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差別と理不尽な魔法学園 横暴な教師と貴族子女 1

 不正と賄賂が横行する王立学園。貴族主義に染まり、教王ブオウに賄賂を贈り校長の地位を手に入れた小柄の禿老害ゲハの支配する地獄だった。

  

「ふむ、汗を流すエルフの姿も良いのぉ…ほれ」


「は、はい…」


 建物の一番上に作られた金をかけて作られた校長室。下着姿の女生徒にワイングラスを向け、学園の金で買った高級ワインのお代わりを飲み干す。ゲハが見下ろしているグランドには薄着でひたすら走らされているエルフと人族の女生徒たちがいた。


「はぁ、はぁ…くるし、いぃ…」


「もう、やめて…」


「おらぁ!! お前らはただでさえ貧弱なんだぁ!! あと10週走れぇ!! でねぇと、補修だ!! おらぁ走れぇ」


「いだぁ!!」


 貴族の地位を持つドワーフの男教師が彼女達の尻を強く叩いた。魔法が使えても貴族の地位が無ければ教師達からいじめられ、逆らえば退学にされて行き場を失ってしまう。

 

教室の窓から苦しく汗を流す少女達をいやらしい目でみる者や、若い少女達に嫉妬する女教師達の目が突き刺さるが少女達はひたすら耐え涙を流す。


 逆に魔法が無くても地位があれば自分より強い者に媚びを売って、弱い者を生贄にして細々と学園で暮すことができる。


「ウンディーネやハーピィどもを入れたいがぁ、制服を考えるのも面倒だのぉ…ふぁ~~」


「あ、あのゲハ様…この間話ました生徒たちの待遇で…」


「あん? なんじゃ、そんなのは後だ、まずは…」


 ゲハがセレに強く抱き着いた。


 ゲハの従者をしている少女「セレ」は平民の出ながらゲハのお気に入りで生徒会長を務めていた。長い緑の髪に細身でしっかり肉のついた体つきがゲハの目に入ってしまったが、セレは身も心も犠牲にして虐げられている生徒たちを守るため死にたくなるような恥辱を受けて続けた。


だが、セレの自己犠牲は全て無駄に終わる。ゲハだけでなく貴族の子女や教師達の心はもう再生しようもなく腐っていた。 


「っ…!!」


グランドでは息を荒げドワーフ教師に暴力を受けている少女達の姿にセレはつらい表情を浮かべるが、ゲハに向け作りゲハの機嫌を損ねないように笑顔を向けた。



 同じ頃学園のある教室にて。


「先生っ!! どういう事ですか!! なんで、私のテストがこんな!」


 彼女もセレ同様に魔法は使えるが平民の身で肩身の狭い思いをしていた。だが、貴族たち負けないよう努力を続け秀才になった彼女のテストは0点だった。


「あたり前だろうが、君のテスト用紙には名前が書かれていない。名前の書かれていないテストは0点だと5歳児でもわかる事だぞ」


 眼鏡をかけた陰湿そうな教師と貴族の生徒たちがあざ笑う。テストで良い点数を取る彼女に嫉妬して教師もグルで彼女を堕としいれたのだった。


「もっと頑張らないと落第、いや退学だぞ秀才君?」


「くぅ…」


 少女は悔しさに手を振るわせて涙を必死にこらえた。この先、どれだけ頑張ってもこの教師のせいで全て無駄に終わる。


(どうしてこんな…私はただ、勉強がしたかっただけなのに…)


 少女だけでなく、虐げられている生徒たちも同じ気持ちだった。何かを学びたい気持ちで入学した学園は地位を振りかざす者たちの巣窟で地獄だった。


ある男子生徒は授業があるのに教師達からゴミだらけになった職員室の掃除を命令され、出席日数が足りなくなり退学にさせられた。

 

またある女生徒は貴族の息子の告白を拒否しただけで、親の地位を使い女生徒の両親の職を奪い生活を苦しくさせられ自主退学まで追い込まれた。


恥辱や絶望を受け続けた被害者たちの心が耐えきれず自殺してしまった者もいれば、貴族に使い捨てにされて生きるのが難しくなった者もいた。


 だが、世界が地獄に染まり権力に腐った生徒や教師は地獄の学園で永遠の苦痛を受け続けることになる。



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