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34歳のオッサンによるフォルトリア星系戦記  作者: 八鶴ペンギン
第1章:歴史の始まり
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1-8:予期せぬ遭遇②

進行が遅くてすまない。

 さて、追加建造する事は決めたが、先に開発ツリーを確認しようと思う。消費される資源量にもよるけど、後継の駆逐艦を建造するってのは手だと思う。少しでも性能の高い艦を用意しておきたい。後は、巡洋艦のアンロックと守備隊用に兵器も見てみよう。


 「開発ツリーはと……」


 アスローン級駆逐艦の下は、暗転していて【SP1消費】と文字が表示されている。SPを1消費する事で、次の駆逐艦建造がアンロックされると言う事だろう。更に、次の駆逐艦をアンロックする事で、1つ右の項目である巡洋艦、その初期艦の開発ツリーもポイント消費でアンロック可能になる。何ポイント消費するかは不明だが、初期艦だし精々2~3Pって所じゃなかろうか。


 「香月司令官。任務の項目は定期的に確認して下さい。思わぬ事で達成されている事が有りますので」

 「了解……って、本当だ。しかも5個も達成出来たのか」


 達成出来ていたのは、≪初建造≫、≪駆逐艦初建造≫、≪初めての艦隊編成≫、≪初出撃≫、≪未知との遭遇≫の5項目。これで保有SPの合計は10ポイントとなった。初めての経験はポイントになる可能性が高いと見て良いだろう。この流れからすると、巡洋艦の初建造でもポイントが入りそうだな。さてと後継駆逐艦のアンロック、巡洋艦初期艦のアンロックを行っても、まだ余裕はありそうだ。でも、兵器の方でも必要になるかもしれないから、まだ油断は出来ないな。要塞の各施設も早めにポイント投入した方が良いかもしれないし。その辺は、ソフィーとも良く相談しよう。


 「システムポイントを1消費して、後継の駆逐艦をアンロックと……。えっと、改アスローン級駆逐艦?」

 「改アスローン級駆逐艦は、アスローン級駆逐艦の後期改良型となります。船体や武装面での変更は有りませんが、索敵レーダーや火器管制システムがアップグレードされています。建造の場合、アスローン級駆逐艦に比べて、金属の消費量が20t増加になります」

 「マイナーチェンジモデルって事か。まぁ、少しでも戦力が上昇するなら良いとしよう。このまま巡洋艦もアンロックするか」

 「ちなみに、一定条件下にある既存の艦艇を改良する事で、上位艦へと改装する事も可能です。必要な資源は、新規建造に比べて大幅に減らす事が出来ます。今回のアスローン級駆逐艦から改アスローン級駆逐艦への改良の場合は、必要となる資源は差分である金属20トン分となります」

 「つまり、建造時の必要資源量の差を支払う事で、上記艦へと改装出来る訳だ」

 「はい。ただし、改アスローン級駆逐艦から次世代の駆逐艦へは改良が出来ませんので、ご注意下さい」


 なるほど。ソフィーの話し方からすると、改アスローン級駆逐艦の後継艦は恐らく船体に変化が生じるのだろう。ベースとなる船体が同じなら、改良で上位艦へと改装出来るだろうしな。まぁ、初期艦からひたすら改良で上位艦が作れたら、ゲームとしてかなり楽になってしまうから、必要な制約って事だろう。


 「取り合えず、改アスローン級駆逐艦を2隻建造。既存のアスローン級駆逐艦は、順次改良して続投させる。巡洋艦は取り合えず、初期艦アンロックまで実施。後は、兵器を生産して守備隊に配置。こんな感じでどうかな?」

 「良いと思います。後はそうですね。資源に余裕が有った場合、駆逐艦の建造後に巡洋艦も建造しておくと、巡洋艦を旗艦とした偵察艦隊の編成も可能となりますので、是非ご一考下さい」


 そう言えば、艦隊編成の時に偵察艦隊の話が出たな。巡洋艦1隻と駆逐艦4隻からなる偵察艦隊。潜航艦への対処も可能となるし、早いうちに巡洋艦の建造に踏み切るべきか。まぁ、兵器とかの生産も有るから、資材の残量と相談だな。


