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竜の神様と契約しますか?  作者: のん
竜の神様とお付き合い。
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竜の神様、急転直下?!


まさかの神王様からの神託まで頂いてしまって、恐縮しきりである。

こっちと、竜の国のある世界を助けるようにって‥、何をすればいいのかな?そんなことを思っていると、ベルミアさんは私とオミさんに神託の手紙を渡すと、スッキリした顔をして‥、



「じゃあ、俺は龍の方へ会いに行ってくる」

「え、もう出かけるんですか?」

「おう!こっちに来たから、あちこち挨拶もしないとだしな」

「そ、そうですか‥」



せっかく来てくれたのに、もう帰っちゃうのか‥。

そう思っていると、蛇神様がにっこり私に微笑む。


「まぁー、こんな感じの奴だと分かって安心しただろ?青葉、今日は学校はどうするんだ?」


「そ、そうだった!!!学校!!文化祭準備!!」


しかも前日なのに、帰って来てしまった!!

オロオロしていると、オミさんが私を見て、


「んじゃ送ってく。今日は昼過ぎには終わるだろ?」

「そ、そうですけど、オミさん修行は?」

「修行は流石に休みだ。言の葉の神様に報告には行く」


あ、そうですね。

金髪の人形‥送りつけちゃいましたしね。



ふと視線を感じて、顔を上げるとベルミアさんと目が合う。

すると、ニッと面白そうに笑う。



「まぁ、色々終えたら、俺もあとでまた来る。じゃあな!」

「あ、は、はい!ありがとうございました!!」



私がそういうや否や、パッと消えてしまった‥。

まさに風のようだな。っていうか、本当‥あの笑い方、まんまオミさんだなぁ‥。しみじみそう思っていると、オミさんが私の手を握る。


「お、オミさん?!」

「学校‥行くんだろ」

「あ、はい。お願いします」

「‥くれぐれも!!気をつけろよ!!!」


‥なんていうか、何も言えない。

思わず目を横に逸らすと、蛇神様が笑って「シキに警護させておくから安心しろ〜」と言うと、オミさんはちょっと不服そうな顔をしつつ、私を大学まで送ってくれた。



「青葉様!」

「あ、シキさん!!」



大学の門の前に着くと、すでにシキさんが立っていた。

朝送ってくれた時に、家に戻れって言ってくれたのに‥、結局構内に入っちゃってすみません!シキさんは私の姿を見て、ホッとした顔をするので、何度も謝ったさ。シキさんは柔らかく笑って‥、


「お昼まで今度はしっかり警護しますね!」

「シキさん、ありがとうございます〜〜〜」


二人でニコニコ笑い合っていると、オミさんがじとーーっとこちらを見てくるので、視線がチクチク刺さるんだわ。オミさんを見上げると、パッと視線が和らぎ、私をワクワクした目で見つめる。


‥この神様、可愛いか。



「‥オミさん、迎えに来てくれるんですよね?」

「おう」

「じゃあ待ってますね」

「おう!!!待ってろよ!!」



ニカッと笑うと、私の頭に手を置くとワシワシと撫でると、あっという間に消えてしまった‥。なんていうか、消え方がお父さんのベルミアさんそっくりだ。‥なんて言ったら、嫌がりそうだから言わないけど。



そうして今度こそシキさんと一緒に安全な大学へ入って行き、ちょっと遅刻してしまった私だけど、昼過ぎまで文化祭の準備をした。


そろそろ家へ帰ろうとシキさんに話していると、オミさんが教室まで迎えに来た。



「あ、オミさん!」

「すげーな、さっきは学校の中全部見てなかったけど、文化祭ってこんな感じなんだな」



感心したように、周囲を見回すオミさんにちょっと誇らしい気持ちになる。


「すごいでしょう!!あ、明日は屋台もしますから、一緒に屋台も行きましょうね」


私がそう言うと、オミさんは嬉しそうに微笑む。

うむうむ、その顔を見られただけでも結構満足かも。



シキさんと、オミさんとで家へ一瞬にして戻って、玄関を開けると、




「あ、青葉帰って来たわね〜〜。」

「え?!!お、お母さん?!!」




玄関を開けたら、お母さんがいつもののんびりした口調で立っているから驚いて目を見開いた。え、なんで、突然うちへ??連絡またも忘れてたの?そう思っていると、衝撃の一言を放つ。




「今日、結婚式するって言うから、流石のお母さんもびっくりしちゃったわ〜」




え。

ええ。

ええええ!!???



「け、結婚式!??」


「ルディオミさんのお父さんが家に来たのよ〜〜。それでなんでもルディオミさんの仕事が急に決まって、結婚式をしないといけなくなったって言うから、皆でこっちに急いで来たのよ〜。あ、お爺ちゃんとお婆ちゃんはもう神社にいるんだけどね〜〜」



の、のんきに話しているけど、ちょ、ちょっと待って?!!

パッと後ろを振り向いて、オミさんを見上げると、オミさんが視線をサッと逸らす。え、ちょ、ちょっと?!!



「お、オミさん‥?」

「‥神託が降りた以上、もう神になっておかないとだからな」

「え、え、えええ‥?」



待って!!こんな急展開、頭が追いつけなくてですね!?

オロオロしている私にお母さんが問答無用で腕を掴む。



「じゃ、そんな訳で着付けしちゃいましょうか〜〜」

「えええええええ!!!!」



ほ、本当に!!!???

まだ何も心の準備が出来てないんですけど〜〜〜!!!?




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