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34歳のオッサンによるフォルトリア星系戦記  作者: 八鶴ペンギン
第4章:マーク・トゥウェイン要塞攻略戦
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4-42:状況確認

本作名物、グダグダ進行。

ただ単に作者の筆が進まず、迷走しているだけって言うね。

 何だかんだと楽しい時間が過ぎるのは早いもので、賑やかな朝食も終わりいよいよミーティングのお時間となる。各自の前には、クッキー等の軽食と各々の好みに合わせた飲み物がサーブされ、その時を静かに待っていた。


 「さて、今回の振り返りといこうか? 先ずは、ソフィー。マーク・トゥウェイン要塞攻略戦における、此方の損害状況を頼む」

 「はい。投入された18個機動艦隊の内、実際の戦闘を行ったのはファリアス艦隊所属の5個艦隊のみ。艦艇の損害としましては、中破38隻、小破255隻、軽微損傷257隻の計550隻となっております。また艦載兵器類の損害は、イースキーが小破786機、軽微損傷860機。ミディール隊は小破58機、軽微損傷36機となっています。本戦における損失した艦艇及び艦載兵器はありません」

 「了解。大破すら出なかったとなると、これは完勝と言って良いんじゃなかな?」

 「帝国軍はそれなりの損失を出していますので、それに比べれば我々は完勝と言えるかと」


 まぁ、あくまで帝国軍による要塞攻略戦のお手伝いでしかないから、共和国相手に完勝したと言って良いのかは微妙なラインではあるが。でも、任された仕事に対してで考えれば完勝だよな。相手にすべき共和国軍の右翼艦隊だけに留まらず、要塞直掩艦隊、そして左翼艦隊まで喰ったのだから。


 「結局、凡そ何個艦隊まで食い散らかしたんだ?」

 「壊滅させたのは右翼7個、直掩6個、左翼4個ですので、凡そ17個艦隊相当でしょうか。正面以外に配備されていたのが全部で20個機動艦隊ですので、その殆どをファリアス艦隊が平らげた事になります」

 「帝国軍側に投降したのが5個弱で、半個艦隊程度が後方へ逃走と。ウチで17個弱に加え、コロニーレーザーで半個艦隊相当。そうすると、帝国軍が撃破したのは22個艦隊相当って事か」

 「はい。とは言え、実際に戦闘に参加した艦隊数で考えると、此方の挙げた戦果は帝国のそれを大きく上回ります」


 ソフィーの言いたい事は分かる。帝国軍は30個機動艦隊を投入し、10個機動艦隊を失いつつも共和国軍22個機動艦隊を撃破した。一方で、ランドロッサ要塞陣営は投入した18個機動艦隊の内で、5個機動艦隊とコロニーレーザーのみで17個機動艦隊を損失艦ゼロで撃ち破った。これらをキルレシオで比較した場合、我々要塞陣営は帝国陣営に大きく勝ち越している事になる。


 「まぁ、向こうはその分、要塞そのものを手に入れているからね。戦闘過程で拿捕した艦艇や艦載機も加えれば、最終的な差は縮まるだろ。そもそも、此方は別に帝国陣営と争っている訳でも無いしな。向こうさんはバリバリ意識していたみたいだけど……」

 「帰り道に、かなり無理をして要塞をもう1つ攻略したそうですね?」

 「少しばかり、ウチが目立ち過ぎた様だ。次回があれば、もう少しだけ大人しくしようか」


 次は、オッサンが『オグマ』を駆って戦うか。艦隊やコロニーレーザーを前面に出す戦闘よりかは、他の皆さんが受ける衝撃も優しくなるだろうからね。いや、何で他の勢力に配慮しなければならないのか不明だけどさ。


 「尚、ファリアス艦隊の補修及び補給に要する資源の量ですが、金属が33万トン弱、非金属が6万トン弱、弾薬が92万トン弱、推進剤が510万リットル強となっています。また、フィンジアス艦隊とゴリアス艦隊は何れも戦域への移動に伴う推進剤の消費のみでしたので、両艦隊合計で240万リットル強ですね」

 「金属とかは日々の生産量と比較して大した量では無いけど、流石に推進剤は相当量に達するか。全艦隊をフルに動かしていたら、どれだけ消費した事やら……」

 「こうなると、推進剤生産プラントの更なる強化は避けられませんね」

 「だなぁ。もう1段階は最低でも強化しないと」


 ドクターによる機関の燃焼効率改善によって、今後は推進剤の消費量も多少だがマシになるとは思うのだが。とは言え、艦艇数が今後も増えるとすれば、いたちごっこだな。或いは、何処かで艦艇数を抑えるかだが……。質で量をカバーか、その辺もドクターと要相談かな。


 「一先ず、私からはこれ位でしょうか」

 「そうだね。ありがとう、ソフィー。シャンインは何かある?」

 「いえ、特には無いですわ? 精々、帝国が慌てふためいて無様な恰好を晒した程度ですもの」

 「例の商会相手に、随分と楽しんだらしいね?」

 「少しばかりですわ? 相手が勝手にムキになっただけですもの!」

 「そう。まぁ、次からは……、あればだけど程々にね?」


 ……シャンインだからね。次もきっと容赦なく、誰が相手だろうとやらかすのは間違いない。でも、それが彼女だから仕方が無い部分でもある。それに、何だかんだと遊びつつ、結果は出すからな。差し引きでゼロってところかな?


 「ドクターは、全体で話す事はある?」

 「いえ、特にはございませんが、香月司令官に是非見て頂きたいモノはございますな」

 「分かった。今後の開発について相談したい事もあるから、今日の午後にでも向かうよ」

 「承知しました。何時でもお越し下され」


 先ほどの機関改良もあるし、『ステッサ』で初めて運用した『オグマ』の事もある。ドクターとは、個別に時間を取って語り合いましょう。彼が何を見せたいのか、若干怖い部分もあるがまぁシャンインやサウサンよりはマシな筈だ。


 「なら、星女救出戦に関してはサウサンから統括して貰えるか?」

 「構わんが……」


 オッサンが説明しようにも、ぶっちゃけ大部分に関わっていないというね? 殆ど、『オグマ』で空戦していただけだからな。『ステッサ』への潜入から研究所での救出劇まで。明確に語れるのはサウサンしかいないのだよ。


 「『ステッサ』に潜り込んで、共和国軍の防衛システムを落として、研究所から星女を救出して、脱出した。これ以上、説明がいるか? 大体わかるだろ?」

 「「「「……」」」」

 「いる?」

 「いらない?」

 「いると思いますけど……」

 「……えぇ、普通はいるわよね?」


 サウサンに任せようと思ったオッサンが馬鹿でした。ヘイスァとバイスァは平常運転の一方で、テトラとヤヴァナは、この人大丈夫かなって顔してる。いや、本当にそう思いますよ?


 「……サウサン。帰路で纏めていた詳細な報告書を、後で此処に居る全員に送ってくれ」

 「ふむ、了解した」


 こうして、グダグダな終わりを迎えたミーティングであった。いや、サウサンさん。本当にしっかりとして下さい!

お読みいただきありがとうございました!

次回もお楽しみに!

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