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第三十一話 魂断儀 (孤立編 第六部)

 水の中を歩くような感覚。

 膝から下が水に覆われ、その中を進むような軽い抵抗感。

 それが、今僕が歩く内面の世界だ。

 不意に襲ってくるあの痛みは慣れないが、この奇妙な世界には幾分か慣れてきた。

 一言も何も発さないまま、僕は前に歩き続ける。

 別に大した意味は無い。

 ただ、歩かないといけないような気がするのだ。

 誰かに呼ばれているのとは違う、強いて言うなら、それが当たり前のような感じ。

 この内面世界では感覚が全てだ。

 そこに何も無いように見えても、本当はそこに穴があるかもしれない。

 そこに何かあっても、それはもしかしたら幻覚かもしれない。

 それの判断を全ては僕の感覚を頼りに判断せねばならないのだ。

「ここは…右かな」

 前も後ろも分からない。

 下っているのか、それとも上っているのかも判断は僕の感覚頼り。

 先ほど右に曲がったのも、そこに何かあるような気がしたからだ。

 辺りは音の無い暗闇の世界。

 ここは今までの、華蓮や赤髪の男がいた世界とはまた違う世界。もしくは、その二人が共有して持つ世界だろう。

 右に左に曲がりながら、何か見えてこないかと目を凝らす僕。

「見えた」

 白く光る大きな樹。

 幹も、枝も、葉も、その全てが白い。

 暗闇の空間の中に浮かぶその姿は、さながら世界から切り離されたオアシスのように見える。

 あそこだ。あそこが、今まで僕が感覚だけで向かっていた場所、終着点。

 あそこから先の世界は無い。

 足を運ぼうとしても、何か見えない力で僕は足を止めなければならなくなるだろう。

 ゆっくりと、ゆっくりと水の中を歩いて樹へと向かう。

 樹へと向かう度に膝下にあった水はなくなり、樹へと到着する頃には膝下まであった水はなくなっていた。

「やあ、こうして話すのは初めてだよね?」

「そうだな。大抵はあの女が仲介に入るか、はたまた会話すらしないからな、俺達は」

 樹の枝の上で揺れる三尾の姿を、僕はマジマジと見ながら根元へと腰を下ろす。

「僕の身体は奪わないのかい?それとも、今頃になって罪悪感を感じた…とか?」

「はっ!俺が罪悪感を感じるなんて絶対に無えよ。それはお前が一番よく分かってんだろ?俺がここにいるのは、ちょっとした訳ありだよ」

 まあ、そうだろうね、とは口にしない。

 元々そんなに会話するほどの仲ではないから、というのもあるが、僕の目的は彼の事ではないのだ。

 それはおそらく彼も同じ。

 彼もまた、僕と同じ人を待っているのだ。

「ったく、なんで俺がこんな所に縛られなきゃいかんのだ。これも全てはあの女が…」

「何をぶつくさ言ってるのか知らないけど、頭の上で愚痴らないでくれます?それが自分かと思うと泣きたくなるから」

「知った事か。俺が誰に対して愚痴ろうが、お前にはまったく関係の無い話だ。お前は、せめてあの女が来るまでに余生を愉しめ」

 愉しめと来たか。

 誰の所為でこんな事に…いや、まあ僕が自分で起こした事に変わりはないけど、どうなのだろう?

 無意味な疑問が頭の中で廻り続ける。

 自分に向き合うのは尊い行為らしいが、物理的な意味で向き合うとろくでもない物なのだな。

「これが僕とかあり得ない…」

「おい、現実逃避はいけねえなあ。お前は俺で、俺はお前だ。その事に偽りは無え。この世界を誰が用意したのか知らねえが、こんな無骨な世界を創るんだ。きっと面白くない奴に違いねえ」

