我儘三姉妹 1 父は大臣、娘たちは欲深き令嬢
ジャンヌが現世を地獄に変える前の王国は悲惨な状態だった。
国王ブオウの周りにいた大臣や貴族たちは甘い汁をすすり贅沢な暮らしをしていた。
「さぁ、娘たちよ。お前たちの好きな物を用意したよ」
大臣であるダージンは、かわいい3姉妹の娘たちに毎日税金を使い放題し、贈り物をして可愛がっていた。
「ありがとう、とうさま…ふ~ん まぁまぁ綺麗じゃない…」
父親からの贈り物である宝石を見て冷たい目をした長女のアン。大量の宝石が入れられた宝石箱に宝石を投げ入れた。宝石があれば例え人の形見だろうが権力で無理やり奪い、あらゆる宝石を自分の物にしてきた強欲女だった。
「うふふ、また私のコレクションが増えちゃった…今度のパーティーに着ていこうかしら?」
次女であるデュは化粧品と白くきれいなドレスを手に軽く踊る。デュの部屋には平民たちを安い給料でこき使い、商人たちに無理難題を押し付け集めた材料から作られた贅沢な服やドレスが大量に飾られており、自分以外の美しい女には容赦なく攻撃する嫉妬深い女だった。
「お肉ぅ!! うまぁ、ごくぅ!!」
三女のドロは暴食家であらゆる国の食材や料理人をこき使い胃袋を満たすことしか考えていなかった。国民が餓死してもこの暴食の女にとっては全く関係ないことだった。
「うんうん、娘たちよ。これからも欲しいものがあれば何でも言っていいからね」
馬鹿娘を甘やかしている屑親は満面な笑みだった。
平民は貴族のためにあるもの、平民の持つ物や命はすべて自分たちが好きにして良いと悪しき
教育を受けてきたため、親も子も欲を満たすことしか頭になかった。
ダージンは地下牢獄へ降り、牢屋の中でつながれている女性を睨む。
「さて、私の屋敷に入った害虫はさっさと消さねばな…」
「げほぉ…けぇ…くそぉ…」
長い緑髪をした女性はリグと言い義賊だった。貴族たちから金品を盗み、貧しい人たちに配っていたが運悪くダージンらに捕まり暴行を受けていくつか骨が折れていた。
「他にも仲間がいるだろう? 今までほかの貴族から盗んだ物はどこにあるか…全部吐いたら楽に殺してやるぞ?」
ダージンのそばに控えていた執事たち。彼らの手には鞭やトゲが付いたこん棒。そして、紫色の毒蛇が入ったツボがあった。
リグは一瞬息が止まったが、覚悟を決めてダージン達を睨み「くだばれ、クソ貴族どもが」と吐き捨てた。
数秒後、地下牢獄にてリグの最後の悲鳴が上がった。
体中を殴りつけられた音や、毒蛇にかまれ全身に激痛が走ってもリグは仲間や盗んだ物の場所を吐かないまま死亡した。
「くそぉ、なんと強情な女だ…おい、この女の死体を平民どもの前に晒しておけ」
ダージンの命令でリグの死体はギロチンにかけられた後、首を平民たちの住む下層に晒された。
リグは惨い死を受けた後も辱めを与えられてしまった。
貴族に逆らえば、こうなるぞと脅しが効いたのか、リグの仲間たちは貴族たちにすぐに捕まり皆、惨い殺され方をしたギロチンにかけられ首を晒されてしまった。
権力者たちにとって都合の良い国に人々は苦しむ一方だった。
だが、世界が地獄に変わって快楽を貪った者達の贅沢は終わり永遠の地獄が待ち受けていた。




