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我儘三姉妹 7 地下牢獄と毒蛇

「ぎゃぁぁ~~!! ぶへぇ!!」


 体を地獄の剣で消され首だけになったダージンは、屋敷の地下牢獄へ堕ちた。

 

「な、なんだぁ!? ひぃ!?」


「だ、ダージン、さま?」


 地下牢獄には既に先に死んだ手下達全員がいた。

 大人数で狭い牢獄の中、突如天井から降ってきた首だけのダージンに悲鳴が上がる。


「ひぃぃ!! き、気持ちわるぃ!!」


 主であるダージンの首を誰も拾わず、精神が壊れたダージンは放置されてしまう。


「お、おい!! あそこの穴から逃げるぞ!!」


 ダージンの落ちてきた穴を見て手下達が魔法で飛ぶ。

 牢獄の鉄格子はどれだけ攻撃しても壊れることはなく、唯一の脱出口を見つけ手下達が天井の穴に向かうが、堕落した大臣の元で甘い汁を啜ってきた手下達にも地獄が待ち受けていた。


「ぎやぁぁぁぁ!!」


「うぁぁぁ!! 蛇だぁ!! 毒蛇が降ってきやがった!!」


 これまで侵入者を拷問するために使ってきた毒蛇が降ってきた牢獄内が騒然となった。


 毒蛇たちは威嚇の声を上げ手下達を睨む。


「は、はぁ!! ビビらせやがって!! こんな蛇ども、俺の魔法で!!」


 手下達は毒蛇たちを魔法や武器で攻撃する。いくら毒を持っていようが、数人でかかれば怖くはない。あっという間に毒蛇たちは殺されてしまった。


「へぇ!! びびらせやがってこのクソ蛇どもがぁ!!」


 毒蛇の死骸を放置して手下達は我さきに狭い天井の穴に群がる。


「おい、俺がさきだぁ!!」


「なんだとぉ!! てめぇぇぇ!!」

 

 手下達が言い争う中、殺された毒蛇たちが恨みの力で死骸が一つになっていく。


 辺獄にてかつて貴族だった子供が豚となり空腹に飢える人々に狩られ続けた。

 そして、食われ続けた恨みと空腹の苦痛から自らも豚の怪物となりドワーフを食った。

 

 同じように、これまで人間に拷問用に使われ無惨に殺された恨みと苦痛で毒蛇たちは

一匹の大蛇となった。


「ひっひゃぁぁぁ!! あれぇ、蛇が大きくなってる~~あっはは!! ぐへぇ!!」


 首だけのダージンがそんなことを言った次の瞬間、ダージンは大蛇に食われた。

 

「う、うぁぁぁぁ!!!!!」


 ジャンヌの親友であったシーマの亡者のように一つに合わさり変貌した毒蛇は手下達を食らい始めた。

 

「ファイヤボー…うぁぁぁぁ!!」


 魔法を放つ暇もなく手下達は丸のみにされる。大蛇の体内で抵抗しようとするも、体内に流れている猛毒の体液により瞬時に溶かされてしまう。


「うぁぁぁぁ!! 俺が先だぁ!! どけぇぇ!!」


「や、やめろぉぉぉ!! し、しにたくねぇぇ!!」


 一人分しか通れない狭い穴に向け手下達が我さきに群がる。

 手下達の武器や魔法攻撃の抵抗を受けるも毒蛇はひるまず手下達を食い続けた。


「てめぇ!! 俺は先輩だぞぉ!! そこどけぇぇ!!」


「ぐぇ…て、てめぇぇぇ!!」


「ははっ、俺の変わりに食われてろ、こ・う・は・い!!」


 後輩を押しのけ一人だけ先輩の男が魔法で上がっていく。身代わりにした後輩が「くそぉぉぉがぁぁぁ」と恨みの言葉を吐き毒蛇に食われた。


(もうダージンなんてしるかぁ!! 俺はもうこんな屋敷からでてやる!!)


 出口に向け飛び続けた男。

 だが、出口は既にタンスや重い装飾品により塞がれていた。


「くそぉ!! なんなんだよぉ、これは!! だせぇ、俺をここからだせぇぇぇ!!」


 必死に穴をふさいでいる物を叩くが動かない。魔法で攻撃しても金をかけて作られた調度品などは簡単に壊れない。


「いやだぁ、いやだぁ!! 落ちたくない…おちたくない…」


 魔法の効果が切れてきてどんどん落ちていく。壁にしがみついて足掻くが自身の体重が支えきれずついに牢獄まで落ちる。


「はぁ、はぁ…あ、あぁぁぁ…」


 牢獄の中に人間はいなかった。代わりに大蛇の腹は大きく膨れ上がっていた。


「いやだぁ、やめろぉ…お、俺は悪くない…ただ、ダージンに命令されてで…」


 男の言葉は続かなかった。大蛇の食道内で瞬時に溶けて栄養分となる。

 牢獄の中にいた人間は全てくらい尽くした。だが、次の瞬間には彼らは生き返る。


「く、くるなぁぁ!! ば、化け物!!」


「いやだぁ、いやだぁ。もう食べないでぇ!!」


 狭い牢獄に逃げ場はなかった。抵抗しても瞬時に食われ体内の毒で動けぬまま消化される。


 中には、生き延びたい一心で味方を捨て石にして捕食している間に天井の穴に飛ぼうとしたが、大蛇の長い体から逃れられず尻尾ではたき落とされるか、締め殺されてしまった。


「うひょー!! みんな、たべられてる~~アン、デュ、ドロ~~みんなどこかなぁ? パパはここだよぉ~~あっはははは!! 」


 首だけのダージンだけが楽しそうに笑いすぐに大蛇に食われる。

 

 これまでダージンに従い甘い汁を啜ってきた手下達はダージンと共に狭く逃げ場のない牢獄の中、毒蛇に食われ続けるのであった。


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