「えっ?これ、君は無関係なの?てっきり君と華蓮の共有世界だと思ったけど」

 思わずの事に立ち上がり、僕は相変わらず樹の枝で寝転がっている赤髪の男に問う。

 華蓮の世界と彼の世界、両方に行った事があるからこそ、この世界はまた違うと判断したのだが。

「知らねえな。少なくとも、俺が関与して出来た世界じゃねえ。たぶん、あの女も関わっていねえんじゃねえか?」

 そうらしい。

 しかし、それが本当かどうかも今はまだ分からない。

 全ては、僕達をここに来させた張本人に聞くのが一番だ。

「という訳だし、そろそろ出てきても良いんじゃないかな?華蓮」

 樹の幹を見ながら背後に話しかける僕。

 別に背後からは物音なんて一つもしなかった。でも、僕が話しかけた途端に聞こえてくる、水を掻き分けて進む音。

「あはは、ばれちゃってたか。だいぶ感覚が冴えてきてるね、雷君」

 ゆっくりと、焦らすように振り返る僕。

 そこには以前とまったく変わらない、死んだ当時となんら変化の無い華蓮が、いつもとは違う服装で立っていた。

 僕が何度も見てきた、否、視てきた。

 僕の憑依状態を模したような和服、それはいつもコンとコルが着ている服だ。

 それを今目の前にいる華蓮は、まったく違和感の無い着慣れた感じで立っている。

「か、華蓮、その服は一体?」

「あっ、これ?ちょっと力を貸してもらってるの。こうでもしないとここに来られないんだよ、私」

 クルクルと楽しそうに笑いながら回る華蓮。

 その様子に僕も、赤髪の彼も困惑する。

 同じ僕なのだ。きっと、彼もこんな格好で華蓮が出てくるとは思わなかったのだろう。

「おまっ!お前まさか、マジか⁉︎そんな事が出来るものなのか?」

 ん?なんか慌て方が僕とは違うような。

 むしろ、僕よりも重大な事に気付いているような…。

「う〜ん、雷君だけだね。ここまでヒント出されても解答に行けないのは。ここまで来ると、別の呪いでもかけられてるんじゃないかって思えるよ」

「ああ…、まったくその通り。さっき言われた言葉を返してやる。これが俺とかあり得ねえ」

 な、何を言ってるのかさっぱり分からない。

 えっ?なんで彼は尻尾をげんなりさせながら僕を見てるの?

 なんで、華蓮はイタい子供を見るような優しい目をして僕を見てるの?

「仕方ねえ…。おい、どうせお前がその姿で出てきたって事は、話すつもりなんだろ?だったら早くしてくれ。いたたまれないから」

「自分で自分を同情するとは、本当に同じ雷君とは思えないよ。…まあ、そうだね。そろそろ話す頃合いかな」

 赤髪の男は樹の枝から降り、華蓮は樹の根元まで近づいてくる。

 その雰囲気からして、どうやら話の本番が始まるらしい。

 おそらく、まったく状況を理解出来ていない僕の為に…

「「さあ、始めよう。『魂断儀』の儀式を」」

 二人の声が合わさり、その声は白い樹を巡って樹は光りだす。

 先行く状況に置いていからながら、僕はその白い光へと包まれていった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 少しだけ昔のお咄。

