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竜の神様と契約しますか?  作者: のん
竜の神様とお付き合い。
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竜の神様とクリスマス。8


一緒に朝食後にケーキを作って、ゲームしたり、のんびり話をしていたらあっという間にお昼である。


買い物しておいたピザ生地に、自分達で更に色々切って盛って焼いたら、かなり豪華なピザになった!これ、また作りたいなぁ‥。オミさんはさっさと一枚ぺろっと食べてしまったので、もう一枚焼きつつ外を見ると、チラチラと雪がまた降ってきた。



「うわ〜、ニュースでも「まさか降るなんて‥」なんて言ってましたけど、また降ってきましたね」

「多分、雪だるま用に降らしてるのかもなぁ」



オミさんが焼きたてのピザを自分でオーブンから出して、コタツまで持ってきつつそう話す。


「やっぱりそうなんですか?」

「この間、動画に撮られてたらしいって言ってたろ。だから緊急で雪を降らせてうやむやにしようとしてるんだと思う」

「なんと‥。そんな感じなんだ」

「まぁ、結構大雑把だからなぁ」


あんぐりと大きな口を開けて、サラミとチーズを増し増しにしたピザにかじりつくオミさん。その胃袋はさながらブラックホールだな‥。



「プレゼントっていつ頃配るんですかね?」

「昼には配るって言ってたな。魔法で隠しておいて、目覚めたらプレゼントが現れるらしい」

「へ〜〜!!夢があるなぁ!!」



じゃあ、今までもらったプレゼントってそんな風に私の元へも届いてたのかな‥。まぁ、家によってそれぞれ配達方法は違うらしいけど。そんなことを考えつつオミさんとピザを食べていると、雲の形をしたふわさんに乗ったまるさんがものすごい勢いで部屋へ入ってきた!?



「た、た、た、大変ですーーーーーー!!!!雪だるま達が!雪だるま達があああ!!!」

「ど、どうしたのまるさん!?」



いつも落ち着いているまるさんがものすごい慌てようである。

私とオミさんがまるさんを見つめると、まるさんはハッとして、ポンと一本水の入ったペットボトルを空中に出し、オミさんがそれをすかさず受け取った。


「水がどうかしたのか?」

「それ‥、雪だるま達なんです‥」


一瞬の沈黙。

そして‥、



「ええええええええ!!?な、なんで!??溶けちゃったって事!??」

「‥‥はい。どうやら、昨日雪だるま達が言の葉の神様の冷凍庫をキンキンに冷やして、明日に備えようとツマミを強にしたらしいんです‥。でも、それがまさかの「温熱」の「強」で‥」



私とオミさんは顔を見合わせて、その水のペットボトルを見つめると、まるさんまで溶けてしまうんじゃないかと思うくらい、くったりと体をふわさんに寄りかからせた。


「言の葉の神様はあまり冷凍庫がなんたるかを知らないので、適当に作ったものですからまさか「温熱」があるなんてまるめも思っていなくて。しかもあまりの威力で、ルディオミ様の加護まで溶かしてしまったらしくて‥、お昼だからと声を掛けに行ったら、もうカラカラで‥」


「言の葉の神様は今、どこに?」


「‥‥他の地域の雪だるま達が銭湯体験してみたい!と言って、集団で銭湯に入ってしまってようで‥、急いで救援に‥」


銭湯!!!

なんであえて溶ける方向へ行こうとするんだ!??

オミさんと私は遠くを見つめ、そしてペットボトルの水を見つめると、ペットボトルから小さな声で「「「ご迷惑おかけします〜〜」」」と口々に言うのが聞こえてきた‥。



「お前らなぁあああああ!!!!!」

「オミさん落ち着いて!!それよりもプレゼント!プレゼント配りが大変!」

「そ、そうなのです‥。言の葉の神様もあちこち駆けつけていて‥、まるめもどうしようかと‥」



オロオロするまるさんと私と、ブチギレそうなオミさん。

クリスマス、どーなっちゃうの!??そう思っていると、我が家のリビングの扉がガラガラっと大きく開かれた!



「話は聞かせてもらった!!そんな楽しいイベント‥いや、大変な時こそ、神同士で助け合いじゃぁああ!!蛇神参上!!」

「へ、蛇神様!??」



ミニスカサンタの黒髪ツインテールが庭から勢いよく現れたかと思うと、速攻でコタツに滑り込んだ。‥やっぱり、その格好寒いのね。


と、その扉をそっと閉めてからシキさんが入ってくる。


「お騒がせしまして‥。まる様、そんな訳でうちの蛇神様がプレゼント配りをお手伝い致しますので‥」

「あと竜の子もな!!」

「は、はぁあああ!??俺は今日は休み‥」


オミさんが慌てて蛇神様を睨んでそう訴えると、蛇神様が私を見て、



「サンタをするルディオミ、格好いいよな?」

「え?えっと‥」



オミさんが勢いよく私をじっと見る。

な、なんでしょう、そのちょっとドキドキした期待するような瞳‥。



「か、格好いい‥ですかね?」



多分。

そう付け加えようとしたら、コタツからオミさんがスクッと立ち上がる。



「‥‥しょーがねぇなぁ‥。ただし、7時には俺は帰るからな!」



オミさんは頭をぶつぶつ言いつつ、ジャケットを着だした。

なるほど、格好いいって思われたかったと?ちょっとぽかんとしていると、目が合った蛇神様が私に小さくピースしていた‥。うん、見事な戦法です。





続きは23時更新でーす。

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