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vsツノラビット

ようやく、電子書籍のつかいかたにきづいた

 ワクワクしながら生きに来た道を引き返して平原に出る、この平原のなまえはオジサニア平原らしい、うん、遠慮なく大魔法がぶっぱなせるね!

 今回の依頼は常設依頼らしくツノラビットからとれる魔石の納品、魔石ならなんでも買い取ってくれるらしいけど駆け出しにはイチオシと評判のツノラビット狩りである。


 掲示板にはられた常設依頼の紙は剥がすのではなくて受付いらずの魔石の納品での報告だけらしい(最初はしらなくて剥がして受付にもってたのでちょっと怒られた)


 魔石には魔力がこもっているらしく、オール電化とはいかないけど街灯がつくなり貴族の館なんかはけっこう魔石をつかっていい暮らしをしてるらしい。では早速、ツノラビットをさがそうじゃない。


 しばらく歩くと草原の背の高い草の中に、うさぎがいた。角の生えた、とってもキュートな見た目だけど、角はけっこう鋭くて危ないらしい。また、背の高い草むらをなわばりに群れで行動してるので、死角からとつぜんの突進、そしてグサリ、とけっこうな初心者殺しらしい。

 

 まあ角自体がせいぜい3センチほどの長さの円錐といった形なので当たりどころが悪くなければ死ぬようなことはほとんどないらしい。当たりどころが悪ければ死ぬ。


 なんで初心者にイチオシなのだろう、殺す気なのだろうか?冒険者の危なさを体験させようなのか?まあそれでも普段はなわばりから釣り出して一匹づつ殺ってくのが定石らしいので魔物の中では安全な方なのだろう。


 そこでわたしの考えた作戦はこう、とりあえず魔法乱射してみよう作戦、だ。草むらのそとから撃ちまくる分にはそこそこ安全だと思う。実行だ!


 「Ok.G○○gle、火属性の広域殲滅魔法の魔導書を検索して!」


 ピロン、魔導書が検索されてラインナップされた。私くらいの魔力量ならば中級魔法が使えると言われたので、いきなり中級からいってみる、魔導書だしいけるよね。


『ヘルインフェルノ』

分類:魔導書

年代:古代

作者:炎の魔術師Z

説明:中級魔法。魔力を魔導書に流して魔法を手にまとわせたあと、ファイアーボール大の魔法を手から射出する。着地点から一定のエリアを焼き尽くす。


 うんつよそう。これにしよう、まず、魔力を魔導書に流す…流す…どうやんの…魔力…魔力……でろ〜〜!!手から!魔力でろ!!と念じながら左手に持った電子書籍に向かって魔力をながそうとしたら、できた。

 

 体から何かが抜けていく感覚がして、魔導書のページがオートでめくられていく。これたぶん、本物の魔導書だったらページバサバサバサーってなってるとこなんだろうな…電子書籍でもたしかにちゃんとめくられてるけど…やっぱり紙の本の良さが身にしみた。


 ページがめくり終わると、右手がうっすら光を帯びていた。これが魔法をまとった状態なんだろう。それをとりあえず背の高い草むらから50mくらい離れて、手を斜め上45度に構えて、手からなにかを出すイメージで魔力を射出する。魔導書の使い方みたいな本でちょっと練習したらあっという間にできるようになった魔力の流し込みと射出、さすがの魔導書の簡単さである。


 ボシュッと音を立ててでたファイアーボールはゆっくりと空中を斜めにすすんだ。フラフラと進んでいく、ヘルインフェルノって名前だしもっとズバっといくかとおもったら意外とゆっくりしている。そうこうしてるとヘルインフェルノのファイアーボールが、背の高い草むらの奥の方に…着弾…


 と同時に思わず目を閉じた、恐ろしい熱風が飛んで来たのだ。目を恐る恐るあけると目の前のあたり一面はは火の海、想像以上に大きな威力だった。あまりの威力に焦りを覚える。 


 「Ok.Goo○l!広域に雨を降らせる魔導書起動!」


 ピロンと音がなって検索を飛ばして画面は魔導書の1ページ目へそのまま魔力を流して空に向かって射出、魔法がはじけて雨となって火を消していく。


 消火はできたものの背の高い草のあったあたりは黒焦げの土がむき出しの大地になっていた、ウサギっぽい黒い何か(けっこうエグい見た目)から恐る恐る魔石を回収していく。


 角も二束三文だが一応納品できるらしい、けどなんだかもう角ってよりももはやほとんど灰で触ったら崩れるくらいだったので回収は諦めた。


 「そこの貴女!!大丈夫?!こっちで大きな爆発音がきこえて、大きな火柱がみえたから!!」


 軽装備からわかる華奢な体に声で女性とわかる、赤混じりの茶髪をショートカットにしたボーイッシュな女性が走ってやってきた。


 「大丈夫です。魔導書が想像以上につよくて…わたしの撃った魔法です」


 「魔導書だって?!珍しいな!!!あれだけの魔法を放つ魔導書を実践でつかってるのははじめてみたよ!」


 「あはは…驚かせてごめんなさい」


 「とんでもない!いいものが見れたよ。失礼、私はアレシア、冒険者だよ」


女性は澄んだ声で名乗った、耳を突き抜くようなきれいな声だ。


「アレシアね、わたしはアヤ、これも何かの縁ね、よろしく」


「ああ、よろしく、あんな魔法を撃った後だ、今日の狩りはもう終わりだろう?私も街に帰ろうと思っていたんだ。どうだい?もうそろそろ暗くなってきたし街まで一緒に行かないかい?」


 麗しいボーイッシュお姉さんとご一緒できるなら喜んでご一緒しよう。ふへへ、きれいなお姉さんだー。


 「喜んで、一緒に行きましょう。」


 そうして私とアレシアはオジサニアの街へ向かって歩き始めた。

街の名前がオジサニアじゃなきゃあ完璧な出だしなんだけどなあ…はあ…許すまじオジサン。


アレシア、わるいひとにだまされそうな女の子です

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