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我儘三姉妹 5 父ダージンの地獄の始まり

 欲深き3姉妹がそれぞれの自分の部屋で地獄を受けている中、屋敷の中を物色している人物がいた。


「ぐぇ、まずぅ!! これ腐ってるぞぉ!!」


 手にしたリンゴを投げ捨て、吐き出すリグ。彼女は生前、この屋敷に潜入しダージンらに拷問され殺された女義賊だった。屋敷の中の金目の物を袋に詰めていき、大きな部屋にたどりつく。


「さて…さっすが大臣…いろいろ汚いことしてやがったな…」


 部屋の中は天井や壁には豪華な飾りがあり贅沢な暮らしが見れた。

 屋敷の主であり三姉妹の父であるダージンは大臣の権力をフルに悪用していた。


 娘たちのプレゼントと屋敷のあちこにある高級な家具などは全て国民から搾り取った税金が使われていた。


「宝石に服…食べ物に奴隷か…本当にふざけてやがる…」


 ダージンが好き放題に使っていた金があれば飢えて死ぬ子供たちを助けることができた。

 それどころか、大金を積ませて他国から医者を引っ張りだし病で苦しむ人々を救うことができたかもしれない。

 

 リグはダージンのサインが入った不正の証拠となる紙類を握り潰した。

 

「地獄に裁判所なんてねぇよな…」


 リグがさらに部屋の中を調べると拷問具がおかれていた。こん棒や毒蛇の入ったツボがあり、この屋敷の地下で死んだリグにとってはつらい思い出であり、苦い表情を浮かべた。


「クソ大臣...ん?」


 窓の外を見ると、男たちが屋敷のドアや窓を攻撃して屋敷の中に入ろうとしていた。

 

「くそぉ!! 私の屋敷なんだぞぉ!! どうして、開かないんだ!!」


 一人叫ぶ太った男がおり、彼こそが我儘三姉妹の父であるダージンだった。

 

 手下の男たちも魔法や武器で扉やガラスを攻撃して中に入ろうとするが、ひびすら入らずイライラしていた。


「…クソ大臣…すまねぇ、聖女さま…あんたにもらったこの力、使わせてもらうよ…」


 ダージンに対し怒りを燃やすリグの腰には、闘技場で戦い続けていた双子姉妹と同じ地獄の剣があり、リグは剣を床に突き刺した。


 次の瞬間、屋敷が大きく揺れた。


「ひっ!? な、なんだぁ?」


 屋敷が揺れダージンが叫ぶと屋敷の扉が開かれた。どれだけ攻撃しても破れなかった扉が開いたのに驚きながらもダージン達は屋敷の中へ入っていく。


「娘たちは…おい、早く娘たちを探せぇ!!」


 ダージンが命令し娘たちを探すために手下たちは散った。


「くそぉ…馬鹿女ども一体どもにいんだよぉ…」


「おい、よせ…あの大臣けっこう地獄耳なんだからなぁ…」


 手下たちは日ごろ大臣や三姉妹にこき使われ、愚痴をこぼしていた。

 

「あれ、アン様の部屋開かねぇぞ…ぐぁぁぁぁ!!!」


 長女であるアンの部屋を開けようとしていた手下が突如落ちてきた天井に押しつぶされた。


「ひぃぃぃ。か、壁がこっちに!! ぐぁぁぁぁ」


「た、助けてくれぇ、ツボやタンスが襲ってくるよぉぉぉ!! うぁぁぁ、出して!! あぁぁ!!!」


 廊下の壁が狭くなり圧死する者や、屋敷のあちこちに置かれた高級な家具や置物などに襲われて死亡する手下たち。

 

 地獄の主であるジャンヌに選ばれた義賊女リグにより屋敷は本格的に地獄へと変貌して、ダージン達の地獄が始まろうとしていた。



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