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34歳のオッサンによるフォルトリア星系戦記  作者: 八鶴ペンギン
第5章:「大国の終焉・上」
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5-49:次への備え①

もう直ぐ、9月も終わりますねと。

漸くワクチンも1回目の接種が終わり、少しだけホッとしてます。


まぁ、相変わらず仕事の方は何とも言えない状況。

なので、10月以降も当面は不定期更新になります。

…頑張って週1には戻したいところですけどね。頑張ります。

今度とも、本作をよろしくお願いいたします。

 ランドロッサ要塞に戻ってから、早4日が過ぎた。その間、失われた戦力の再建をしていた以外に、特に大きな出来事があったという事は無い。勿論、彼方此方で各勢力の思惑によって様々な事態が同時多発的に進行しており、水面下でも激しい凌ぎ合いが起こっている。ただ、その空気感が要塞には伝染していないと言うだけの話。


 そんな話をすると、気が緩んでいるのかお叱りを受けるかもしれないが別にその様な事実はない。単に、何時も通りの自然体であるってだけだ。良くも悪くも、要塞のメンバーはどの様な時でも変わらない。無論、その時に応じた表情は見せるが、あくまでそれだけだ。そんな彼ら彼女らを見ていれば、自然と自分もそうなってくる。


 「……これも慣れって事なのかね?」


 この宙に来て1年ちょい。かつての自分に今の事を話しても、決して信じては貰えないだろう。それ位に、人生が大きく変わった。でも、悪くはない。


 知らなかった宙。

 知らなかった世界。

 知らなかった景色。


 その全てが、ちっぽけだった自分に大きな変化を与えてくれた。なんて、少しばかり感傷的になる日もあろう。どうも、緊迫した命のやり取りをしてから暫くは、この手の事を考えがちになる。生を強く実感させられるからだろうか。柄にもなく、この手の思考に囚われそうになる。


 なので、戦果確認とシステムポイント関連のチェックをしようと思う。えっ? 展開が急すぎるって? いやさ、オッサンの1人語りとか誰得よ? そもそも、誰かに人生がーなんて偉そうに語れる程に生きている訳でもないしな。なので、現実的な事をして思考を紛らわせるのが1番良いんだよ。


 「此方が8,233隻を失ったのと引き換えに、連邦は82,667隻をこの一連の戦闘で損失と」


 ソフィーが仕上げて送ってくれた、最終的な戦果報告書によるならば、今回の戦闘による彼我の損害は凡そ1対10ということになる。失われた戦力の回復に掛かる時間を考えれば、連邦に対し相応に結果を出せたと言っても良いだろう。まぁ、連邦全体から見れば微々たる損害にしかなってないけどな。


 「主力艦隊による攻勢は勿論なんだけど、通商破壊艦隊のアシストが地味に強いな」


 通商破壊艦隊には主力艦隊の様な派手さは無い一方で、いぶし銀という表現がしっくりとくる。広大な勢力圏を保持する連邦でも、その全てに十分なだけの戦力を常時張り付かせておくのは難しい。基本的には、主星を始めとした主要な拠点や他勢力との境界線への戦力配置を重視せざるを得ない。


 それ以外の勢力圏は、各々の地元政府による自主防衛戦力や、正規の機動艦隊より規模が小さなパトロール艦隊・地方艦隊が中心となっている。まぁ、これは帝国も共和国も同様だけどな。ウチみたいに、基本的には守るべき宙域を持たないゆえの自由さってのが彼らには無い。


 「サウサンも増強したいようなことを言っていたし、その方向で進めるか」


 今回の戦闘で、主力艦隊の艦艇配備数を増やす方向に舵を切る事にした。艦の性能差はあれど、数の差を放置し続けるのは良くないからな。相手と同数程度にまで増強出来れば、より戦いがやり易くなる。敵さんからしたら、悪夢かもしれんがこれも戦争だ。


 それに平行して、サウサンが主に指揮している通商破壊艦隊に関しても規模の拡大を図っていこう。巨大な敵に立ち向かうには、小さな傷を沢山与えるのも有効な一手だ。どれだけ巨大で強固な建造物であろうと、小さなヒビが将来的に命取りになり得る事は往々にして良くある話。


