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短編とかその他

悪食少女は食べられない

作者: リィズ・ブランディシュカ



 お腹が空いた。空腹だ。


 だから私は草を食べた。


 お腹が空いた。空腹だ。


 だから私は紙を食べた。


 お腹が空いた。空腹だ。


 だから私は食べられるものを探した。けれど、食べてもいい物はどこにもなかった。





 お腹が空いた。食べる物がないよ。


 だから私は、ペットを食べた。


 お腹が空いた。食べる物がないの。


 だから私は、知らない人を食べた。


 お腹が空いた。食べる物がない。


 だから私は、友達を食べた。


 お腹が空いた。食べる物がない!


 だから私は、家族を食べた。


 お腹が空いた。食べる物がない!!


 だから私は、自分を食べようとした。





 けれど、私は食べる物を見つける事ができた。


 白くてつやつやしたご飯。


 温かいゆげを浮かべるスープ。


 柔らかいパン。


 肉汁したたるお肉。


 シャキシャキみずみずしそうな野菜。


 甘い匂いを放つ果物。





 私はそれらをかきこんだ。


 詰めれるだけ、詰め込んだ。


 でも、私は食べられない。


 食べられたけれど、それらは栄養にならなかった。


 栄養になるのはそんなんじゃなくなってた。


 私は結局、自分を食べるしかなかった。


 私のお腹は、悪いものしか食べられなくなってたから。



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