竜の神様、竜の国で心配になる。
どうもよく喧嘩する仲らしいけど、オミさんは私の顔を隠そうとしているのか胸元にギュッと私を抱き寄せるので私は大変恥ずかしいのですが〜〜〜!!??
「お、オミさん、あの‥」
「場所変える」
「は、はい」
そうだね‥。
今は私の心臓の為にもその方がありがたいかな?
赤い顔だろうけど、そっとオミさんを見上げると、オミさんは私の顔を見てプイッと横を向く。
水の中から「ルディオミー!今度勝負なー!」「彼女くらい見せろー!」「ケチくせーぞ!!」って言われて、オミさんは「うるせぇ!!」と叫ぶと、火柱を湖に何本も落とすので、私は慌ててオミさんを止めた。
「だーー!!!帰って早々に忍べてない上に、喧嘩しない!!」
「あいつらが悪い」
「ちょっとだけね???でも、どっちかっていうとそうでもないような??」
オミさんは私の焦った顔を見て、小さく舌打ちすると私をギュッと抱き寄せグンッと一足飛びに空中に上がっていく。
「わ、わーー!!!わーー!!!だから事前報告ぅうう!!!!」
「‥飛んだ」
「だから、お、遅いですってぇええええ!!!」
急な高度に私は驚いてオミさんの首元に腕を回す。
恥ずかしいけど、怖い!!怖いってば!!!私は涙目でオミさんを見上げると、思ったよりも顔が近くて自分で首元に腕を回しておいて驚いた。
「‥あ、す、すみません!!」
慌てて、腕を離そうとするとオミさんが今度は急に落ちていく。
「な、なんでぇえええ!!???」
またも首元に腕をがっしりと回すと、オミさんが面白そうに笑う。
だから笑ってる場合じゃないってば〜〜〜!!
ギュウッとオミさんも私を抱きしめたかと思うと、また空を昇っていく。
「青葉、下見てみろ」
「え?」
そっと目を開けて、下を見てみると一面の花畑が見える。
薄い淡い色とりどりの花が目の前いっぱいに広がっている。どれも見た事のない形や色合いをしているけど、神様の世界の花だよと言われたら納得してしまうくらいの美しさで、圧倒されてしまう。
「‥‥すごい」
「見に行くか?」
「え、いいんですか?」
「別に」
私が聞くと、オミさんがニヤッと笑ってそっと地面に降りてくれた。
地面にようやく足が着いて、ホッと息を吐いた私をオミさんが笑ったので即、睨んだ。
「あのですね!私は空を飛んだ事のない人間なんですよ!?」
「そーだな」
「あんな運転されたら、もう空を飛ぶより力を使った移動がいいです」
「‥そうかそうか」
まったく!!
いつか絶対どこかでやり返してやる!ジトッと見つめてオミさんと花畑を歩いていく。
「それにしても、お花‥すごいですね」
「緑の髪のヨーク‥地竜の力も働いてるからな」
「へ〜〜、あ、さっきの白い龍は白竜族でしたよね。魔物って個人的に敵なのかと思ってたけど助け合う仲間でもあるんですね」
私がそういうとオミさんは小さく頷く。
「‥まぁ、だからさっきのはちょっと気になるんだけどな」
「ああ、私にだけ見えた黒いの‥」
言いかけて、思わず口を閉じた。
私にキスしたオミさんが何で見えるのか?って聞こうとしたけど‥、以前オミさんにキスをされて以来、私がまたも逃げ回っていて‥、久々のキスが実はさっきのぶり‥だったので。は、恥ずかしいから思い出さないで欲しかったり?
「オミさん、そういえば白竜の魔物の‥ああいうのはよくあるんですか?」
「いや、ねぇな」
ちょっと神妙な顔をしたオミさんがそう答える。
この間は魔竜の卵を取っちゃったからだけど、今回は術を掛けられてたのかも‥って言ってたから、そんな事もあるのかな?って思ったけど‥やっぱり違うのか。
オミさんを見上げると、私の顔を窺うように見ているオミさんと目が合う。
「‥楽しいか?」
「へ?」
「‥なんか、邪魔が入ったし‥」
そういうと、ちょっと拗ねたような顔になったオミさんは目を私から逸らして横の花を見つめる。
‥確かにさっきは驚いたけど、朝からずっと楽しいよ?
来るまでに内緒で色々用意してくれてたり、そわそわしているオミさんを見て、私はそれだけで嬉しかったのに‥。楽しんでいるかなって心配してくれるその心遣いがすごく嬉しくて‥、そっとオミさんの手を握り返す。
「‥すごく楽しいです」
そういうと、オミさんは私を見てちょっとホッとした顔をする。
か、可愛いんだけど!!!いつもと違うオミさんに胸がギュッと締め付けられると、オミさんも私の手をギュッと握り返した。




