表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/45

第28話・炬燵

大変お待たせしました。

就職活動をしていたり卒業制作をしていたりと忙しく投稿が遅れてしまい申し訳がありませんでした。


無事に内定も貰い、卒業制作の作業も安定したので…


よろしくお願いします。


天文16年(1547)12月15日


■上野国 群馬郡 厩橋城


厩橋城が完成して既に1ヶ月がたった。椎茸養殖、新田開発、硝石製造、真珠の養殖この中心に内政をしようと思ったのだが季節は冬。外は当然寒くなり外に出ようものなら寒くていられない。そんな時に新田開発など鬼畜の所業でそんな主君にはなりたくない。となると4つの中で最低限出来るのは椎茸養殖と硝石製造しかないのだ。


それにしても炬燵が欲しい…。先に職人に炬燵を作って貰うしかないか…






「源五郎、外に出る」



「はっ!それでどちらに?」



「大工職人の所に作ってもらいたいものがあるのだ」



「作ってもらいたいものですか?」



「あぁ、これを見てくれ」


信之は源五郎に絵図を見せる。


「机ですな。それに中に火鉢を置く下敷き…」


「これは炬燵と言って、床や畳床等に置いた机の中に火鉢を入れて外側を少し厚めの布や布団で覆って暖かくするものだ。今までは火鉢を置いて手を当てたりするしかなかったがこれは全身が暖かくなる」




「なんとそんなものを…。信之様、これが完成したら雪国では重宝しますな!」



「そうだな。一度入ったら暖かくて中々炬燵の外に出れなくなるからな」




信之と源五郎は大工職人が住んでいる家へと向かった。



「誰かおらぬか?」



源五郎が家の中に入りといかける。すると奥の方で返事が返ってきて奥から出てきた男性は源五郎を見るなり背を低くして頭をさげる。



「はい、おりますが…。これはお侍様……」



「そう畏まらなくて良い。私も元は百姓だったのだ」



「わかりました。それで何がご用でしょうか?」



「そうだが、私が依頼主ではないのだ。外に私の主君が待っておられるのだ」



「それは…。粗末な家ですが外は寒いので中にどうぞ入ってください」



「かたじけない」




大工職人の家から源五郎が出て来た。



「信之様、外は冷えます家の中に入ってください」



「許可は取ったのか?」



「はい」




許可を取ったのであれば問題はないだろう。

信之と源五郎は家の中に入り、板張りの部屋へと案内された。 粗末ではあるのがそれも仕方ない事だ。板張りの部屋の上座に俺と源五郎が座り、この家の主人であろう男性と5人の弟子、そして男性の家族が向かい合っていた。



「家にあげてもらいかたじけない。私は武田三郎信之です」



「あの…武田と言いますと…管領様を追い出してくださった甲斐国の守護様の家系でしょうか?」




「信之様は武田家ご当主の三男であらせられます」




源五郎が問いかけに答える。

それを聞くと全員の身体は小刻みに震えていた。 慌てて平伏しいっそう身体を震えさせている始末だ。


「そんなに畏まらなくていいですよ。顔をあげてください。作って貰いたいものがあるだけです」



「作って貰いたいものですか?」



「作って貰いたいものは、まず正方形の机を作ってください。机と言っても下の4つの足と上の机部分を2つに分けて欲しいです。それと中に火鉢を置くための下敷きも出来ればお願いします」



「わかりました、すぐ作ります。期限は3日ほどで良いでしょうか?」



「それで構わない。それで良かったらでいいのだが城下に移ってもらえないだろうか?」



「そうしたいのは山々なんですが、縁もツテもないので」



「そこは私がなんとかするので…どうか」



信之は頭を下げる。

それを見て男性は慌てて



「頭をお上げください。移りますので」



半ば強制みたいだが仕方ない。こうでもしないと動かなそうだったからな。



「では、これにて。源五郎かえるぞ」




「はっ!」


信之と源五郎は城へと帰った。

この作品はクロスオーバー作品です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