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竜の神様と契約しますか?  作者: のん
竜の神様とお付き合い。
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竜の神様、ドレスを着る?


盛り上がる蛇神様を落ち着かせるべく、ロシアンルーレット‥ならぬ餃子をシキさんが用意してくれたけど‥、あの、これもっと盛り上がりません?


シキさんはにっこり笑って、


「ジャンケンで負けた方が餃子をどうぞ!渾身の作品です」


て、言うけど‥。

シキさんの渾身の作なんて恐怖でしかないんだけど??緊張の走る顔で、皆でじゃんけんをして勝負だ。蛇神様だけがずっと笑顔で怖い。



「ようし、じゃんけんをするぞ〜!!せーの、」



ポンっと手を出すと、ヨークさんとノルトさんだけが負けた‥。

ニヤ〜〜っと笑う蛇神様が、神様なのに悪魔に見えるのはこれいかに??真っ青な顔をして、二人はシキさんの餃子を一つ受け取って食べた瞬間に、



倒れた。



慌ててコップを2つ持って駆け寄ったけど、虫の息である。


「よ、ヨークさん!!!ノルトさん!!!!」

「今世紀イチ不味い…」

「さっきまで口の中が幸せだっただけに、奈落の底に落とされた‥」


恐ろしい‥。

竜族の人って強いんだよね??

それをこんな倒しちゃうシキさんの腕前、どんなもの???思わずシキさんを見ると、嬉しそうにはにかんで‥


「褒められると、照れてしまいますね」

「んんんんんんん〜〜????」


ほ、褒めたのかな〜〜??

ゲラゲラ蛇神様が笑いつつ、「じゃー、そこの二人は脱落な!」といって再度ジャンケンをする。怖い〜〜!!お祝いとか、もはやどっかに行ったな??そう思いつつ、じゃんけんをする。



と、今度はセオさんのみが負ける。



真っ青なセオさん。周囲が緊迫した空気に包まれ、シキさんが爽やかな笑顔で差し出した餃子を一つ、箸で掴んだかと思うと、思い切って食いついたセオさん。



そして‥昇天。



「セオーーーーー!!!!」

「大丈夫か!?息だ、息をするんだ!!!」


「‥‥あっちの川で誰か呼んでる」

「「セオーーー!!!!!」」



それ、間違っても答えちゃダメなやつ。

慌ててコップの水を飲ませると、ようやく意識を取り戻し‥「確実に魂が抜けた」と話すと、シキさんは嬉しそうに笑った。こ、怖い。



蛇神様は、再度じゃんけんをすると今度は私とオミさんが負けた。



顔を見合わせる私とオミさん。

今日イチ喜んでいる蛇神様と、青ざめるヨークさん達。ラナちゃん、真顔で十字切らないで‥、それ一番苦手なやつじゃない??


シキさんはにっこり笑って、餃子の乗ったお皿を差し出すので私とオミさんは無言でそれを掴み、一口かじった。



「‥ん??あれ、普通?」

「青葉もか??俺も普通‥」



二人で首を傾げながら食べ終えた途端、一瞬目の前がちかっと光った。



「「あれ??」」



何か光った?

目を擦って、オミさんを見ようとすると目の前に私がいる。



私がいる!!!!???



目の前の私も、目を見開いて私を見上げている。

あれ??も、もしかしてまた私とオミさん‥



「「い、入れ替わってる〜〜〜〜!!??」」

「おお、なるほど〜!こんな感じのも作ったのか!シキ、上手にできたのう」

「いやいやいやいや、そこじゃない!!そうじゃない!!せ、せっかく戻ったのに!!」

「安心せい。せいぜい一時間くらいで戻るぞ」



な、なんでこうなるんだ〜〜〜!!!?

と、ポンッと音を立てて、座卓の上にセキさんが現れた。こ、こんな時にセキさん!!?セキさんは、私ことオミさんを見つめて、



「青葉様ーーー!!この度は、ルディオミ様との結婚の日取りが決まったそうで!!!竜王様が早速ドレス作りをしておくと、張り切っておりまして!!このセキめも嬉しくて‥って、あれ???魂が?ルディオミ様??」



蛇神様はニヤ〜〜っと笑って、


「わぁ、大変じゃぁあ〜!魂が入れ替わってしまったから、ルディオミがドレスを着ないとかもなぁ?」


「「あ、アホかぁああああ!!!俺じゃなくて、青葉だろ!!!」」

「落ち着いて、落ち着いてオミさん!!!」


セキさんは、目の前が真っ暗になったのか?

呆然と私を止めるオミさんと、怒鳴り散らす私を見て、



「わぁあああああ!!!どうしましょうぅうううう!!!このセキ、体も心も四散しそうですうう!!いや、そんな場合ではありません!ルディオミ様サイズのドレスに変更してもらわねばぁああ!!」


「待って〜〜!!一時間で戻るから、待ってぇえええええ!!!!」



‥話があまりの衝撃で入っていかないセキさんの口に、オミさんがシキさんの作った特製餃子を3個も突っ込んで、魂を飛ばしかけ、青ざめたヨークさん達に見守られて、ようやく目覚めた時に説明して事なきを得たけど‥。



お祝いってなんだっけ?そう思いつつ、私とオミさんは顔を見合わせた。‥早く、一時間経つといいね‥。そうお互い思いつつ。




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