 「まずは、改アスローン級駆逐艦2隻建造と……。建造時間は26時間だから、2時間増加になるのか」

 「以前にも説明しましたが、建造ドックの機能を向上させる事で、時間の短縮が出来ます。早めにポイントを消費して向上させておいた方が宜しいかと」

 「確かに、1回辺り数時間でも減れば、長い目で見て馬鹿に出来ないよな」

 「はい」

 

 今日だけでポイントの消費が一気に進みそうな予感。でも、後々が楽になると考えれば、先行投資としては悪くないだろう。いや、そう思いたい。


 「さて、次は守備隊用の兵器の生産か。そもそも何が生産出来るんだ?」


 そもそも、生産可能な兵器に何が有るのかすら把握してない事に、今更ながら気が付く。システム関係は時間を作って確認しなくてはと思うものの、まだ実行出来ていない。本気で早めに時間を作らないと……。


 「初期で生産可能な兵器は、思考爆雷、機動150㎜対艦砲の2種類ですね」

 「思考爆雷ってのは? 爆雷は何となく分かるんだけどさ」

 「接近した艦艇の敵味方を判別し、敵勢力に対してのみ起爆する爆雷です。味方艦が安全に通過出来るルートを設けるのに使えますね。ちなみに、もう1つの機動150㎜対艦砲は、巡洋艦クラスが搭載する艦砲にエンジンとスラスターを装着した機動兵器になります。宙飛ぶ砲とでも言えば良いでしょうか。標準搭載の小型レーダー乃至、要塞からの座標指示の下で敵勢力へと砲撃を行います」

 「なるほど。配置場所には注意が必要そうだけど、使い勝手は悪くないかな」

 「初期は、これらの兵器でも十分要塞周辺の防衛は可能だと思います」


 敵だけを狙える爆雷と、移動する砲。初期兵器では有るけど、まずは配備して様子を見てみるか。先の兵器を開発するのも魅力的ではあるけど、まずは既存の兵器の有用性を調べておきたい。


 「これらを組み合わせて運用するとして、どの程度の生産が必要になるかな。流石に要塞全周を覆うほどの生産は厳しいでしょ?」

 「そうですね。爆雷は、自身では移動出来ませんので配置する場所には十分な配慮が必要になります。機動砲は、自航可能なので要塞周辺を円軌道で周回させれば宜しいかと思います」

 「それぞれを生産するに必要な資源量って何処で確認出来る?」

 「生産リストの各項目を長めに押してみて下さい。兵器の詳細が表示されますので、その中に生産に必要な資源量の記載が有ります」

 「えっと、これか……」


 思考爆雷:金属1t、非金属100㎏

 機動150㎜対艦砲:金属150t、非金属15t


 「機動砲は、実際には推進剤と弾薬も必要だよね?」

 「そうですね。推進剤が100ℓ、弾薬5tが必要になります。特に機動砲は細かく姿勢制御などを行う関係で、推進剤の消費が激しくなる傾向にあります。燃費と言う面で見れば、艦艇より悪い事も」

 「出来るだけ、多用は避けたいな。或いは、待ち伏せからの狙い撃ちを専門にさせるかだな」


 機動砲のメリットを減らす事にはなるが、推進剤の事を考えると要塞付近のデブリの影とかに潜ませる方が良さそうに思える。勿論、何門かは見える戦力として動かす必要はあるだろうけどな。


 「ん~、爆雷を50個、機動砲を6門って所かな。爆雷は主に軍港エリア付近の宙域に展開。機動砲は、要塞周辺の円軌道に合計で4門と、軍港エリアを見渡せる位置に有るデブリに2門張り付かせよう」

 「軍港エリア付近だけであれば、爆雷はもう少し減らしても宜しいかと。……そうですね、配置の間隔を調整すれば30個程で、軍港への航路は粗方は抑えられます。機動砲は、一先ずはその配置で様子を見てみましょう」

 「なら、兵器の配置はソフィーに任せて良いかな。最適な場所に配置して欲しい」

 「了解しました」


 生産項目から、思考爆雷と機動砲をそれぞれ選び、数を選択し生産を実行させる。駆逐艦2隻と合わせて結構な資源が消費されてしまったが、安全には代えられない。これも先行投資だ。無駄にならない事を祈ろう。

お読みいただきありがとうございました。

次回もお楽しみに。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 思考爆雷は、機雷ではないのですか? 爆雷=艦船から投下 機雷=設置して接近等に反応して爆発 なイメージなのですが。
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