新領地の発展
誤字脱字にかまわずお読みいただきありがとうございます
帝国との紛争で帝国側に出来た新領地となった広大な土地をどうするか、王都からは一番遠くni
有り現在の辺境伯は領地が広くなり過ぎて辺境伯軍だけでは守り切れない、王様から何か案は無いかと相談を受けたが俺には政治の事は分からない
「新しい街が出来る事は出来るのだが、国境となるのだから砦を造り国軍を常駐させるからそれなりの街は出来るが、それだけでは無く広大な土地を使って辺境の地を盛り上げる名案が無いかと」
「広大な土地ですか、たしかケイン商会が馬車工場が手狭になったから工場を移転したいと言っていたような、大きな川があれば船の向上も作れるでしょう」
「そうなのか、大きな川が流れている、行ったときに見なかったのか」
【青んときは観光で言ったわけではないから見ただろうけど覚えてません」
「すまぬ、そうだった、移転は出来ないものか聞いて見てくれるか、、私の方から言うより早いだろう、国として全面的に便宜を図るから」
「分りました、聞いて見ます」
という事でケインさんに話詩をすると
「其れは良い話じゃないか、ハヤトはどう思う」
「あの場所は王都からは遠いけど大陸全体を考えるとほぼ真ん中になるから、商会は大陸全体が相手だの商売をしているのだから、場所的には最適と言って良いと思うけど」
「王様に是非お願いしますと伝えてくれ」
こういう時のケインさんの決断は早い、その後はとんとん拍子に話は進みアイロスク王国としては辺境だが、大陸では名だたる街が出来上がって行った、パルコスの街はそのままにほとんど移転せず、第二のパルコスの街はケインの街と名付けられた
「俺はハヤトの街が良いと思うんだが」
「冗談じゃないですよ」
「分かっている、お前がそう言う事はな」
結局ほとんどがケイン商会関連で成り立つ街なのだからと、安易ではあるがそう言う事になったが、ケインの街は用地が十分にある為パルコスの街の数倍の街に練って行った、そnなはある日
イリアと朝飯を食べているとケインさんからの使いが来た、事件かと俺は肝を冷やしたが工場移転用地で事件が起こったらしい、すぐに来てくれとの事で急いで事務所に駆けつけると
「ハヤト、知恵を貸してくれ」
「どうしたの」
「兎に角一緒に来てくれ、全く嫌なものが出て来てしまってな」
付いて行くと近くにかかっている雲を指差し
「あれを何とかする方法はないか」
「あの雲を?、放っておけば消えるんじゃない」
「消える訳がない、よく見て見ろ」
良く見ると普通の雲ではなく色が変だ光を全く通さず真っ黒な雲だった、尚もよく見ると石が浮いて居いていてそれが風によって集められ、雲の見えているのだ訳が分からず
「なにあれ」
「浮遊石と言って掘り出すと浮いてしまうんだ、この地方にしか出ない石だが固くて加工しにくいし、浮いてしまうから石垣にも使えないし、建物にも勿論使えないが此の変では工事をしていると出て来てな、穴を掘ったら出て来てな慌てて出口を塞いだが出てしまった物が浮いてあそこで固まってしまってな、嵐でも来たら風で押されてどうなるか、どう処理すれば良いのか分らんのだ」
「どのくらいの高さに浮いているの」
「いろいろだ、一メートルから五十メートルくらいまで」
空気より軽い石なんて異世界ならではの物だ、前世の世界だったら大騒ぎになる代物だ、使い道は沢山あると思う
「錬金術師のヨドルは今どこに」
「工場の移転で工房もこっちに移したから此処に来ているぞ」
「よかった、すぐに呼んで」
「分かった、おい、ヨドルを呼んできてくれ」
使用人にヨドルを呼びに行かせるとすぐにヨドルが駆けつけてくれた、浮遊石の傍に行くと雲のようになっている高所にある物から、一メートルほどの場所で浮いている物まで高さはいろいろだった、、ヨドルに
「これをつないで船のように加工できない」
そう聞くと
「浮くように軽いという悪に固い不思議な石なんですよね、鉄より柔らかいから加工は簡単だと思うけど」
「じゃあ五メートルくらいの大きさの物を作ってくれる」
「分かりました」
本当に錬金術ってどうなって居るのか瞬く間に船が出来上がってしまった、集めて加工すると浮力が上がりつないでいた綱がピンと張っている、それを徐々に伸ばして上昇させていくよう指示した俺の狙い通りだ、ケインさんに
「とりあえず、これを使って手はかかるけど高さを綱で調整してあの石を回収する、分かるよね」
「おお、分かった、ありがとう」
何百何十人といる従業員たちが回収作業を始めた、ケインさんが
「全く手のかかる、こんな事が増えては敵わん」
「何を言ってるの」
「何がだ、あんな手のかかる石を処理するのには大金がかかるんだぞ」
