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  12 商会の未来

俺の資産は商会の発展と比例して増えていく、俺がいくら贅沢な暮らしをしても使いきれるものではない、其処でケインさんと相談して学園を創設したのだ

開校から五年ほど経過している、初めは孤児たちを集め孤児院を始めたのだが。孤児たちに文字と計算を覚えさせようという事になった、初めは塾のような形式でやっていたがそれが評判になり、街の子供たちも習わせて欲しいと言うようブウが多数あり、資金的には余裕もあったのでどうせなら学校を行くってしまおうという事になり、ケインさんと俺が資金を出し合い学園を開校した、貴族は貴族専用の貴族学園があるので生徒は孤児と街の子供たちだ、俺とケインさんの資産は合わせれば確実に国家予算に匹敵する、だから誰からも出資は受けてはいない、だが教師陣は超一流と言って良い人達をそろえている、ケイン商会は大陸中に支店を網羅しているので情報網が優秀だ、その情報網を使って優秀な人材を集めた、学園と言っても幾つもの額具があるわけではない、文字や計算だけを習う部門とそれに武術を加えた冒険者部門の二つだ、冒険者として体力的に無理になった人が教師として多く来ている、魔法、剣術、槍術、体術、そのたいろいろな師範が揃っていて、冒険者部門はそう言った達人級の教師が沢山いる、そして戒能を見極め其の部門に適した子供達を教えている

授業料は一切取らないで希望する者は誰でも入学できるが、規則違反に対しては厳しく反する者は即退学となる、俺とケインさんだけの出資の学園なので権力やコネで妥協はしない、規則には厳しくして実行しているが、規則と言ってもこの世界の一般常識を守れば良いだけで、厳しい規則は無い、腐ったリンゴは早く除かないと周りまで腐るからだが、退学させるだけでは不良を増産する事になってしまうので、退学させてもその意味が分かって後悔し更生の可能性のある者は、矯正の部門をを造り成績次第で学園に戻れるようになっているる、卒業生のほとんどはケイン商会の従業員となって働いているが、そうでない者は親の家業を継ぐ者と冒険者になる者だが、親の仕事と言っても何らかの形でケイン商会とつながりがあるし、冒険者と言っても何れはケイン商会の護衛部隊に入る予定なので、この街はケイン商会で出来ているような街になってしまっている、学園の園長は色々な軋轢に対処し統率力のある冒険者ギルド本部の元本部長だった人にお願いした、俺達の趣旨に賛同してくれている一人だ、その学園長がケインさんの処に相談に来ていた、俺も呼ばれ三人で話し合っているのは

「貴族の子女が入学したいと何人もの引き合いがあるのだが、どうしたものか」

と言う相談だった

「貴族は貴族学院があるんだから、何もここに来る事は無いんじゃないの」

俺がそう言うと

「それが恐らくうちの教師陣を見て、卒業後の仕事を考えての事だと思う、貴族学院の教師たちは確かに一流と言われる者ばかりかもしれないが、家柄の良い者ばかりを集めているからな実戦経験に乏しいのだ、うちは家柄云々は言わない実戦で鍛えた教師ばかりだ、本当に実力をつけるならうちの学園の方がまさっていると言う事だな」

「近頃の貴族は見栄とか外聞にこだわらないのか」

「そんな事は無いこだわっているからこそだろう、入学希望は次男三男がほとんどだが行く末を考えてという事だろう」

「この学園を出ればケイン商会に確実に就職できるからという事か」

「貴族のコネを使えば幾らでも仕事はあるだろう、うちは貴族の子弟はプライドばかり価格手仕事が出来ない奴が多いから御免だがな」

ケインさんがそう言うと

「それだよ、貴族の子女の仕事先は意外に少ないのだ、会長殿の言う通り気位ばかり高くて仕事は出来ないからな、貴族学園を出るとその気位ばかり更に高くなってしまうようだな、貴族学園の生徒となれば近くの商店や平民は気を使い、自分達が偉くなったよう錯覚を起こさせるのだろう、そこでこの学園に入学させれば、卒業までにそう言った問題は解消される、何しろ平民を蔑んだ態度を取れば即退学だからなそして就職も保証されている、親心という事かな」

「どうして急に増えたのですか」

「急という事でもないぞ、今迄ははっきり断ったいたんだ、この学園の理事は貴族が嫌いだからこの学園を造ったんだから、貴族が入れる訳が無いだろうととな「

「そんなにはっきり言って大丈夫だったのですか」

「子供を入学させたいと言う位の人だ、貴族の拙い処は分かっていてな、怒るどころか謝って帰る貴族が多かった、だから貴族でもそう言う人達だから断り続けるのもどうかと相談にきたわけだが、今はこれだけの規模の学園となてしまったから規模でも貴族学園を凌駕している、この学園の卒業生が羨ましいが貴族と言うプライドで今まで言い出せなかった者も多いと思うが、それと儂のやった事が失敗だったと思う事がある、貴族学園と我がパルコス学園で学園対学園の対抗戦をしたんだが、それが彼らを決心させる要因になったのは確かだろう、不味い事をしたと後悔したが遅かった」

