が飛ぶが、双子は華麗に回避するか地獄の剣で防ぐ。
「くそぉ!! おいっ!! 相手は人間のガキだぞぉ!! さっさと殺せぇ!!」
「だったら石ばっかり投げてないで、ドワーフのお前らが前にでろよぉ!!」
「う、うるぇぇ!! お前らもさっさとあのガキどもを殺せよ!! この魚ども!!」
双子の持つ不気味な剣に怖気づいてドワーフ達はウンディーネを罵倒して前に出ない。
「おい人間ども!! おまえら…って、おい!! 逃げんな!!」
荷物持ちだった人間の男達はハーピィ達が全滅したのを見て既に逃げ出していた。
人間の男達を盾にできず、外道な男たちは人質の女たちを前に出す。
「こ、こうなったら…おい、ガキども!! その剣を俺らによこしな!! でないと、この女どもを殺すぞ!!」
後で楽しむように捕まえていた女性を人質に取り始めた大柄のボスドワーフ。
双子は動きを止めてボスドワーフを睨む。
「地獄を汚す外道め…」
「姉様…どうする?」
同じ人間の女性を人質に取られ双子が動きを止めた
「ははっ!! 動くなよ…まずはその気色悪い剣を…」
「捨てろ」とボスドワーフの言葉は続かなかった。背後から伸びてきた闇の刃がボスドワーフの首のはねてしまった。
「子供相手に人質かよ、最低だなお前ら」
「は? てめぇ、なにもん…ぎ、ぎやぁぁぁぁ!!」
地獄の剣で首をはねられたボスドワーフが叫ぶ。
自分達のボスが頭だけになり暴漢一味は恐怖で戦意を失った。
「なんなんだよぉ、あの剣は!?」
「くそぉ!! エルフどもはどこに行きやがった!! 」
残った残党たちはエルフ達が既にリグにやられているとは知らずに悪態をつく。
残党たちは自分の身を守ろうとおびえている人質を掴もうとしたが。
「はぁ!!」
「てぇぃ!!」
一瞬の隙に接近していたネロとアルにより残ったドワーフとウンディーネたちは死体も残らず消滅した。
「く、くそぉぉ!! に、人間のガキどもがぁ…」
首だけになったボスドワーフ。仲間を消されて恨みの言葉を放つが彼の周囲を人質にされた女性たちが囲む。
「な、なんだてめぇら!! ぐげぇぇ!!」
女性たちはボスドワーフに向け蹴りやそばに落ちていた石を投げるなど仕返しをした。
捕まる前に集落の男達は殺されてしまい息子や夫の仇と抵抗できないボスドワーフに怒りをぶつけた。
「ぐへ…くっかかか…」
ボスドワーフは女たちの暴力を受けている中でも余裕があった。
これまで亡者や地獄の責めを受けて苦痛には慣れている。それに死ねばいつもどうり体が戻り、こいつらに復讐できると考えていた。
(この人間のメスどもが…体が戻ったら絶対に殺す!!)
顔中が痣と傷だらけになっても余裕のボスドワーフ。
一方で暴漢一味をせん滅した後、リグは地獄の剣を持つネロとアルの前に立つ。
容赦なく暴漢どもを消滅させた双子に「その剣はもしかして聖女さんからもらったのか?」と聞こうと口を開き。
「あ~もしかして、その剣って聖女さ…」
リグが「聖女さん」と言おうとした瞬間、ネロとアルは目を輝かせながらリグの手を取る。
「あなたも聖女様にお会いしたのですか!?」
「私たちと同じ剣を持っていると言うことは、あなたも聖女様に選ばれたのですね!!」
心からジャンヌを信奉する二人にリグは引いていた。先ほどまで暴漢達を消滅させていた殺戮者から純真な少女に切り替わった二人に戸惑っていると離れた所から声が聞こえた。
「この、裏切り者どもがぁ!!」
「よくも俺たちを殺しやがったなぁ!!」
暴漢一味により先に殺されていた集落の男達が生き返り、荷物持ちだった人間の男達が襲われていた。荷物持ちだった男達は「自分達はドワーフ達に脅されていた」「悪気はなかった」と弁明するが、娘や女房を取られ怒りに満ちた集落の男達は聞く耳はない。
強い物の小判鮫になり「おこぼれ」の甘い汁を啜ってきた罰が下ったのだった。




