1.5-2:ランドロッサ要塞の日常②
日常編は続くよー。
※先週後半、アクセス数がグッと伸びましたが、何があった!?
※誤字脱字のご報告、ありがとうございます。
さて、ソフィーとシャンインが大喜びしてくれたオペレーター席の設置を終えて、残りは22ポイント。推進剤生産プラント強化に4ポイント、司令ブロックの生活エリア拡張に1ポイント必要だから、残り17ポイントだな。修理ドックにどこまでポイントを割り振れるかな……。
「取り合えず、確定している生産プラント強化と生活エリアの強化を実施してしまおう」
「そうですわね。後でうっかり足りなかったでは、笑えないですもの」
「これで、残り17ポイントですか」
生産プラント強化完了と。これで推進剤は日産2500ℓとなった。生活エリアの強化は、共同食堂位は皆で使っても良いな。ナターシャ嬢が来るなら、食事位は一緒に過ごすのも良いだろう。
「司令ブロック、生産ブロックはこれ位で現状は終わりかな。後は軍事ブロックの修理ドックが暫定候補で。残りは貯めておくか、開発ツリーのアンロックに使うか」
「もし、ポイントが有るのならば補給艦のアンロックをお勧めします」
「確かに、今回の戦闘でも推進剤の消耗が大きかったですものね」
「補給艦か。確か駆逐艦とかとは別の開発ツリーだったな」
端末を開き、確認をしてみる。現時点では、駆逐艦はアスローン級駆逐艦、改アスローン級駆逐艦が建造可能に、巡洋艦はカンターク級巡洋艦のみだな。戦闘艦の開発ツリーの先を進めたい気持ちも有るが、戦闘艦を支える支援艦も必要な事を今回の戦闘で痛感させられた。さて、どうやって支援艦のアンロックを解除すれば良いのだろうか?
「支援艦って、どうやって開発進めれば良いのだろうか」
「司令官様。まだ基準となる輸送艦の初期艦がアンロックされていませんか?」
「まだ、されてないね。ソフィー、確か何か条件があるって言ってたよね?」
「えぇ。ですが、既に解放されている筈なのですが……」
あれ? ソフィーもシャンインも不思議がっているな。条件が何かは不明だけど、本来ならば既にアンロックされているのに、何らかの理由で実施されていないって事か? 2人の様子からして、実は管理者が忘れてるって事があるかもしれないな。
「ちょっと、管理者に問い合わせてみますわ」
「そうね。シャンイン、お願いするわ」
「取り合えず、待ちかな?」
「では、コーヒーでも入れて来ますね?」
「ありがとう」
何だかんだ、この要塞に来てからコーヒーを飲む機会が増えた気がする。会社員時代は、そこまで飲んでいなかったしな。多分、誰かと一緒に飲むから楽しいのだろう。以前の自分よりも、ここに来てからの方が、日々何だかんだ充実している気がするのは何故だろうか。取り合えず、管理者は殴ろう(これで3発だな)
「お待たせしましたわ。やはり、あの馬鹿が設定し忘れていた様ですわね」
「そうか。って、普通に馬鹿って呼んじゃってるよ」
「馬鹿は馬鹿ですわ? 管理者だか何だか知りませんが、司令官様に迷惑を掛けている以上、馬鹿で十分ですわ!」
「あっ、はい」
これ以上、深くは追求してはいけない。オッサンとの約束。
まぁ、冗談は別にして、これで支援艦の方も開発ツリーを進める事が出来る様になったって事だな。早速、確認してみようか。
「おっ、最初の輸送艦がアンロックされたね。トラリー級輸送艦か。で、2SPを消費すると補給艦の初期艦がアンロックされるのか。よし、早速進めようか」
補給艦が投入出来れば、より継戦能力の向上に寄与してくれるだろう。初期段階だからポイント消費もそこまでは痛く無いのが助かるな。
「えっと、カランズ級補給艦か。この艦からカンターク級巡洋艦とかに推進剤の補給が出来る様になるって事だよね?」
「そうです。補給艦は自身で消費する分とは別に、友軍艦への補給用の推進剤タンクを内蔵しています。カランズ級は初期艦ですので、それほど多く補給出来る訳ではありませんが継戦能力は確実に向上しますね」
