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天国に生まれる新たな生命 1 天国の教会

綺麗な森と湖に囲まれた天国の教会にて少女たちが騒いでいた。


「こらぁ!! ギン!! アガ!! あなたたちまたつまみ食いしたわねぇ!!」


 口にパンや肉をくわえ教会から飛び出した銀髪のギンと赤髪のアガ。


「んっ、ごくっ!! 仕方ねぇだろぉ!! 腹減ったんだから」


「グリも食べてみる? 肉美味しいよぉ~~」


 後から走ってきたのは緑髪の少女グリだった。3人とも地獄でジャンヌにより地獄の闇により消滅したはずの暴虐シスターたちだった。


「ん~やっぱりシーマ姉の料理は上手い!!」


「…美味、美味」


 グリの背後ではピンク髪のピーと黄色髪のイーロがつまみ食いをしていた。

 「あんた達!!」と怒ったグリは4人を追いかけるが、すぐに逃げられてしまった。


「はぁ、はぁ…たく、あの子たちは…ん?」


 息を切らすグリは、教会の前にいる二人の少女を見つける。


「綺麗だねネロ姉様」


「そうねぇ、アル」


 かつて闘技場で尊厳も自由を奪われ、ヘルにより地獄の闇で消された双子が綺麗に手入れされた教会を眺めていた。

 

 グリは見たことのない二人に声をかけようとしたが、その前にお腹を膨らませた女性が双子に声をかけた。


「こんにちは、教会に御用でしょうか?」


 お腹を膨らませた女性はシーマだった。ジルと結ばれたシーマは時折教会の手伝いに来ており、双子を教会へ案内する。そんなシーマを見てグリは慌てて駆け寄る。


「もう、シーマ様!! また外に出られて!! お体に触りますから、安静にしてください!!」


 グリがシーマのお腹を見て強めに注意する。双子は申し訳なさそうな表情を浮かべ、シーマが慌てる。


「え~と、大丈夫よグリ。少し動いたほうが、お医者さんも良いって言って、た、から…」


 急にお腹を押さえ苦しみ始めるシーマ。


「シーマ様!! 大丈夫ですか!?」


「お、おなかが…う、生まれる…」


「「え、えぇぇぇ!?」」


 姉妹が声をそろえ叫ぶ。そこに一人の女性が騒ぎを聞いて声をかけてきた。


「おい、どうたんだよ?」


 声をかけてきたのは女義賊だったリグだった。苦しんでいるシーマを見て駆け寄り「急いでベッドのあるところに案内しろ」と激を飛ばしシーマをおんぶして教会の中に運んだ。


 シーマの出産の知らせを受けて逃げていたアガ達は教会へ戻り、シーマのいる部屋の前には多くの人が待っていた。


「あの、シーマ様を運んでくだりありがとうございました…」


「あぁ、その…私も悪かった。どなっちまって…」


 リグに激を飛ばされたグリはお互いに謝罪した。そこに、双子のネロとアルもリグに向け感謝の言葉を述べると、リグは難しい顔になる。


「なぁ…おまえら、どこかで会ったことないか?」


「え? いえ、おそらくリグさんとは今日初めてだったと思います…」


「けど、ネロ姉様…なんだか初めて話した気がしないのです…」


 以前どこかであった気がして「不思議だな」と話していると、一人の男が慌てて教会に入ってきた。


「し、シーマは!! はぁはぁ、シーマは大丈夫か!?」


 入ってきたのはジル・ド・レだった。妻の出産を聞き慌てて駆けつけたが、扉の前で待っていた女性陣達に「静かに」と注意される。


「たく、どこで何してたんだよ? ジルのおじさん?」


「もしかして、美味しい物でも探してたの?」


 ギンとイーロがそんなことを話しているとグリから「馬鹿」と注意が飛ぶ。

 ジルの手には赤ん坊用の衣類やおもちゃが入った箱があった。


「いや、その…生まれてくる子供のためにと、思って…」


 顔を赤くするジル。

 グリはジルの持ってきた女子用の衣類を見てため息をついた。


「ジルさん…まだ男の子か女の子か分からないのに…」


 ため息をつくグリ。

 

 他にも無口なピーから「早とちり…」と白い目を向けられ、アガからは「男の子が生まれたら無駄だね~」と声が上がる。


 だが、ジルは確信をもって彼女たちに話す。


「いや、私もシーマも女の子だと思っている。二人で同じ夢を見たんだ…」


 ジルは呼吸を整えて、シーマと友に見た夢を語った。


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