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██の斬獲者 死忘旋風/黄金█獣

戦闘パートで複数人動かすのが難しく遅れました。


頭を射抜かれた結果頭から地面に突っ込んだ鶏によって土煙が巻き起こる。


「やった!?」


「まだです退避!!」


お姉さんの禁句と同時に土煙の中からぶっとい赤いラインが発生する。


「フラグ立てやめろですわぁ!?」


即座に退避しながら次弾を射る。


██████████(ゴッ゛ゲェ゛ェ゛ェ゛)!!』


鶏が土煙の中から現れ、その翼でさっきまで俺がいた場所を薙いだ。物理周りのステータスが通る鳥型のモンスターでもあの巨体、(ティッシュ並の耐久)が喰らえばひとたまりもないだろう。


それよりも思案すべきは何故やつが生きているかだ。確かに弓の一撃はクソ鶏の鳥頭にクリーンヒットしたはず。


鳥系モンスターの特徴として総HPが低い事に加えてこれまでのノックバックの累積ダメージ、更に影属性特有の肉体破壊無しの代わりにHPを削りやすいという特徴からして確実に殺しきったはず。


鳥の鳴き声にノイズがかかっている。それ以外に見た目の変化は……白目剥いてることか?


第2形態?ジェリンド(エンドコンテンツ)ナイトメアリス(大型レイドボス)程の威圧感は感じない、それこそ装備縛らなければさっくり狩れそうなこの鳥が?


「チッ!」


影の矢をばら撒くが反応が薄い。ダメージにも構わずこっちに突っ込んでくる。


「ジェリンド起動!『真界超越』!解除!『龍晶絶禍』!」


「なんか妙だよぉ!?」


水晶の槍を翼に叩き込むがロクな反応を見せない。防御力上がってるのか?


さっさと殺らないとロクな事にならな──────っ!?


『Gyuruaaaaaaaaaaa!!』


叫びと共に心眼によっては足元から生えた赤いラインを回避する。


新手!?


「『ベアゴルド』!?あいつは自身のテリトリーから離れないはず……!?」


咆哮と共に現れたのは予習していた最後の一体、ベアゴルドこと熊。


ジェリンドの攻撃に似た黄金の杭が地面を突き破り先程まで居た場所を貫いた。


同時に少し鶏野郎にも当たるが一切反応しない。


「れな!もうあの鳥に逃走の意思はありません!結界は解除しても問題ないので看破を!」


「了解、『看破』」


「チッ!死にに来たなら相手してやります!」


武器を(ゼッキョウ)から大太刀(屍骸斬獲)に変更。


「ガルザークさん!もう空戦特化じゃなくて問題ないですわ!」


「了解した、喚起:ソードリザード06、喚起:ゲイルホース04!グリフォンは空から距離取って攻撃続行!レーズン、あんまり離れるなよ!」


「あららー?」


ルナテックの指示に応じてガルザークが追加で鱗が鋭い刃のような蜥蜴と翠色の馬を召喚、そのまま馬にレーズンと2人乗り。


「先に鳥から始末しますわよ!『天動の星球儀(アルマ・ストラ・ギア)』起動!衛星(サテライト)『サンライズ』起動!『スター・バレット』!」


なんだありゃ。ルナテックが天球儀のついた杖を取り出しスキルを発動したかと思うと魔法陣が展開し天の川のような煌めきの羽衣を纏う。天球儀の星の一つが赤く煌めくと魔法が発動した。確かMP以外は耐久寄りで魔法攻撃は取れてないって話では。リビルドレベルのステータス補正でもかかってるのか?


「『一閃』、傷が浅い……」


「鑑定通った!『死忘旋風 イーグリン』!種族はアンデット!!」


「HP0になったら即アンデット化っておかしくないかねぇ!?サラマンダーよりはやーい!?」


火山のアレは精霊(サラマンダー)じゃなくて魔獣だし重戦車ビルドだろ……


「おそらく大量に抱えていたMPが原因!死体が魔力で動いている!」


自分が死んだことにすら気づいてないおめでたい鶏頭に真実《死》をぶち込んでやるか。


「『居合ぎ────ッ!?り』!」


直後、鶏の死体を守るように黄金の柱が地面から飛び出す。


踏みとどまり柱をぶった斬る。


また熊のスキルだ。


「コイツ、鶏が目当てか!?」


ガルザークが叫ぶ。このタイミングで現れたならばそれを疑わざるを得ないだろう。


「このキルパクマ野郎、許せませんわ!」


「ヘイト優先度がおかしい、『呪縛・怨念鎖』……あれ?」


れなが熊に向かって放った呪詛の鎖を熊は簡単に引きちぎった。


「『シューティングスター』!このクマに魔法系統はダメですわね!『衛星霧散』!『ソニックブラスト』!」


ルナテックが魔法陣を消して旗に持ち替え、衝撃波を熊に飛ばす。


「ルナテックちゃん、デメリットで物理ステータス死んでるよね?」


ぺすっ、とルナテックの飛ばした衝撃が熊に着弾するが、熊のヘイトを貰うだけしか役割を果たさなかった。熊野郎はキマッた目でお姉さんを見つめている。お姉さんの話だと物理周り死んでるならヤバいんじゃないか?


「ファケリーさん助けてくださいまし!!!!」


しょうがねぇなぁ……


「……『一閃』、あっ」


熊に斬撃を当ててヘイトを取ると同時に視界の隅に1つのアイコンが表示される。とりあえずデバフで動きがトロいらしいルナテックと熊の間に位置取る。


キタキタキタキタ!


「あったまってきました」


「今までまだ手を抜いてたのですか!?最初から本気出して下さる!?」


「いえ別に。とりあえず先に鶏から片付けましょうか」


「それができれば苦労しないですわ!」


「できるから言ってるんですが」


「は?」


それではご開帳。


「『終壊焦動(オーバーデッドヒート)』」

『終壊焦動』の詳細は次回。


Q.レーズンなんもしてなくね?

A.普通の生産職なんてそんなもんです。


『星界天杖 アルマ』

ルナテックの使っていた天球儀のついた杖。製作者はスペル・マスター。使用時に物理ステータス(STR、VIT、AGI)がガタ落ちした上で移動不能のデメリットが付与されるが、それを踏まえても異常な魔法系ステータスの上昇やスキル及び魔法数を保有する、ジェリンド・プライムに匹敵する武器。一瞬使用したのは合意の上で登録したプレイヤーのステータスを転写した『衛星(サテライト)』を参照する魔法群。素材になったのは周辺モンスターをユニーク化して強化使役する巨大な魔獣『天動唯我 アルマ・アニマ』であり、『聖鎖の騎士団』による集団討伐。ユニークボスではジェリンドの次に強かったがバフ盛りキチガイ精鋭集団には敵わなかった。対になる装備として『天命王槍 アニマ』が存在し、サブマスターのサンライズが保有している。

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