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竜の神様と契約しますか?  作者: 月嶋のん
竜の神様出現。

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28/254

竜の神様、許しを請う。


スマホのアラームが鳴って、目をそっと開ける。


「朝、か‥」


スマホをタップしてから、ムクッと久々に床の上で寝ていた私は顔をあげると、オミさんがローテーブルに頬杖をつきながら私をじっと見ている。


朝陽を浴びつつ、こちらを見る神様‥。

なんか朝から面白いな。



「‥おはようございます」

「おう、早く許せ」

「朝一番の挨拶がそれか」

「守るのに、不便だろ!」

「ドライヤーで髪をちゃんと乾かしてくれるし、すぐ起きれていいんで不便ではないですね」



私がそう言って、寝袋から出てくるけどオミさんはそれを聞いて、ブスッとして私を睨むように見ている。朝からメンチを切らないでくれ‥。


今日は早く起きれたし、お弁当作れるな。

ちょっと伸びをしてから、寝袋を片付けて身支度してから朝ご飯を作る傍ら、簡単にお弁当を作る。ウインナーと卵焼きと冷凍のほうれん草をチンして、ちょっとめんつゆで和えた。十分な出来だ。


適当なタッパーにオミさんはご飯を多めに詰めておくと、まじまじとお弁当を見る。



「‥なんだこれ」

「お弁当です。パン代も高くつくし、作って持っていった方が安いですから」

「‥‥弁当」



ボソッと呟くオミさん。

なんだ?中身に文句あるの?フライパンを洗ってからオミさんを睨もうと、シンクから顔を上げると、オミさんはちょっとニマニマしながらお弁当を見ている。



なっ。



なんだ、その顔。



思わず口をポカンと開けてオミさんを見ると、オミさんは私の視線に気付いて「アホヅラ」って言うので、ギロッと睨んだ。一瞬、可愛いと思ったのに‥相変わらず口が悪い!



「‥オミさん用に野菜をもっとたっぷり入れれば良かった」

「肉だけでいいぞ」

「ダメですよ!メタボまっしぐらです」

「メタボ?」

「体に良くないって事ですね」

「‥‥‥ふーん」



なんだ、その「ふーん」は?

お弁当を包んで、ただの白いバッグに私とオミさんのお弁当を入れる。よし、準備完了!!


「じゃ、オミさん朝食食べたらすぐ行きますよ」


急いで行かないと!そう思って、振り返るとオミさんがローテーブルの前でブスッとしつつ、


「‥髪やれ」

「「ああもぉおおお!!!」」


触れないでしょうに!!

自分でやるんだってば〜〜!!


「ほら、許せばすぐ髪も結えるぞ」

「「自分でやるんです!!はい、髪ゴム!私がやってみるから、真似して下さい」」


「はぁああ??なんで俺が?!」

「それはこっちのセリフです!!ほら、見て!」


そういって、私がオミさんに背中を向けて髪を上に搔き上げる。

オミさんは急に静かになって、私をじっと見ているのか首元になんかすごい視線を感じて、ちょっと照れ臭い。



「オミさん、見てます?」

「‥見て、る」

「真似、するんですよ?」

「‥‥分かってる」



上の方で一つに束ねて、髪ゴムを指に引っ掛けて、クルリと髪に絡めるように結ぶ。なるべくゆっくりやって覚えてもらおう。「こうして、引っ張りつつやるんですよ?」って言って、私はポニーテールにする。


ちゃんと見てたかな?

やったかな?


クルッと後ろを振り返ると、オミさんは未だ髪を下ろしたまま目元を赤くして、私の方をじっと見ている。



「‥なんでやってないんですか?」

「できない!!だから、許せ!!」



そう言って、プイッと横を向くオミさん。

も〜〜〜!!!この神様はなんて手が掛かるんだ!!

でっかい体は飾りなのか?!中身が子供じゃ困るんだけど‥。


「シャボン玉でも負けたのに‥」

「次は勝つ!!!やり方を知らなかっただけだ!」


負けた‥というワードに、グリッとこっちを向いて悔しそうにするオミさん。

そういえばこの人は一体いくつなんだろう。



「‥だから、許せよ‥」



悔しそうに口を尖らせていじけるオミさんが、なんか可愛い‥。

そう思ってしまう私は相当絆されているのかもしれない。思わず無言になってしまうと、「はやくしろよ!」ってクレームが入った。え〜〜〜、強制されるものなの??




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