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竜の神様と契約しますか?  作者: のん
竜の神様出現。
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竜の神様、新事実を知る。


オミさんにそっと背中を撫でられていた私。

ようやく怖い気持ちが落ち着いて、オミさんを見上げる。


「オミさん、もう大丈夫です。ありがとうございます」

「お、おう」


オミさんの大きな手がそっと離れて、

なんだか寂しいような???



それにしても、なんで上京してからというもの、私はこんなに狙われるんだろう。その内一回は、オミさんのせいだけど。以前はこんな事なかったのにな‥。


と、オミさんを見るとびしゃびしゃだったんだ!


「オミさん、すっごい濡れてる!!タオルで拭かないと‥」

「あ?その内乾くだろ」

「ダメです!風邪引きますよ?」


いつの間にか私は手にカバンを持っていて、目を丸くする。

そういえば逃げてた時には何も持ってなかった‥。幻覚から目を覚ましたから??周囲もいつの間にか明るいし‥。なんか夢を見ていたみたいだ。


カバンからタオルを出したけど、ミニタオルだった‥。

どうしよう、家に一旦戻ったほうがいいかな。

そう思っていると、



「良ければこちらお使い下さい」



足元から声がしたかと思うと、水溜りの一部が一箇所に集まったかと思うと、丸い水色の塊ができる。


「っへ???」


目を丸くしていると、水色の塊からつぶらな目がぱちっと開かれる。


「まる‥さん?」

「うふふ、まるに似てますか?わたくし「ぺた」と申します」


「ぺ、ペたさん????」


私はぺたさんとオミさんを交互に見ると、オミさんが私から受け取ったミニタオルで顔を拭きつつ、



「言の葉の神様の使いだ。さっきの水の膜は、ぺたがしてくれた」

「そ、そうだったんですか!?言って下さいよ!ペたさんありがとうございます!」


「いえいえ、お役に立てて何よりです。あ、ルディオミ様こちらタオルです。お使い下さい」



ぺたさんがそういうと、何もない空間から白い大きなバスタオルが出てきてオミさんの頭にふわりとかけられた。か、神様優しいなぁ!!


私はしゃがんで、ぺたさんを見る。


「タオルまですみません‥」

「いえ、急な事ですから。言の葉の神様も心配しておりました。青葉様の力を狙う者が多いので‥」


「「え??力??」」


びっくりして目を丸くすると、オミさんも初めて知ったのか目を見開いていた。



「言の葉の神様が仰るには、青葉様は龍の力を持つ神様の遠い子孫だそうで御座います。今までは、ご実家の龍の神様がお守りしていたのですが、この度こちらに上京されて‥いかにお守りを持ってらしても、限界が御座いますから」


「そ、それで今回も変なのに狙われたって事???」



ぺたさんの言葉に、ようやく理由がわかった。

だから、ここの所、次々と周囲で変なのに狙われてんだ‥。っていうか、待って??龍の力を持つ神様の遠い子孫????



「‥私、オミさんのような力はないのに‥子孫なの?」

「大分、人の子の血が入っておりますが、今までの子孫の中では強い方ですね。ですから、龍の神様がルディオミ様のお父上に相談されていたようです」



私とオミさんは顔を見合わせる。


「そ、そうだったんですか?!!」

「お、俺は知らねぇ!!初めて知ったぞそれ!!!」


オミさんはぺたさんを慌てた様子で見る。

え、ええ、オミさんも知らなかったの??ペたさんはオミさんと私を見上げて、



「ルディオミ様は神ですが、半分まだ竜です。本当の神格を手に入れた神ですと、直接お守りできませんから‥、それでルディオミ様が選ばれたのだと思います」



へぇえええ、そうなの????

いきなりな情報になんだか頭がパニックだ。

オミさんを見上げると、神妙な顔つきをしている。



「‥つまり、中途半端に神の力を持っている青葉を喰おうって奴から守らないといけないのか」



く、喰う!!???

目を見開いた私をオミさんが見つめる。



「ま、心配すんな。契約してる以上守ってやるよ」



すんごいドヤ顔してるけど、不安しかないんですけど…。

本当に守ってくれるの??もう泣きそうなんだけど…。

目に涙が溜まっていく私を見てオミさんは驚いて、私にバスタオルを急いで渡すと、ゴシゴシと顔を拭くけど、力が強い!!痛い!!!



「「オミさん、い、痛い!!!」」

「あ、悪い、な、泣くなよ??」

「別な意味で泣きそうです!!」



力が強いんだよ〜〜!!

バスタオルから顔を出して、ジトッと涙目でオミさんを睨むと、オミさんは一瞬目を見開いたかと思うと、慌てて横を向いて「悪かった!!!」って言うけど‥。えーと、その謝罪は顔をゴシゴシ拭いたから??



ぺたさんがそんな私達を見て、「仲良しさんで良いですね〜」とほんわか話すけど、そうじゃないと思う‥。




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