↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜の神様と契約しますか?  作者: 月嶋のん
竜の神様出現。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/254

竜の神様、課題の内容。


シキさんに案内され、本殿の横にある白い漆喰の壁で塗られている大きな日本家屋のような家にたどり着く。


私の部屋くらいあるんじゃないか?

ってくらい、大きな玄関の引き戸を開けると、シキさんは玄関の上がり口にピョンと飛び降りる。



「僕は、これ以上先には蛇神様の気が強すぎて近寄れないんです。この目の前の廊下の突き当たりにある部屋が蛇神様のお部屋です。入り口に置いてある木の箱に脱皮した皮を締まって頂ければ、部屋へ入れますので‥。お一人で不安でしょうがどうぞお願い致します」


「わ、分かりました」



部屋の奥を見ると、シンと静まっていて‥ちょっと薄暗い。

少し緊張するけど、さっきの悪食みたいな怖い気配はないので大丈夫‥かな?靴を揃えて、艶々の木の廊下を歩いて奥の部屋へと静かに歩いて行くと、木の箱が置かれているのが見えた。


「あ、これか‥」


木の箱を見て、その奥のふすまをそっと開ける。


「し、失礼します‥」


木の箱を持ち上げて、その中へ入ると‥



薄っすらと透き通る蛇の抜け殻が、格子の木の窓から光を浴びて部屋の中いっぱいにキラキラと光って広がっている。



こ、これが‥脱皮!!?

田舎に住んでいたので、神社の片隅で蛇の抜け殻を見たことはあるけど、そんな可愛いものじゃない。ものすごい大きさの蛇だというのだけは分かる。



すると、部屋の奥にある御簾から‥、



「ああ、お前か。言の葉の神から話は聞いた。すまんが頼む」



高い女の子の声にドキッとして、思わず体が跳ねた。

まさか部屋に蛇神様??がいるとは思わなかったので、ものすごく驚いたけど落ち着け私。蛇神様を勝手に男の人だと思い込んでたなぁ‥思いつつ、自己紹介をする。



「青葉と言います。あの、早速皮を片付けさせて貰いますね」

「‥うむ、ありがとう」



蛇神様の言葉を聞いて、私は腕まくりをしてから木の箱の蓋を開いてわっしわっしと脱皮した皮を掴んで箱の中に入れていく。しかし、こんな50センチくらいの箱に全部入りきるのかな??


なんとか押し込むように皮を入れていくけど、不思議と皮がはみ出ることなく、スルスルと箱の中に入っていく。


小さなカケラまで丁寧に拾って、木の箱に仕舞って周囲を確認する。

うん、もう大丈夫そうだ。



「えーと、終わりました」

「うむ、礼を言う。シキ!これ、シキこちらへ参れ!」



蛇神様がシキさんを呼ぶと、トトっと足音がする。

そうして、ふすまがゆっくりと開かれると、真っ白なおかっぱの髪に、真っ白な着物を着た男の子が入ってくる。ええと?誰??私が首をかしげると、その子は小さく笑って、


「ああ、僕シキです。先ほどは本来の姿で、こちらはいつも蛇神様のお世話をしている時の姿なんです」


「「えええ??し、シキさん??!!」」


そうなんだ?!

じゃあ、セキさんも人間になったらこんな感じなのかな?

神様の世界って、びっくりする事ばかりだなぁ。



「シキ、茶を用意して来い」

「はい、ただいま!」



シキさんは蛇神様にそう言われると、元気よく返事すると、すぐに部屋を出ていってしまった‥。ぽかんとしている私を御簾の向こうで、蛇神様がクスクス笑う声が聞こえる。



「青葉とやら、なかなか面白い契約をしているんだな」

「あ、は、はい?」



課題の内容が分からない契約を少々してますね‥。

言葉にしなかったけど、蛇神様が御簾の向こうからこちらをじっと見ているような視線を感じる。


「‥どれ、お前に礼を一つしようかの。何がいい?」

「いえ、お礼なんて‥」


言いかけて、ちょっと考える‥。

そうして静かに御簾の向こうの蛇神様を見つめる。



「‥あの、さっき面白い契約をしているって言ってましたけど、課題とか、分かったりしますか?」



私がゴクリと唾を飲むと、御簾の向こうでなんだか楽しそうに笑う気配がした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。