「兵器への補給も可能なのかな?」
「それは、先日追加された派生の項目からカランズ級の派生型を生産する必要が有りますわ」
「つまり、元のカランズ級は艦艇にしか補給出来ないけれども、派生型のカランズ級なら兵器にも補給が可能って事?」
「司令官の仰る通りです。派生とは前線部隊での独自改造型や、正式採用はされなかった特殊環境対応型などを指します。カランズ級であれば、兵器へと前線で補給可能にしたタイプが派生先の1つになりますね」
なるほどね。装備を換装する事で、機動性を上げたり、攻撃力を上げたり、防御力を上げたり出来るってヤツと似たような物だな。ソフィーの言い方からすると、他にもカランズ級の派生型は存在する様だ。
「ちなみに派生型ってのはどうやったら生産や改良が可能になるんだ?」
「開発ツリーのアンロックの場合はポイントを消費しますが、派生先を解放するには資源を消費します。金属と非金属ですね」
「なるほど。ポイントが無くても、資源さえあればアンロックが出来るのか」
「各艦毎に派生型のアンロックには資源を必要としますの。後はベースになる艦艇を保有するのならば改良から、無ければ建造ドックで新造する事になりますわ」
「ちなみに、派生型から元の艦に戻すってのも可能なの?」
「それも改良から実は出来ますわ。戻すのにも資源を必要としますので、頻繁にやる事は余りお勧め出来ませんわ」
派生か。多少資源が消費されるとは言え、状況に応じた艦を準備出来る様になるのはありがたい。それに、資源を消費するとは言え、元に戻せるのも有用だよな。
「ちなみに、アスローン級と改アスローン級って、派生はそれぞれアンロックが必要になる?」
「いいえ。元々この2隻はシステム面での強化がメインとなる改良型ですので、船体自体に大きな差異はありません。これ以降の駆逐艦や他の巡洋艦等によっては、異なる場合も有りますのでご注意下さい。各派生型をアンロックする際に改良が可能になる艦艇名が表記されますので、合わせてご確認下さい」
「此処だけの話ですが、改アスローン級駆逐艦は、当時はアスローン級駆逐艦後期型とも呼ばれていた艦ですわ。製造時期の違いによるシステム面での強化が主でしたので、派生型も共通利用が可能ですの」
「ありがとう。2人の知識には本当に助けられてるな」
良かった。流石にそれぞれ必要になったら面倒だからな。まぁ、実際にはアスローン級駆逐艦を建造する事はこの先無いだろうけどさ。基本的に性能が低い艦から次世代の艦へと順次更新していく事が必須になるな。新鋭艦を前線部隊、旧式艦を要塞等の防衛部隊って感じになるのだろうか。
「さて、話は変わりますが現在の規模から考えて、各艦隊に1隻ずつの補給艦配備が当面の目標となります。2隻ずつ配備出来れば更に艦隊の規模を大きくは出来ますが、建造に相応の資源が必要となりますので、まだ時期尚早かと」
「全部で4隻か。資源と相談しつつ建造だな」
「後は、改アスローン級駆逐艦の後継艦には、派生型に簡易補給タンクを装備したものが有りますわ。艦体後部の武装が無くなる代わりに、僚艦へ推進剤の補給が可能になりますの」
「次級となると、ウェクスフォード級駆逐艦ですね」
「なるほど。純粋な補給艦じゃなくて、補給も可能な駆逐艦って事か」
「メリットとしては、補給艦と比べて通常の駆逐艦同様に高速艦ですので、艦隊速度が維持出来ますわ。デメリットは武装が減る分だけ火力が低下する事と、補給艦程の継戦能力は持たせられない事でしょうか」
なるほど。それぞれ一長一短って事だな。その辺も鑑みつつ、要塞戦力の強化を進めないと。残り15ポイント。補給艦が増えるとなると、やはり修理ドックの拡張は必須になるか? オッサンの、悩みは尽きない……。
お読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。