 まだ、長篠 華蓮という人間が、長篠家という家があった時の事。

 その家は大層昔から妖怪の事を調べていたようだ。

 私が小学三年生の時、私は両親から妖怪の研究について聴いた。

 長篠家は昔から妖怪を調べ、それ故に長篠家の持つ妖怪の情報は貴重だと。

 それを盗まれでもしたら、私達家族はあらゆる方面の人間や妖怪に追われる羽目になる。

 そんな事も聞いた。

 まるで絵空事のように当時は思ったが、それは真実だった。

『異刀』

 それはお父さんやお母さんのような研究者が調べて判明した力。

 ある一定以上の力を持った妖怪に、自然と現れる自身の分身とも言うべき力。

 お父さんとお母さんは、自分達が集めた情報を守る為に刀を使って妖怪を倒してきた。

 情報を奪おうとする奴、お父さんとお母さんの命を狙う奴。

 協力してくれる妖怪がいたから、お父さん達は無敗を誇って情報と私を守った。

 そう。あの日、あの蛇神が来るまでは…。


「これで全部か?」

 燃える家の中、お父さん達は虫の息の状態で私は蛇神に紙束を渡す。

 お父さん達が一生懸命集めた資料を、私は蛇神に渡したのだ。

 視線を這わせると、お父さん達はまったく動かずに床に倒れている。

 怖かった。子供心ながらに、その光景は地獄絵図だった。

 お父さん達が倒れている事も、私がお父さん達の努力を無駄にした事も、何より、今目の前にいる化け物が怖かった。

 その時は大男の姿をしていたが、その分蛇神の膂力は桁外れに高かった。

 お父さん達が持っていた異刀も、今ではその姿を四散させて木っ端微塵だ。

 刀を使わずにこの強さ。もはや、私にはどうする事も出来なかった。

「ふん、とんだ無駄足だったか。研究者としては一流と聞いてきたが、これではタカが知れている」

 蛇神が何を求めているのかは分からないが、どうやら目的は叶わなかったらしい。

 私が渡した資料の束が炎の中に投げ込まれる。

 勢い良く燃え上がった炎は倒れているお父さん達の所へと行き…

「へっ?お父さん?」

 いなかった。

 さっきまで倒れていたお父さんがおらず、お父さんはお母さんを抱えて蛇神の背後を取っていた。

「がふっ…、ふうぅぅ」

 唸るような声を出しながら、お父さんはお母さんの持っている刀の柄を抜き取る。

 柄から先には刀身がほとんど無く、もはや戦闘する事も出来ないガラクタを、お父さんは二本とも床に置いて手印を刻む。

 胸から垂れる血の量は膨大で、明らかにもう助かる見込みが無い事は幼い私にも分かった。

 それでも…お父さんは動いた。

「華蓮、すまないな…。お前だけでも、…助ける…から」

 口から止まらない吐血を無視して、刻んでいた手印を床に叩きつけるように指を下ろす。

 指が床に触れた途端、そこには幾何学な文字に複雑に絡まる円が描かれ、真っ直ぐ刀へと向かっていく。

 刀に到達した幾何学は、強い光を伴って二本の刀を宙に浮かべる。

「なるほど、そういう事か」

 大男が納得するように頷く。

 何を理解したのか分からないが、それはきっとお父さんの切り札なのだ。

 そんな夢物語を描いている間に、状況は止まらず進んでいく。

 光を纏った刀は宙を高速で動きながら大男へと向かい、大男を貫くのだろう。

 しかし…

「かっ…は?」

 …貫かれたのは、私だった。

 お腹と胸に刺さる二本の刀。

 痛覚よりむしろ、身体の中に異物がある事に不快感を覚えながら、私はうずくまって吐血する。

 どうして?どうして?どうしてなの、お父さん。

 声にならない声に答えてくれる人なんているはずもなく、私の目蓋はゆっくりと閉じる。

 最後に見たものは、頭から流れる血と混じった涙を流すお父さんと、私を冷たい眼で見下ろす大男の姿だった。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はい、これが私が死んだ日の出来事。あの化け物に殺された、というよりお父さんに殺されたものだね、これは」

 どこまでも快活に笑いながら、それでも華蓮の目は笑っていない。

 恨んでる、という訳ではなく、理解出来ないというような色を帯びている表情だ。

「は〜ん、コンとコルから聞いた話とは違う訳か」

「一概にそうとも言えないけどね。あの化け物が来なければ、私は今頃こんな所にはいないから」

 ただ俯くだけの僕とは違い、赤髪の男はどんどん先へと話を進めていく。

 僕の『負の感情の具現化』である所の彼は、どうやら根っこの所では僕より優れているのかもしれない。

 白い光に包まれた僕達を待っていたのは、華蓮の持っている暗闇の世界だった。

 癒しを与える闇の甘味、赤髪の彼の世界とは特性こそ違うものの、その風景はまったく同じだ。

 三人が各々腰を下ろし、そこで訥々と紡がれたのが先程の華蓮の咄。

 しかし、何故おじさんがそんな事を?

「理解出来ないな。自分の娘を助ける、とか言いながら刀で刺すとは。まったくもって矛盾している」

「う〜ん、詳しい事は私にも未だに分からないんだけどね。それ以来、私はこうなっているんだよ」

「こうなっているって?華蓮が僕の中にいるって事?」

「「………」」

 あれ?まただ。また二人で僕の事を優しい目で見てくる。

 華蓮にやられるのはまだしも、自分にまでやられると流石に複雑だ。

 しかし、分からないものは分からない。こればっかりは真実なのだ。

「報われねえなあ、お前。その格好で出てくるのだって、かなりの勇気が必要だったろうに」

「あまりお礼は言いたくないけど、ひとまず感謝だけはするよ…。分かっているのが雷君じゃないのが残念…」

 二人が珍しく意気投合している。

 今までは奪う奪われるの関係だったはずなのに。

「まあ、良いや。雷君、良く聞いてね?」

 赤髪の男に頭を撫でられていた華蓮が勢いよく顔を近づけてくる。

 そんな事にも未だに頬を赤くする事に気恥ずかしさを覚えながら、僕は華蓮を見返す。

 彼女が何を言うのか、それを薄々分かりながらも、僕は彼女の口から聞く為に黙る。

「雷君、君が一緒に暮らしてきた狐はね、私なんだよ。私の魂が、元になっているんだよ!」

 頭に宿る納得感。

 精神だけのこの世界でも、僕の心は引き裂かれんばかりの痛みを味わった。

 やたらハイテンションな華蓮がそれに気付いたのかどうか、それは僕には分からないけど…。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はあ…はあ…はあ…」

