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34歳のオッサンによるフォルトリア星系戦記  作者: 八鶴ペンギン
第2.5章:先を見据えて
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2.5-6:見据える先⑥

相談は大事。

 「一応、ざっと今後の戦力強化の方針を考えてみたよ。で、率直な意見が欲しい」

 「「では、拝見します(わ)」」


 自室で作成した、戦力面における基本方針の骨格となるたたき台をソフィーとシャンインに見て貰い意見を貰う。当然ながら、1人で考えても抜けや不足ってのは幾らでも出てくるからな。それを補う為にも彼女達の忌憚の無い意見が必要になる。


 「「……」」


 とは言え、じっくりと自分の案を見定められるってのは中々に緊張するもので。オッサン的に、一旦何処かへと避難したいなって思うのですよ。でも、ぶっちゃけ今更此処から1度離席するってのも何か変だよな。最初から、自室に引き籠っていれば良かったよ。


 「取り合えず、最初の艦種アンロックについては良いと思います。特に空母は早急に建造すべきかと」

 「ですわね。艦載機運用型で限界が露呈しましたし、この際一気に空母を主力とした部隊の創設は理に適うかと。他の潜航艦にしろ工作艦にしろ、正面戦力以外の戦力面での強化を疎かにしてはいけませんわ」

 「ありがとう。早速、アンロックを実行するよ」


 勿論、2人が反対したら案を直ぐに引っ込めると言う訳では無い。どちらかと言えば、決定する前に冷静になれる時間が欲しいって事だと思う。そこに第三者の意見が入る事でより一掃落ち着けるって言えば良いのかな。って訳で、早速アンロックを進めよう。


 「空母はフォックスフォード級で、潜航艦はロッグモア級。上位補給艦のリーモア級、そして工作艦のグレンデリー級と……」


 4隻の新鋭艦が建造可能となった。建造数等は相談しつつ決めるとしよう。17ポイント使用して、残りのシステムポイントは21となる。此処で、先に任務を確認しておこう。何時も先伸ばしして貯めてしまうからな。


 「≪艦艇開発アンロック回数10回≫を達成したから、2ポイント入手だな」


 これで、総システムポイントは23となった。普段から、もっと細かくチェックしろって? はい、すみません。深く、深く反省しております。いやね、本当にこれは忘れ易いのよ。何て言うか、切っ掛けが無いと中々任務項目に目が行かないっていうね?


 「次は纏めていきましょう。改アスローン級駆逐艦の解体及び、上位の駆逐艦アンロックについてです。確かに上位艦のアンロック及び建造は戦力強化に繋がりますが、一方で残る既存のウェクスフォード級と上位艦との使い分けはどの様に考えられていますか?」

 「今のところ、上位艦は新設予定の空母機動部隊と電子戦部隊の専属護衛に回す心算。虎の子の部隊だからさ、護衛もより能力の高い艦を当てたいと思う。で、前線はウェクスフォード級で統一運用しようと考えている」

 「なるほど。それでしたら、統一艦種による運用にはなりますわ。改アスローン級駆逐艦を解体し、建造資源に回せばその程度の数なら十分代替出来ますわね。ただ、相手のある戦いですので、念の為に改アスローン級の一部は解体せずに要塞守備隊として活用すべきですわ」

 「そうね。後は解体と建造のペースを調整して、戦力低下を招かない慎重なプランニングが必要です」

 「そうだな。上位艦に気を取られて、要塞全体の戦力を落としても意味が無い」


 やはり、相談すると自分で見落としている視点での意見が出てくるのが助かる。建造よりも解体から再資源化の時間の方が大幅に短いからな。うっかりしていると、大幅な戦力ダウンを自ら招く事に成りかねない。


 「ウェクスフォード級(簡易補給型)を通常型へ改良する事については、先日の戦闘を見返す限り、その方が宜しいと思います。以前ならまだしも艦艇数が増えて来た現状では、この手の艦は使いづらいだけかと」

 「流石に、あれだけ損害出たらね……」


 前回の戦闘で失われた3隻全てが、ウェクスフォード級(簡易補給型)ってのは大きかった。砲塔を下ろし、補給用のタンクを搭載した結果、火力の低下だけで無く防御力の低下も招いていた。流石に、それを実感した以上は何時までも戦力として置いておく訳にはいかないからね。


 「カンターク級(電子戦型)の解体とシャニッド級(電子戦型)のアンロックですが、これは現時点では不要かと思います。専門の電子戦部隊を創設し、護衛と共に前線からある程度は下がった場所にて電子戦に従事させるのであれば、既存艦でも戦力的に問題は無いかと。必要ならば、ドクターに搭載してある電子戦用の装置を改良して貰うのも良いかも知れません。それに駆逐艦の話ではありませんが、シャニッド級を前線での戦闘艦として集中運用すれば、形として艦種の混在も避けられます」

 「そもそも、シャニッド級の電子戦型を建造しても、巡洋艦の本来持つ火力からの低下が発生するのは同じ事ですわ。でしたら、一先ずは既存艦を使い倒した方が資源面で効率的かと? とは言え、電子戦型のカンターク級は相当の数があるので、ある程度は再資源化に回しシャニッド級を追加建造する必要はありますわね」

 「なるほど。そうなると、カンターク級(電子戦型)は電子戦部隊に必要な艦以外は再資源化の方向で良いかな?」

 「それで、良いと思います。改アスローン級駆逐艦の解体と被りますので、その辺は臨機応変に進めましょう」


 此処までで、改アスローン級駆逐艦とカンターク級(電子戦型)の一定数が、解体及び再資源化に回る事が正式に確定したと考えて良いだろう。その一方で、上位駆逐艦の建造とシャニッド級の代替建造も決まったな。それから話の流れから見て、空母機動部隊と電子戦部隊の創設も問題無い様だ。


 「電子戦部隊と、空母機動部隊は何れも早急に創設すべきだと考えます。少なくとも、電子戦が共和国艦隊に対して有効な手段である事は疑い様の無い事実です。無論、敵側も対策を強化してくるでしょうが、穴は必ずあります。そこをしっかりと狙う事ですね。空母機動部隊に関しても、既に敵が大規模な空母部隊を編成してきている以上、此方も投入する必要があります。1度に投入出来る艦載機の数が、今後の戦況に大きく影響するかと」

 「その代わり、艦載機の大量生産が必要ですわね」

 「まぁ、建造に比べれば資源的には問題無いと思うよ。取り合えず、こんな感じかな?」

 「そうですね。後は、建造と解体のペース配分や個々の新設部隊の構成艦数の調整等はありますが、概ね宜しいかと?」

 「了解。じゃ、引き続きで悪いけど、その辺の相談にものって貰えるかな?」

 「勿論です(わ)」


 よし、一先ずこれで軍拡のスタートラインには立ったな。これからフォラフ自治国家解放戦、そして共和国との総力戦が待っている。それに向けて、突き進もうじゃないか。あっ、上位駆逐艦のアンロックをしてなかったわ。えっと、3ポイント消費してポートマギー級を解放と。残りのシステムポイントは20ポイントとなった。

お読みいただきありがとうございました。

次回もお楽しみに。

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