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  6 王宮にて

王都が見えて来たので騒ぎにならないよう隠形を使い体を見えなくした、王都の中心に幾つもの尖塔からなる王k通が見えた、王宮のベランダのような場所に降りると、中を伺って人気が無いのを確認し室内に転移する、王様の居場所が分からないので姿を隠したまま探してまわった、姿は隠しているが人にぶつかれば分かってしまうから、意外に通る人が多い廊下は気を使った、透視を使って各部屋を見て回ると王様らしき人を見つけた、王様の顔など知らなかったが鑑定すると王と出た神力って何でもありなのだすごく便利、只しっかりイメージしないと具現化できないので、いくら大きな力であっても俺の知識の及ぶ範囲内しか具現化できない事になる、余り頭の良くない俺では宝の持ち腐れかもしれないが、等と言う愚痴は置いておいて王様のおる場所を観察すると都合よく一人だ傍に誰も居ない、神力の存在があるから俺はこんな大胆な事が出来るが、そうでなっれば王様に会う事など一生無かったと思う。部屋の中に転移し俺は姿を現し

「王様」

声をかけると書類を見て居た顔を上げて

「誰だね」

少し瞬きしたがすぐに平静を取り戻したようだ、さすがだ大して驚きもしない威厳さえ感じる

「見た事のない顔だが近衛兵にも知られず良く此処には入れたな、王宮には魔法も使えぬよう結界が張られているはずだが」

「そう言うものは俺には通用しない」

「ほう、凄いな、それで私に何か用か」

「俺の友人を返してもらいたくてね」

「さて、何の事かな」

「ケイン商会の会長のケインさんの事だけど、とぼけてもダメだよ」

「いや、本当に分からないのだ何の事なのだ」

「王命でケイン商会の馬車を献上しろと言って来たから断ったら、王命に逆らったとか言って近衛兵寄越して連れて行っただろうが」

「いや、すまんが本当に何事か分からないのだ」

惚けているようには見えなかった本当に分からないようだ、どういう事なんだろう

「分からないが調べさせるから、机の下に隠れていてくれるか」

「本当に知らない様だな、分かった姿を消す」

「それは便利だな、うん、見えなくなった、大したものだ」

品の観客にでもなったように嬉しそうだ

「誰かある」

声をかけるとすぐに男が入っていた

「ああ、丁度良い。宰相、ケイン商会を知っておるか」

「はい、近頃頭角を現して来た新進気鋭の商会ですね、瞬く間に大陸一の商会に迄なってしまった大商会です、ケイン商会が何か」

「その会長を近衛兵が捕縛したと聞いたが、王命に逆らったというが私はこのところ王命等出した覚えはないのだが」

「左様ですね、私も覚えがございません、調べてまいります」

「頼む」

宰相が出て行ったので姿を現すとくと

「今調べている、すぐに分かるだろう、紅茶でも飲むか」

「紅茶は良いけど、王様、俺の事不審に思わないの」

余りに平然としてるので思わ事聞いてしまった

「大いに不審に思っているぞ、だが王と言うお陰で人を見る目はある、お前は悪人ではないから心配はしておらん、殺気も感じないしな」

「刺客だったら命が無い所ですよ」

「だから刺客なら姿を隠しても殺気を感じるくらいの修行はしている、しかしお前が私を殺そうと思ったら防ぐ事は出来まい、恐ろしい力を持って居るな」

「分かるの」

「此処にこうしている事自体凄い事ではないか」

「この事は秘密にしてもらえますか」

この王様は信用できると思った

「勿論そのつもりだ、この事が公になれば何人もが責任を取らされて面倒だからな、それより名前を教えてくれるか」

「俺はハヤトと言います」

「其れだけの力だ、誰にも言わぬが秘密にする代わりに、今後密かに私に力を貸して貰えないか」

「事と次第によりますが納得のいく事だったら」

「そうか、ありがたい、私の影達も気が付かないうちに此処にいたという事は、手練れなどと言う段階を越えているな、敵に回したら命が幾つあっても足りそうにない、力を貸してくれるとは有り難い」

