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██の斬獲者 深緑旋風・再

vivy見てるんですが、水色の髪のロボっ娘で長女属性でたまげました。


投稿がクソほど遅れた理由ですが、新生活辛いンゴ…というのが一つ、3回書き直したのが一つ、ステータスのメモ消失事件が一つ、となっております。


現在4時半也。


「そういえば今週掃除当番でしたわ!」


「通学に1時間程かかる……」


爆速で帰ってきた俺が馬鹿みたいじゃないか。


「馬鹿は4時に設定した奴ですわ」


いや集合時間設定したのお前だよ。


「じゃあスペル・マスターを連行したガルザークが悪いですわ!」


「……さっさと行かないの?」


「イクゾー、デッデッデデデデッ、デデデデッ」


「カーン」


「……合いの手御苦労ファケリー、『流離う旅人』」




……山?


「昨日の深夜にinした時に、あの鳥はここにいると情報が入った」


「というかヤマト限定の徘徊型だよねぇあの煽りカス」


「奴は定期的に巣の位置を変える徘徊型モンスター。港にしか出ない鮫や森の奥に引きこもってる熊、火山の火口にいる蜥蜴に比べるとNPCへの被害も尋常じゃない。早急に討伐するべき」


「……徘徊型っていうのは初めて知ったのですが当機が下見でエンカウントしたのってもしかして」


「最後に教えた巣の位置を更新していなかったみたい」


「それ場合によっては当機の下見は無駄足だったのでは」


「初見の感覚を大切にしたいから最低限の情報しか出さないって言ったのファケリー」


「聞かれなかったからは大人じゃ通用しませんよ」


「それを学生のファケリーちゃんが言っても説得力に欠けるねぇ……もうすぐっぽいし結界の準備を頼むよぉ」


「ルナテック、作戦は?」


「初手結界とバフ載せからのブッパですわ!鳥系モンスターは総HPは低めですしここは植物は使いづらい山岳地帯です、レーズンさんの彼岸花は当てにせずに行きますわよ!」


「了解。れな、結界は外から人が入ることは出来ますか?」


「可能。逃さない事に特化してるから多少の隠密はあるけど高レベルの看破は貫通する。機械系の装備は推奨しない」


「刀スキルが我流刀業に上がりましたし試し斬りしたいのでOKです。ガルザーク、空中戦が出来るモンスターは出せますか?」


「自爆は?」


「無しで」

「無しですわ」

「無しだねぇ」

「無し」


「OK、空中戦に対応したタンク型は出せんし多分ステータス負けてるぞ」


「当機がヘイト持つので大丈夫です」


「そりゃ頼もしいな」


「あっしは適当にデバフ打ち込んどくわ」


「私はいつも通りバフ撒きですわ」


「私は〜?」


「相性最悪だし植林でもしてればいいんじゃない?」


「そうする〜」


「到着。周囲にプレイヤーは?」


「見た限りいないねぇ」


ジェリンドのゴーグルを一時的に装備して周囲を見渡す。人影無し。


「こちらもいません。先制攻撃は砲撃撃ちます」


「機械装備、初めて見るのですけど性能はいかほどなのです?」


「整備キツい代わりに高威力だねぇ。ファケリーちゃんのは割と燃費いい魔力消費型だけど費用対効果度外視のユニークボス素材で弾頭作った実弾とかは決闘環境壊れるんじゃない?」


「鮫の時は主力装備縛ってたってことか……」


「時として情報は武装よりも大切ですわ。誰も来なかったもしても使わなくて正解ですわね」


「バフ撒き済ませるか、喚起:フェニックス01、喚起:グリフォン04。『スピードブースト』『ウインドレジスト』」


「突撃5秒前になったら言ってください、当機の自己バフそんなに燃費良くないので」


「了解ですわ、『天極の調べ』『インペリアルオーラ』『エレメンタルレジスト』!」


「『玩具支配・弐式』、『コンセントレイト』あっしも準備OK」


「……『過剰収束』『過剰収束』『過剰収束』、準備完了」


「せーので行きますわよ!」


声を合わせて──────


「「「「「せーの!」」」」」



「『呪縛怨獄結界』」


開戦!!


『コッケェェェェ!!』


この前はよくもやってくれたなこのクソ煽りカス!!


「『緋砲命灼』!」


「『バインドショット』『アローレイン』!」


「『大号令・征伐戦』ですわ!」


「グリフォン04、突撃!」


「ぅあー、じゃあ、『ハーミットミント』散布〜」


開幕、統合スキル以外の砲撃ならば最大火力・発生最速のHP消費型の砲撃を使用。


お姉さんは拘束攻撃と範囲攻撃、ルナテックの『大号令』は初見だけど戦闘開始前から載ってるバフ引き算すると多分ダメージ増加、ガルザークは文字通りグリフォンを突撃、レーズンは知らん、多分機人種には通らないバフ撒き植物とかだろう。