 強化した主力で連邦の主力を叩きつつ、手薄な勢力圏内を荒らしヒビだらけにしてやろうじゃないか。圧倒的に小さな存在が、巨大な敵と戦うには手段なんて選んでいられない。始めたからには、勝者になるしか道は無い。……特に、連邦相手ではな。


 「さて、お待ちかねのシステムポイントだが……」


 ≪通算撃沈数15万・20万隻≫

 ≪敵駆逐艦通算撃沈数75,000・10万隻≫

 ≪敵巡洋艦通算撃沈数20,000隻≫

 ≪敵戦艦通算撃沈数15,000・20,000隻≫

 ≪敵母艦通算撃沈数7,000隻≫

 ≪敵輸送艦通算撃沈10,000隻≫

 ≪敵補給艦通算撃沈数15,000・20,000隻≫

 ≪敵工作艦通算撃沈数10,000隻≫

 ≪敵特殊艦通算撃沈100隻≫

 ≪艦艇建造数10万・15万・20万隻≫

 ≪兵器生産数30万・35万・40万・45万機≫

 ≪SP消費1,000≫

 ≪拠点攻略①≫、≪惑星攻略①≫、≪連邦艦隊への勝利②≫

 ≪任務達成300回≫


 前回からトータルで25個の任務を達成し、合計で348ポイントを入手した。これで、手持ちのシステムポイントの合計は1,450ポイント。かなり増えた訳だが、今後を見据えて軍拡を進めると、それほどは残らないと思われる。


 今の段階で、最低でも建造ドック・修理ドック・軍港・兵器生産ラインの拡張は確定。それと、推進剤生産プラントと出来れば弾薬生産プラントも拡張が必要だろう。特に、推進剤生産プラントの拡張は急務となりそうだ。ドクターに以前から依頼している、推進剤の燃料効率改善が進めばある程度は改善されるだろうが、それでも時間が掛かる。


 今回の一連の戦闘において、推進剤の消費量が相当量に達していた。金属は要塞での生産量の4日分、非金属は同3日分、弾薬は同5日分相当の消費だったのに対して、推進剤は実に生産量の28日分にも相当する3億6千万リットルという膨大な量が消費される事となった。


 よく体積などを表すのに使われる有名なドーム球場が確か12億4千万リットルらしいから、それの3分の1強を使ったと言えば良いだろうか。うん、ぶっちゃけ良く分からん。が、それでも今の要塞の生産量から見て非常に大きな消費があったのは事実だ。


 将来的にドクターの研究が実を結べば過剰設備となりかねないが、万が一にも推進剤が無くて戦えませんなんて事になったら本気で笑え無いからな。例え、将来的に無駄になろうとも、投資をしておくべし。


 先ずは、合計82ポイントを消費して建造・修理ドックをそれぞれ2段階拡張する。これで、どちらも同時に65,536隻の艦艇が入渠出来るようになった。続いて、艦隊戦力を留め置く軍港設備の拡張。こちらは21ポイントを消費して収容能力を819,200隻まで引き上げる。現状の1個艦隊1780隻計算だと、実に460個艦隊が収容できる規模となる。要塞内部が摩訶不思議空間になっているから出来る芸当だがな……。


 後は、艦艇建造の強化に合わせ兵器の生産ラインに33ポイントを消費し2段階強化する。これで、全ての規模の生産ラインが現行の4倍となる2048本になった。戦いは数とは断言出来ないが、決して無視できるものではないからな。いつかは、数で圧し潰す戦いもやってみたいものだよな。


 最後に各資源の生産プラント強化な訳だが。ドックの拡張を踏まえると、全てのプラントの強化をしておいた方が良さそうだな。金属・非金属・弾薬を2段階、推進剤は3段階強化するとしよう。


 で、4種のプラントに合計で157ポイントを消費して強化を実施。生産量としては、金属と推進剤が1日辺りそれぞれ1億240万t/リットル。非金属と弾薬が、それぞれ1日辺り2,560万tとなった。これで、先の戦い程度なら小競り合いレベルとして扱える資源生産量を確保できたな。まぁ、今後は更に消費が激しくなるのは確定なんだが……。


 さて、次は艦隊戦力の強化だな。ドクターの様子も時間を作って見に行かないとだし。また暫くは、内政に追われる事になりそうだ。

お読みいただきありがとうございました!

次回もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
[良い点] このあたりで一度地図ほしいなぁ と読み返して思いました 100話くらい進むと距離感わからなくなるんだよねぇ
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