「大丈夫、俺も何だか王様とは話が合いそうだから、守ってやる事はあっても命を奪う事は無いですよ」

「守ってくれるのか、それは心強い、これからは門から堂々と入ってきてくれるか、何時でも来てくれ、これを見せれば王宮内は何処でも行ける」

そう言って金の鑑札のような物を渡して来た

「良いの」

「良いとも、こちらから頼んでいるのだ」

気配が近づいて来たので姿を消す

「王様、分かりました、第二王子様が王様の名前を使ってなさったようです、何でもケイン商会の馬車は揺れもなく、王宮の馬車とは雲泥の差で乗り心地が良いのだそうです、製作が間に合わず今頼んでも来年まで待たなければならないそうです、どうしても欲しかった王子様がしでかしたようです」

「あのバカ者が、すぐに使いを出して丁重にお詫びをして会長をお戻すよう、王子は廃嫡の手続きをいたせ」

「えっ、廃嫡とまでは」

「構わぬ、恐ろしい人を敵に回す事になる処だったのだぞ」

「ええっ、恐ろしい人とはどなたの事でしょう」

「何れ紹介する事になるかもしれないが、今は秘密だ」

「分かりました、それではそのように手配いたします」

宰相が出て行ったので姿を現し

「廃嫡は可哀想じゃないですか」

「そうは言っても、そのくらいの事をしなければハヤト殿を敵にしてしまう」

「いいぇ、もう王様と言う人が分かりましたから、これからは臣下は御免だけど」

「では、私の友となっていただけますかな」

「こんな若造が友何て王様の格が落ちますよ」

「いや、格は貴方の方がずっと上だと思いますよ」

「あおんなわけないじゃないですか」

「いえ、貴方はきっと神様に連なるお方ずっと上です」

「まったく違います」

「私はそう思っています、大きな力を味方にした気持ちですが、どうせ公然とはするなと言うだろうし」

「まぁ、俺と王様だけの秘密という事だから、お好きに捉えてもらって結構です」

「では、その鑑札が無意味になるが、何時か役立つ事もあるだろう、持って居てください、代理の者に持たせてもこうりょくはありますから、そうだ、お詫びにケイン殿と言われたかその人にも鑑札を渡してください、今後は大いにそれを利用してかまわないから」

「王家御用達ってやつですか」

「そうです、どんな事に利用しても構わないから」

「良いの」

「隼人殿が此処まで大事にする人だ、出来れば友になりたい」

「相手は大商会の会長でも平民ですよ、友と言うのは」

「かまわない、貴族を友とするより隼人殿の友と友になりたい」

「ありがとうございます、渡しておきます、彼は俺と違って門を使って挨拶に来ると思いますよ」

「そうですか、来てくれますか、待ってます」

何だかだんだん王様が俺に敬語っぽい言い方、なんで其処迄気に入ってくれたんだろう,王宮から去りながら思った

「俺が神様と連なっているって、信じ込んでしまっているようだけど、まぁ、神力って神の力って事だから、まぁいいか」


私が執務室に居る時不思議な青年が現れた、そう、まさしく現れたのだ、王宮は二重三重に結界を張りめぐらせてあって、この世界に此の結界を破る者はいない筈だ完全に守られている、私の居室や執務室は特に厳しく宰相他限られた者しか出入りできない筈、だが青年は現れたのだ私は内心驚いたがそれを隠して応対した、青年に殺気は感じられず危険は感じなかったから、どうにか落ち着いて応対で来たが、青年は私に対し普通に話して来た恐れも何も感じて居ないようだった、この国のほとんどの人間は私に敬意を表し多少の恐れを抱いて接して来る、何かあれば私が望む望まないに関わらず、周りの者が不敬罪と言う名のもとに罰っするからだが、青年はそんな態度は一切なく普通に友人を返せといったが私には覚えのない事だった、宰相に調べさせる間青年と話したが何者なのかはケイン商会の関係者と言う以外何も分からなかった、これだけ厳重な警戒をかいくぐり平気な顔で私に接して来た、この青年を敵に回したらとんでもない事になる、そう判断して話をすると意外にあっさり友として付き合ってくれる事になった、間違えば国の危機になるやもしれない相手と友になれるとは内心ほっとしながら、少し話をしたが返せと言われた彼の友人の不幸は第二王子の仕業だった、青年に恨まれない様第二王子は廃嫡しようとしたが、青年は意外に優しくそこまではと止められた、兎に角今後国の大事を彼が救ってくれるような気がして、今日の出会いを大変ありがたく思った、そう考えると行いは悪い事だったがが第二王子が悪さをしなければ、彼と縁を持つ事が無かった会えなかったのだから、これは第二王子の大手柄だが褒める訳にもいかないし悩ましい事になったものだ

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