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第0章 失われた記憶と閉ざされた未来

初めまして。こういった小説投稿サイトには初めて載せさせて頂くので慣れていない文章になっておりますが、よろしくお願いします。

異世界転生もの……というようにタグを付けさせて貰いましたが、そういえばよくよく考えたらこれ若干異世界転生ものに近いな、という感じなので、よくある異世界転生ものとはちょっと違うんじゃないかなと思っています。

始まる前の話になっているので話がまだまだ見えてこないと思います。拙い文章ですが、楽しんで貰えたら幸いです。

第0章 失われた記憶と閉ざされた未来


ザ、ザザ…と掠れた意識がハッキリしていく。

先程の体験したことの無いような痛みはまるで無かったかのようにピンピンしている。

真っ白な空間、不思議と不安も何も感じない。意識はハッキリとしているのに身体と脳がぼーっとしている。

ここはどこなんだろうか。夢の中?

すると、うっすらと髪の長い綺麗な女性が出てくる。うっすらとなので、顔とかははっきり見えない、誰なのだろうか。

「…貴方の名前はアンジュ。これからはここの世界でアンジュとして過ごすのです。さあ、お行きなさい。」


✁┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



この世界での生活に慣れ、だいぶ落ち着いてきた。天界だから、生活っていうほどの生活でもないんだけど。お腹も空かない、喉も乾かない、眠気も来ない、疲れない!なんて素晴らしいのだろう。しかも何もしなくても全く飽きないのだから。これがこの世界だ。

僕は最初からここに住んでいるわけではないことは分かっている。でも、その前僕がどこにいて何をしていたか全く覚えていないのだ。ぽっかりと穴が空いているように忘れている。忘れていることに何度も思いを寄せても時間の無駄なので特に気にしないようにしている。

そんな僕と一緒に行動してくれているのが僕の部屋のお隣さん、リム。彼女はここの世界に来て結構経つらしく、分からないこととか色々教えて貰っている。緑髪の短髪で、テキパキしているお姉さん。とても頼りにしている。

そして、ここの世界は一種の娯楽としてたまにイベントとかをやるらしい。そして今も何か始まるようで辺りがざわざわしている。

そこらじゅうにポスターが貼ってあって、大きな行事のようだ。そこには「第☆☆☆回アークエンジェル継承会」と書かれている。

「あ、アークエンジェル継承会?ってなに」

「ちょっと、ちょっと、知らないの?流石にアークエンジェルは知ってるわよね……?」

「えー…と、ここの天界のリーダーみたいな人達だっけ…?」

「そうそう、それが数年に1回総入れ替えを行うのよね。天使長様がここの世界の住人から14人選んで、役職と魔法を授けて天使にするの。その会が今日ってわけ。」

「ほう…なんかここも相当複雑なんだね…」

「アークエンジェル以外も結構その天使達によって関わってくるからしっかり確認しておいた方がいいわね。少し覗いて見ましょうか。」

会場に向かうと、たくさんの人だかりが出来ていた。まるでライブ会場のようだ。いいや、それ以上のよう。ステージもかなり遠い。

「うわー思ったより凄い人」

「これだけ集まっているのなら、そろそろかしらね…ん?でも何かザワついてない…?」


「おいおい1人到着していないって本当か?」「こんな大事な時に何やってるんだか」

「これ風の噂なんだけど、残りの1人ってミカエルらしいよ」


となにやら周りの人達がざわついている、1人到着していないようだ。もう舞台の方にはざっと20何人が集まっている。1回で14人と言っていたし、前回の天使と今回の天使が集まってるのだろうか。舞台の方も慌てふためいてる様子が遠くからでもわかる。天界でも大変だ、可哀想に。


『ん、ああーーマイクテスマイクテス、今からアークエンジェル継承会を行いたいんじゃが、1人到着していないようじゃ。いや、本人が気づいていないんじゃろ。』

突然マイクが入る、変なお婆ちゃんのような口調をした女性の声だ。じゃ…?

「あーナータさん今回入るのね」

女性がマイク入れた途端ざわつき始めた、元から有名な人なのか…?

『わしはナータ、まあ知っとるじゃろ。今回のジェレミエルじゃ。いや今そんなことはどうでもいい、遅刻だぞ、出てこいミカエル。』

すると、舞台の方から一筋の光が現れた。その光は僕の方に飛んできて、僕を包んだ。それから…え、

え?

光に包まれた僕は浮き、人混みの上を通り、舞台の方へ連れて行かれる。身動きが取れない!なにこれ!!?!?

舞台の上まで行くと光が消え、ぱっと落とされる。

『はいこちらが今回のミカエル様、アンジュ様じゃ』

観客も、舞台に乗っている他の天使も、誰も、全員が目を丸くしている。

僕も。いや、僕が一番驚きなんだけど。

「って、ええええええええ!?!!?!?」


「僕がミカエルって、え、、あの、まとめたりとかそういう…重要な…」

全然言ってることに追いつけない、だって1番偉いまとめたりするリーダーなんでしょ!?それを…え、なんで僕!?

「誰だあいつ」

「知らない顔だな」

観客もざわついている。怖い。なんで僕はこんなところにいるの。

「さあさあ、静まりたまえ諸君。君たちが想像しているような悪い人達ではない。安心したまえ、選んでいるのは私と天使長様であるのだから。知らない人のために言っておくと、天使長様は大っぴらには出たくないからここにもいないのだけれども。」

髪は整ったパッツン髪。見るからに美少年ですらっとしている。ここにいる誰もが見たことがあるだろう。前回のミカエルのミカだ。

見た目とは裏腹にとても態度がでかい。

「さあ拍手を送りたまえ!この次の14人に!期待と!声援を!」

ミカがそう言うと、会場全体が大きく飛び跳ねるような歓声が起こる。すごい影響力だ。ものすごい。僕はこの人の次を次ぐのか。出来るのだろうか、僕にそんなこと。

「誰でも最初は"こう"さ、頑張ってね。」

と彼は僕の心を読んだかのように耳打ちしてきた。ミカエル…か。

彼らは僕らに魔法を渡してきた。自分たちだけの魔法。これでこの世界や現実世界を守って欲しいと。僕は天使の羽根を使って武器などを作る魔法。他にも頼めば色々追加できるらしい。RPGか何かか、この世界は。

「あとは仕事のしやすいようにいつも通りパートナー制にしてある。パートナーも確認しておくように。」

と、後ろにあった画面が突然表示され、パートナーが発表される。

僕は…

ぱちっと画面に映し出されている子と同じ、隣の小柄な女子と目が合った。目が合うなり全く表情を変えず

「貴方、が、私のパートナー…私はエルフィ。…よろしく」

淡々とした声。綺麗にヘアアレンジされている髪が印象的。但し、表情が1ミリも動かない。目は辛うじて死んでないが、何を考えているのかわからない。

「僕はアンジュ。よろしくね」

…大丈夫かな、これ…

謎だらけの天界と、突然の天使をとりまとめる役のリーダーの指名。僕、これからどうなってしまうんだ…

イラストも描いておりますので気になる方は支部または青い鳥で「天使闘争論」と検索すれば出てくると思われます。よろしくお願いします。

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