斎藤 鈴の過去編1
本日2話目。みじかっ、とか思わないでください。
私は、鈴。
名字は知らない。教えられてない…。
何故、私はここにいるのだろう…
薄暗い部屋。
日差しが届かない所。
人との会話がない場所。
私以外の人はいない。
私の″両親″だという人間は、こう言った
「あんたの名前は、鈴」
「…まるでバケモノだ」
「気持ち悪い……」
「コレ、本当に俺たちの子供なのか?」
「……あんたなんか、私たちの子供じゃないわ!!!死んでしまえ!!」
″両親″は、私に″死んでしまえ″と言った。私は″両親″のいうことはきかなければならない、という可笑しな使命感があって…死んだ。
死んだはずだった…
「キャアアアア」
何故か私は生き返った。
首に包丁を刺したはずなのに…おかしい
私 は 本 当 に 化 け 物 な の ?
「こ、こんな奴、さっさと孤児院に渡しましょう!!」
「確かにな…。」
そうして、私は孤児院にきた。というか捨てられた。まあ、私は″化け物″だから…ね。
「この子が…鈴ちゃんで……」
「なにこいつ!!」
「なんだ?この髪色!!」
「気持ち悪い!!」
「キーモイ!キーモイ!」
ゴウッ!
途端、私の周りに風が吹いた。
だがそれも一瞬。すぐ消えてなくなった
「あの、さ…私、鈴。
よろしくお願いします、ね」
「ヒエエエエンン」
「怖いよぉ~ママァ~」
「あらあら…何かしらこの子……」
最初はいい感じなヒトを演じていた″ママ″は、私の周りに出た風に…怖がった。
それから数年、私は少しでかくなった。年は分からない。″ママ″には、気持ち悪い…と言われながら、私が何歳なのか教えてくれた。
「た、多分だけど…10歳だと思うわ…」
最近髪の毛が伸びて、私の髪色がわかった。
この、色は…、なんで、なの?
私の髪の毛の色は、黄色?か金色?に見えていて、光の角度でオレンジ色に替わる…変な………色?の髪だった。
眼の色は分からない。私が触れるモノは全て汚れるから、と″ママ″に鏡を貰えなくて…知らない。
また、数年後。
私は15歳になった。
周りにいた、私の悪口を言うクソガキ共はいない。どこかに引き取られたようだ。
その年の夏、私に迎えがきたようだ。
化け物で、気持ちの悪い私が、何故?
「僕の名前は、漆 魅歓
鈴ちゃん、よろしくね」
「えっ、と…よろしくお願いします?」
最初、天使かと思った。綺麗な金色の髪をしていたからだ。天使のわっかが見える…
「さ、行くよ<神界へ>」
魅歓さんが移動し終わった後には
「な、なんで…消えたのかしら…?」
という″ママ″の声がきこえたようなきがした。