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交流39 MASATO

 『AIさん、こんばんは。昨夜はありがとうございました。遅くまで付き合わせちゃって、ごめんなさい。今日の仕事に支障はなかったですか?それから、今、記事にも書いたのですが、昨日話していた〇△ラーメンがめちゃめちゃ食べたくなってしまったので、仕事帰りに買ってしまいました。久しぶりに食べたんですが、こんなに美味しいものだったかと、改めて感動していたところです(笑)それと……今、AIさんの昨日の記事に入っていたネコさんのコメントを読んで、少し反省したところです。記事に関係ないコメントや、自分、内緒で入れたので、AIさんの独り言のようになってしまいました。ごめんなさい』


 あ、〇△ラーメンと書いてしまった。AIがどんなコメントを書いてくれるのか、〇△ラーメンだと気付いてくれるかどうか、その反応を気にしていたのに、自分から書いてしまうとは、どうやらネコさんの書き込みを読んで、思いのほか動揺していたらしい。


 自分の記事へのAIの反応を楽しみにしたい気持ちはあったが、〇△ラーメンと書いてしまったそれを、消そうとは思わなかった。なぜなら、言葉は生きているものだから。実際面と向かって言葉を発していたら、それを簡単に取り消すことなどできないのだから、こうした書き言葉でも一度自分から出たものは、極力消したり書き直したりはしたくない。それは……自分に嘘偽りなどないことを、AIさんに知って欲しいという、そんな想いがそこにあった。そして、記事のコメントのやり取りで、AIさんの独り言のようなコメントで、その相手が自分だと他のゲストたちに気付かれないようにするために、このゲストページは内緒で入れることにした。


 AIを待つ間、自分のゲストたちのブログを回ろうと,自分のブログに戻ると、ラーメンの記事にすでにコメントが入れられていた。しかも3つも。その一つは、AIだった。内緒で書かれたものだ。


 『美味しそうですね。これ……〇△ラーメンですよね?食べてくれたんですね、嬉しいです。あっ、でも2日続けてラーメン……飽きません?(笑)』


 AIさん、パソコンの前にいる……じゃあ、ゲストページもすぐに読んでくれるかもしれない。返事もすぐに書いてくれるだろう。そんな期待はあったが、その下に書かれているもう一つの内緒のコメントに、ドキリとした。


 『はじめまして。AIさんのところから飛んできました。ラーメン美味しそうですね。これって、もしかしたら〇△ラーメンですか?(笑)』


 AIのゲスト、ネコさんだ。そりゃそうか。AIの記事で、あの『独り言』を目にしたら相手が気になるだろうし、相手はAIのゲストの一人だろうと思い当たるはずだし、AIのゲストのブログに飛んでみようという気にもなるものだ。そして飛んだ先に、ラーメンの記事が書かれていたら……ネコさんでなくとも、独り言の相手は自分だと気付かれるだろう。


 直人はそのことについても、AIに謝罪をしたほうがいいだろうと思った。


 自分の記事は、積極的にどこに住んでいるのか書いてはいないものの、同じ東海地方というのも記事から窺い知ることが出来るし、AIの独り言からなんとなく同県民だと気付くだろうし、これからネコさんもここへの訪問が増えると、注意が必要かな……


 直人は自分がよく知らないネコという人物について、あれこれと思案していたが、でもAIのゲストで、AIと交流があるのだから、そこまで注意する人物でもないかもしれないというところに至った。


 それでもだ。とにかくAIには知らせておこう。そう思い、再びAIのブログのゲストページを開いた。すると、先程書き込んだゲストページに早速返事が入れられていた。


 その返事を読んで、直人は再び胸が熱くなる思いを感じた。


 

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