「拙かったとはどういう事ですか」

「幾つかの部門で勝敗を競ったのだが、うちの学園が全ての部門で勝ってしまったんだ、貴族学園の園長の奴が平民はしょせん平民何をやっても貴族に勝てるわけがない、そう嘯いたから腹が立ってしまってな、じゃあ勝負してみるかと対抗戦を申し込んでしまったのだ」

「そんな事があったんですか」

「読み書きから計算、剣術、槍術、や魔法その他いろいろ競ったのだが全部うちの生徒が勝ってしまった、貴族学園が勝った種目は一つもなかったのだ、卒業と言う箔をつける為にだけ行く学園と、卒業して将来生きて行くため学び即社会で実践できるように学ぶ、人間ととしての気構えがちがうんだ、お坊ちゃまやお嬢様の遊び半分の学びなどに舞えるわけがないのだ」

「それはそうだよね」

「明らかに差がある事が分かってしまったのだ、どちらが実際に世の中で通用し役立つ学園か、子供たちの為になるのはとちらか」

「貴族風をふか試験力を翳す奴はいないんですか」

「それは無い、王様の布告のお陰で貴族は平民に点数を稼がないとならないからな、今この国には貴族が平民に気を使うと言う奇跡的現象がおきている、自分の首を絞めるような事はさすがにしない」

「それで、どうするかだが」

「受け入れるかどうかだが、規則に従うなら受け入れても大丈夫じゃないか」

ケインさんがそう言ったので

「そこで俺から提案だけど、貴族に関しては試験という事にすれば良いと思います、それと入学しても良いかどうか万節で生徒達に決めさせるってどうでしょう、貴族と言うプライドを入学の審査の時に試す為に」

「ほほほほっ、そうか、平民の子弟に貴族子弟である自分が審査されるなど、お高く育った貴族だったら耐えられないわな、それは良い、是非そうする事にしよう」

園長が大笑いしている、グラント園長は結構な高位貴族の出だと聞いているが、聞いている言葉の端々に貴族を嫌っているような印象を受ける

「儂の甥たちがその屈辱に耐えられるか見ものだ」

「甥と言うとバンデル公爵家から」

「弟は機を見るに敏だ、子沢山でな如何に公爵家と言えど全員を家に置く事は出来ないから、奴らしい考えだが甥達はどうかは分からない、交流はほとんど無いからな、弟はこれを機に関係を復活させようとでも思っているかも知れん、父とは合わなかったが弟とは別に何もなかったからな、父がいない今奴の本音はどうか分からんが」

「グラントさんもいい加減意地を張らないで、弟さんと付き合いくらいしてやれば」

「別に意地を張っているわけではないが、貴族と言うものが性に合わないだけだ」

「全く貴族家になんか生まれなければ楽だったでしょうにね」

「全くその通り、だがこれで良かったのだ、妻と二人でそう話している、こうしてあんた達と一緒に仕事出来るのも侯爵家を飛び出したお陰だからな、今は仕事が楽しくてしょうがない」

「光栄と言うか何と言うか分からないけど、侯爵家と比べられたらゴミの様な俺達だけどね」

「何を言うか、逆だろう、大陸に名をはせる大商会の会長とその知恵袋、侯爵家などゴミのようなものだろう」

「いくら何でも言いすぎでしょう、侯爵家をゴミなどとそれこそ不敬罪に過ぎます」

「まぁ、少しオーバーだったかも知れないが、侯爵等と言ってもお前さん達とどちらが民の為に練っているかかbが得ればわかるだろう」

学園長は帰って行った、今の奥さんは平民出身の為に結婚を反対され侯爵家を出てしまったらしい

「まだ時間は良いか相談したい事がある」

「相談って」

「鉄の船のお陰で川や湖を使って大体物流は間に合うようになったが、もう少し時間を短くする方法が無いかなぁと思ってな、知恵を貸してくれないか」

「俺もそろそろその事について話そうと思っていたんだ」

「何かいい案があるのか」

「ちょっと話しが大きくなるけど」

「話して見てくれ、これから商会をどう発展させるか、まだまだ余地があると思うんだが良い案が思い浮かばなくてな、正直悩んでいたんだ、目標が定まらなければ前進できないからな、どうすれば人々の暮らしが楽になるか、その為にはどうすれば良いのか」

「大森林を活用すれば良いと思う、今は一部を魔物狩りなどで利用しているだけだけど、大森林を突き抜ける道を造り山脈の谷間の向こうは海だから、海を利用すればいろいろと商売が広がると思う」

「大森林の向こうをどうして知っているかは聞かないが、大森林の向こうは本当に海なのか、海なら大きな船が使える海伝いに大量で早く荷物を過去ぶ事が可能になる、しかしいつも思うがお前の頭の中はどうなって居る、何処からそんな知恵が生まれるのだ、そうすれば商会の仕事はまだまだ伸ばせるじゃないか」

「船を造る場所も海沿いに出来れば大きな船を造る事が出来るし、船はいくら作っても使い道はあるから」

「そうだな、鉄の船なら海の魔物も怖くないしな、大きくなるほど魔物に対しては安全になるし」

ケインさんはやる気満々になっている、計画通り行けば将来的には他の大陸との貿易が始まり商会は果てしなく発展して行く未来しか見えない

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