竜の神様、お友達?!
花火を見ていたら、オミさんに手を繋がれて‥
ものすごく恥ずかしかったけど、なんというかオミさんも緊張してるのか手汗でじっとりしてる。
それでも花火が見終わるまで、ドキドキしつつ手を繋いでいた。
ようやく花火が終わって、私はオミさんの大きな手を見る。
こ、これからどうしたらいいんだろう。
と、オミさんの大きな手が私の手の甲のトカゲのマークをそっと撫でる。見えないようにしてるのかな?
「オミさん?」
「‥これからお化け屋敷って奴、行くんだろ?」
「そうだった〜〜〜!!さっきのがあっただけに行きたくないけど、行くって言っちゃったしなぁああ」
思わずさっきの怖い出来事を思い出して、テーブルの上に顔を突っ伏すと、オミさんの手が私の頭にずしっと乗っかる。
「オミさん、重い‥」
「俺がいるんだから、大丈夫だろ」
「‥お願いしますね」
「お友達らしいしな、俺」
「あ、あれは!だって、そう言うしかないじゃないですか??」
私がガバッと顔を上げると、オミさんがニカッと笑う。
「まぁ、友達だし?助けてやるよ」
なんか、お日様みたいな笑顔に思わず胸がぎゅっとなった。
く、くそ‥、またも可愛いなとか、思っちゃったじゃないか。慌てて視線を逸らしたさ。
「‥じゃ、じゃあ、そろそろ行きましょうか」
「おう、あ、足元に」
「足元?」
何かに蹴つまずいて、転びそうになった私の手をオミさんがグイッと引っ張る。と、今度はその勢いで後ろに倒れそうになって、オミさんに慌てて抱き止められた。
「す、すみません」
「気をつけろよな」
‥だって、足元暗いんだもん。
ちょっと口を尖らせてオミさんを見上げると、抱き止めていたオミさんがパッと横を見る。
「‥おら、行くぞ」
「‥はい???」
また何か見えたのかな??
そう思いつつ、一人先に歩いて行こうとすると、オミさんに「また転ぶ気か?」って言われて手を繋がれて階段を降りた。どんだけ幼児扱い??
階段を降りて、手を離して時計塔に行こうとすると、
「あ、青葉??」
声がして振り向くと、長谷君がこちらへやって来る。
瞬間、オミさんが私の手を握る。ちょ、ちょっと??!!
「さっき、歩いてるの見たから声掛けたら、どっかに行っちゃうから‥」
「え?そうだったの??」
声、掛けられてたっけ?
オミさんを見上げると、静かに横を向いた‥。‥オミさん、もしかして気付いてた?
「‥えーと、ごめんね。長谷君もお化け屋敷行くんだっけ?」
「あ、うん!一人なら一緒に行かない?」
‥後ろにオミさんがいるから一人ではないんだけど、やはり姿が見えないようにしてあるらしい。とりあえず頷くと、嬉しそうに長谷君は微笑むので一緒に時計塔まで歩いていく。
「友達と回るって言ってたけど、友達は?」
「あ〜、どこかにはいるよ」
「どこかって‥、連絡取れたのか?」
「うん、そろそろ来ると思う」
なんて言ってますけど、私の後ろでその友達は腕組んで立ってます。
しかも長谷君を睨みつつ‥。
時計塔には皆、すでに集まっていてお化け屋敷に移動しようと話をしている。私は長谷君を見上げて、
「お化け屋敷って、ここいらにあったっけ?」
「あ、なんか祭りに合わせて特設作ったらしいよ。祭が終わったら壊して、また別の所でやるみたい」
なるほど‥それなら納得だ。
長谷君は私をチラチラと見ながら、
「‥青葉、浴衣似合うな」
「あ、本当?借りたんだけど、可愛いよね〜。この金魚が気に入ってるんだ」
「うん、‥すげー可愛い‥」
「ありがとう〜」
ニコッと微笑んだ途端、ガシッと誰かに手を握られた。
え??誰??
慌てて、横を向くとオミさんがものっすごい不機嫌な顔で私の手を握っている。ど、どうした???
オミさんをまじまじと見るけど、私と目が合ったかと思うと、プイッと横を向いてしまった。神よ、言いたいことがあるのであれば言葉にして下さい〜〜〜。