船の時と同じで思い込みで邪魔物と言う先入観で固まっている、応用する考えはもない
「凄い宝物を見つけたんだよ」
「浮遊石が宝?、あんなもの昔っから有ったぞ」
「鉄の船の時と同じだね」
「鉄とは違うぞ、浮かぶから困っている」
「だったら浮かぶ事を利用しようと思わないの」
「そんなもの、昔から良い処分方法が無いか研究はしているが」
「研究していてどうして気が付かなかったのかなぁ、もの凄くてこの世界を変えてしまうような宝物のやまなのに」
「あんな邪魔な石が何になるというのだ」
「あれはどのくらいあるんだろう」
「さぁな、あんなもの埋めてしまうしかないから、量など調べた事は無い出ない事を祈るばかりが、地元の老人の話ではあれがそこら中から出て来て処理に困ったって言ってたから、この変には相当あるんだろうな」
「ヨドルに作ってもらったあれだけど」
「ああ、浮遊石の船か、あれがどうしたんだ」
「人間が乗って空に浮いていたでしょう」
「ああ、そうだな・・・・・・・・うわ~・・・・・空飛ぶ船って事か、荒れのでかいやつを造れば、ええ~~~大変だ、偉い事になったぞ」
「ねっ、宝の山でしょう
「宝の山どころじゃねえ、本当に世界が変わっちまう、お~い、そいつを乱暴に扱うんじゃねえ、宝なんだぞ~~」
ケインさんは回収している現場に走って行ってしまった
「水の上なら船は風に帆を張れば動いたが、空中に帆だけでは上下する事が難しいしトップでも吹いたら一巻の終わりだ、帆での航行は不安定過ぎる」
余り革新的な事を広めると、この世界のバランスが狂ってしまいそうで教えなかったが、浮遊石等と思っても見なかったものが出て来たからには、次は空の時代へと行こうと思う、プロぺラとスクリューの事を教える時期が来たようだ、スクリューは船が大きくなり外洋を航行するには必要だ、動力は魔石で動くモーターに似た物が既にあるから、これを大型化すれば良い錬金術師たちならそんなに時間はかからないだろう、プロペラについても後でヨドルに教えておこう、近いうちにケイン商会は飛行船まで手掛ける事になる、もう巨大商会としてこの世界で並ぶ者は無い程成長している、各国の王様たちでさえケインさんを蔑ろに扱う事は無い
プロペラの理屈が普及すれば今は団扇や扇子のような物に変わって、扇風機や冷却ファンその他いろいろに使われるようになるだろう、誰でもが魔法の様な機器を利用できるようになる
ケイン商会が大きくなるにつれ俺の資産が比例して増えて行く、もう冒険者の仕事をすれば冒険者で生活している人達の仕事を減らしているように思えて、何も出来なくなって来た、まぁ王様やケインさんの依頼が増え動いているから体がなまる事は無いが、何だかつまらないような気がする
軽い考えで神力を使って便利にしていくのは、誰にも知られないにしても俺の心情的に、この世界に対し責任を負わなければいけない事態になる、それは嫌だというよりそう言う事はやってはいけないと思う、徐々におれの知識で変わって行ってくれれば良い
馬車に鉄の船に飛行艇、ケイン商会はこの世界を変えた立役者として、会長のケインさんは大陸格国の王様たちから敬意を表されている、俺はあくまでも目立ちたくないので目立つような事は王様かケインさんが行った事にしている
王国は農業が順調なうえケイン商会からの税収が半端ではないので、国の運営が楽になり国軍の人数は国として多くは無いが、軍備と言う点でこの世界としては充実していて大陸で一番勢いのある国となっていた、すでに俺がどうこう出来る国ではなくなっていたが、今のケイン商会は大事業を三つ進行させていた、飛行艇の製品化と大森林を突き抜ける道を作る事、それに大森林の道が開いた後の大型船の製造と運航計画に伴う港の整備だ、大森林での工事で手に負えない魔物が出た場合密かに駆除してやっている、飛行艇に関しては俺のつたない知識で相談に乗ってやっていた、今では帝国も外国への侵略は諦めて内政の充実に力を入れているようだ、アイロスクに攻め入る事は国力から行って出来ないしやる気も無いだろう。今アイロスクに歯向かえが返り討ちに会うことは必至だしタイル区全土の国から爪弾きになるだろう
王様の改革は功を奏して貴族の質が上がり、平民の活力が上がって驚くほど豊かな国となっている、今では大陸で一番幸せな国とされていて大陸中の国から注目の的となり人口が増えている
俺は相変わらずケインさんの居候の状態だが、今では居候と言うより弟的存在大陸の帝王の弟分も悪くない、イリアと今日も町を散策しながら街の賑わいを楽しんでいる
最終章とさせていただきます、最後までお読み頂き感謝感激ですありがとうございました