教王ガエルの罰 1
「ガエル…魔法主義に染まった愚か者の最後が魔法だとは…」
亡者シーマの策略により絶命したガエルの死体を見下ろすジャンヌは「皮肉ですね」とつぶやいた。
ガエルの死体にある右腕と鎖で繋がった魔法の杖に触れ、反対の手にはグオウが持っていた転移玉があった。
「私がガエル達の企みに気づいていれば…」
ブオウ、ガエル、ヘルの3人の狙いはジャンヌの持つ魔法道具だった。
ブオウは転移玉で異性の部屋に出入りして、国王であるのをいいことに性欲を満たすために悪用した。
ガエルは魔法の探求のため、魔法の杖に血を吸わせ魔法を行使し続けた。本来の持ち主であるジャンヌでない物が無理やり使ったため、杖にはいくつもヒビがあった。
そして、今も地獄のどこかにいるはずのヘルはあらゆる攻撃や病から身を守る聖衣とジャンヌを蹴落とし手に入れた聖女の地位で好き勝手して人々を苦しめた。
「そんなに魔法の血が好きなら死ぬまで浴びればいい…行きましょう、シーマ」
ガエルの右腕に巻かれていた鎖を地獄の剣で破壊し、ジャンヌは魔法の杖を持ち背後に控えていたシーマの亡者と共にどこかに飛び去った。
△
教会にある地下研究所。ガエルが魔法の研究のために多くの資材や人材を使い、己の魔法の探求の欲望を満たすために作られた。
ガエルの指示で働いていた者は、教会の長の指示だから仕方ないと。ガエルの立場を利用して、魔法の血だけでなく身体や命を弄んだ罪で全員手術台の上に乗せられていた。
「く、くるなぁ化け物!! わ、私たちは教王ガエル様の配下だぞ!!」
眼鏡をかけガエルに魔法の血を渡していた男が叫ぶ。他の研究員たちも拘束されながら叫び続けるが、その声は苦痛と絶王の者に変わっていった。
「いっぱい血を抜こう!! あっ、けどその前にお腹開かなきゃ!!」
「お胸の骨をバッキバキに折って、他の臓器を抜いて最後に心臓を取っちゃおうか!!」
「後、魔法を使って暴れられるとうるさいから…」
「魔法を使ったら痛い体にしちゃぇ!!」
麻酔無しで次々と解体地獄が開始される。鋭いメスで胸から腹部まで切開され、胸骨を素手で力づくで折り、臓器を素手でむしり取る。大量の血を亡者達が飲み干し次々と亡者達が交代して非道な解体作業が続く。
壮絶な痛みに全員「やめてくて」「たすけて」と叫んだ。無造作に骨や臓器を壊し、最後には心臓を乱暴に抜き取られ死体に何か施し研究者達は死亡するが、再び拘束された状態で生き返る。
「く、くそぉ!! ファイヤボール!! ぎゃぁ!! 」
魔法を使い抵抗するが、魔法が体内から発生した。内臓が焼かれ、心臓が切り刻まれ、岩石で骨や腎臓を押しつぶされた。彼らは魔法を使うと自分を傷つけてしまうように改造されてしまった。
「やめろぉこの化け物がぁ!! 死ねぇ、ウィンドカッター!! ぐぇぇぇ!!」
一人、また一人と己の魔法で絶命し生き返り、魔法での抵抗を失ったおもちゃたちは言葉を失いされるがままだった。
「あ~あ~魔法の研究者なのに魔法で死んじゃった」
「体の次は顔を整形だぁ、ようし、かっこよくするぞぉ!!」
亡者達はまるで人形をいじるように彼らの顔面を改造する。眼球や鼻を取り除かれ、穴を糸で無理やり塞ぐ。呼吸ができず苦しい中、頭蓋骨をハンマーや杭で破壊して脳みそを抜き取るなど容赦ない人体破壊が開始された。
「ねぇ、教王様の体どうする?」
「そうだねぇ…魔法が好きで、魔法の血を集められてたから…」
「魔法の血が大好きだから、ダニのようにいっぱい吸えるように…」
「一滴もこぼれないように…」
研究者達とは離れた場所に置かれた手術台。首と胴体が離れた全裸の遺体があり、亡者達が集まる。魔法の杖をジャンヌに奪われ元の老人の姿に戻ったガエルだった。
亡者達はシーマとの闘いで死んだガエルの死体を改造すると、首と胴体がつながった老年ガエルを研究所の床に設けられた巨大な水槽の中に投げ入れた。