 朝を迎え、我と老婆の二人は小僧達の身体を守りながら一つの事をしている。

「まったく、情けないねえ。それでもあんた、妖怪かい?たった八百二十一個の数珠集めるのに、どれだけ時間をかけるんだい?」

 岩の一つに腰掛けた老婆が我に呆れた声を漏らす。

 しかし、その声は幾ら何でも無茶と言う物だ。なんせ、我らが倒した鬼共の落とした数珠、それを全て集めろなどと…

「数珠は一定の距離に落ちてるんだろ?だったら、森の中を駆けずり回って探すんだね」

「老婆よ…、それは森の中に何もいなければの話じゃ。あそこにはまだ大量の鬼共が蔓延っておるんじゃぞ?その事を考慮してくれても…」

「だから、私は言ったんじゃないかい。鬼を千八十体倒せって。あそこは霊魂が集まりやすいからねえ、森の中に入れるギリギリの量が詰め込まれているんだよ」

 へえ、流石は霊場恐山といった所か。

 我ら妖怪の中でも、下級から上級まで満遍なく存在する鬼だが、それが霊魂で出来ていたとは。

「ん?そういえば老婆よ、あそこの鬼共は何故あそこから出ようとせぬのじゃ?それに、あそこの森は狭い。千八十体も入るかの?」

「何だい?気付いてなかったのかい。あそこは私が特別に造った場所でね。結界を張る事で霊魂を拡散させているのさ。そのお陰で、あそこは鬼で溢れないようになっている」

 結界…結界のう。

「老婆よ、まさか結界の媒体は、荒縄で縛られた樹木かの?」

「そうじゃよ?森の四隅に生えておる樹木に荒縄を縛り、強い結界を造っている。植物の持つエネルギーは強力だからね」

 我が集めた数珠を一個ずつ糸に通しながら、老婆は答える。

 しかし、そうか、あの樹が媒体だったとは迂闊だった。そうか、そうか…

 樹木の倒れる大きな音。

 しかもそれは一つ二つではなく、かなり大量である事が窺える程。

「な、何じゃ⁉︎あれは…鬼共の発生場⁉︎バカな、結界はどうしたのじゃ!」

 冷や汗を流しながら勢いよく立ち上がる老婆と、別の意味で冷や汗を流す我の目に、前方から大量の鬼が向かってくるのが見える。

「な、何故じゃ。何故こうも唐突に結界が壊れる。神木が壊されん限り、あの結界は持続するは…ず…」

 途中で言葉が止まり、老婆の首が我を捉える。

 う〜む、やはり誤魔化しは効かぬよなあ…。

「すまぬ、その神木。たぶんじゃが、我が壊した。…一本だけ」

 最後の一言は言い訳っぽくなったが、嘘を吐いてはおらぬ。

 だ、だって、地面抉って数珠を飛ばせば探しやすかったし、それに端まで飛んでるとは思わなかったし…

 ああ、老婆の顔が青くなっておる。

 しかも、前方から迫る鬼の数が尋常ではない。

 おそらく、あれは小僧が倒した数を軽く超えてしまっている。

 鬼共は森の奥からどんどん溢れ出ており、ここが一般街道であれば混乱どころでは済まないだろう状況だ。

 良くて五分…いや三分か。

 それくらいで鬼は我らの所に到達するだろう。となれば…

「老婆よ!ここは我らがやらねばならぬじゃろうて。ここで逃げては、多大な被害を及ぼす事になるぞ!」

「誰の所為だってんだい!第一、あんな数を相手に私達二人で殺るってのかい⁉︎魚じゃなく、鳥になったのかいあんたの頭は!」

 なんて言いつつ、老婆も既に臨戦態勢の構え。話が早くて助かるのう。

 我らの周りにはコンとコル、並びに小僧が眠っておる。

 せめて二人が目を醒ますまで、ここは我らが足止めせねば。


 そんな気持ちを抱いて、我と老婆の一時的なタッグが誕生、結成された。




ビバ!中間本番!

はい、どうも。だいぶ急ピッチで今回は書かせていただきました、片府です。

最近は四日に一度のペースで書いていた『狐の事情の裏事情』ですが、今回はなんと二日で書く事が出来ました!

これはスランプ脱出か?なんて思いましたが、そこは残念、現実はそう甘くはないのですね。

相変わらず文は下手だし、最近は内容自体意味不明になってきたし。上手くサービス描写が出来ないし。…いや、それは元々でしたね。

ようやく前座が終わった『狐の事情の裏事情』ですが、蓋を開けてみたらこの体たらく。読者の皆様には頭を何回お下げしても足りないくらいです。

やはり、技術が付いてこないから感想が来なくなってしまったんでしょか?…グスン。

終わりがあるのか分からない状況に陥っておりますが、そこは無理なくやっていこうと思います。

一先ずはこの孤立編を終わらせる事を最優先にしていきますので、申し訳ありませんが『推理否定の探偵部』の方はもう少しお待ち下さい。

重ね重ねではございますが、読者の皆様には私のワガママを聞いていただき誠に有難うございます。

では、今回はこの辺で、予定としましてはあと二•三部程で孤立編を終わらせる事を目標に据えて頑張ります。

皆様、今回も読んでいただきありがとうございました。


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