『コッケェ!?』


クソ鳥は攻撃を視認した直後、即座に回避行動を取った。


結果、『緋砲』はカス当たり、他はノーコン。ボスの癖に回避行動取るなや……


「萎えますわ……」


ルナテックがそんな事ボヤいてるのを聞きながら換装。『屍骸斬獲』を抜刀。


前回は森林地帯故に足場になり得る物があったが今回は山岳地帯。あのクソ鳥が攻撃の為に降りてくる一瞬以外での攻撃方法を工面しなければならない。


まあ簡単だ。


「『グラビティシフト』『機走破』『全壊死動』。ガルザーク、グリフォンのVITとHPはいくつですか?」


「今聞くことかそれ?HPは5000、VITは100に装備補正が少々ってとこだったと思うぞ」


なんてったって統合ジョブが調整し続けた第4世代だからな!と胸を張っていた。そこはどうでもいい。


さすがグリフォン、鳥系に比べれば耐久力は高そうだ。


()()()()()()()()()()()()()()()


「『ソニックブラスト』!くっ、キリが無いですわ!思った以上にちょこまかと鬱陶しい!『エリアヒール』!」


「『マジックアロー』!ファケリーちゃん何とかなるんだよねぇ!?『玩具支配』のデメリットでもうあっし遠距離スキル残ってないよぉ!?」


タイミングを見図っているとお姉さんから泣きが入った。


「大丈夫です。あと、デカ目にオブジェクト生成できる魔法ってあります?」


「残念ながらそんな便利な魔法持ってないねぇ……」


仕方ない。行くか。


「『ハイジャンプ』────失礼、背中借りますよ」


『Queeeeeee!?』『コケッ!?』


なんだグリフォンが豆鉄砲食らったような声出して。


ハイジャンプで高く跳躍しても高さが足りん。しかしちょうどいい事に常にクソ鳥の周りに彷徨いているグリフォンがいる。使わない手はないよなぁ?まあ跳ぶのに使うのは足だが。


とにかく肉薄し、1発デカいのをぶち込んでやる。


「『刻弦舞踏』────『一閃』」


『コッケェ!!?』


まただ。


アイツ、ノックバック性能の強い風属性魔法を自分に当てて無理くり緊急回避しやがる。


「『ショックコンバート』。どうしたものか」


「おいファケリーふざけんな!!」


ガルザークから怒号が飛ぶ。


やっぱりダメか。


こうなるともうジェリンドを即起動と解除を繰り返してホバリングするしか……


うん?


ジェリンドで思い出した。


アイツ相手に戦った時は?


MPに限りがあるから今と同じく飛行装備は十全に使えなかった。


広い空洞だったとはいえ閉鎖空間のあそこと山岳地帯のここ、途中までは地に足をつけたままだったジェリンドと常に飛び回るクソ鶏。


立場こそ逆ではあるが、使える物は多い。


「『龍晶絶禍』!!」


MP消費量がクソ過ぎて飛行装備起動してると使えないクソ燃費装備スキル、『龍晶絶禍』。


されどこの状況、まさかの大抜擢。


槍状に形成された虹色の水晶がクソ鶏に向かって飛来していく。


『コッケェ!?』


不意を打ちはしたが魔法のノックバックで普通に避けられた。うん。しかしまた魔法ノックバックを発動させたしジリジリ体力削れていそうではあるな。多分ノクバのダメージで削るかMP切れ狙うのが正攻法か。


「ファケリーちゃん何それ!?」


いやお前が作った装備のスキルだよ。


「そんなのあったっけ?」


「燃費が悪過ぎて結局お蔵入りになったスキルですよ……」


「あー……そういえば改良時に外そうと思ってたスキルあったねぇ……」


最高傑作(マスターピース)とは。


「再充填は何秒?」


「もう終わってますよ」


心臓のおかげでMPが毎秒100回復。『龍晶』の単発消費がカスタム無しで500。感覚としては5秒に1発。


「いやー色々作りすぎて実は作った装備の詳細、手元にあるの以外あんまり覚えてないんだよねぇ」


「私との子供ですよ!認知しなさいよ!!(裏声)」


「昼ドラごっこするならヘイト取れや!」


「ファケリーさん!その水晶どれぐらいで撃てますの!?」


ガルザークの罵声とルナテックの問い。まあ


「MPによりますが最短5秒!」


「承知ですわ!」


うーん。闘技場で使いまくってたし、刀のスキル上げたいから出来れば使いたく無かったがこっちの手札も切るか。


大太刀を納刀。ナイトメシアを取り出す。


「『ゼッキョウ』!」


影の鍵をくるりと手の中で回すと頭蓋の上顎と下顎の意匠のある弓へと変化する。


散弾みたく矢弾をばら撒くタイプだがジャンプして切りかかるより射程はある。


元となった装備『ゼッキョウ』はMP消費で矢を創るタイプであり、矢も影が勝手に装填されるので心臓(MP精製装備)が無事なら一生撃てる。


「『龍晶絶禍』!次降りてきたら仕掛けます!」


「了解した!グリフォン04!降りてこい!」


水晶の槍を飛ばして攻撃するがイーグリンは普通に回避。


やはり攻撃中を狙わないとオート回避すら吐かせられないか。


しかし、もうイーグリンは空から遠距離攻撃をチマチマ飛ばす芋プレイは出来ない。


こっちにも攻撃手段がある事が分かったし、れなが結界を維持している間は脱出出来ないので休めずに飛び続けなければならないイーグリン側が圧倒的に不利だからだ。


『クルルァ!!』


割と直ぐに来た。リソースが潤沢な内に勝負に出るのは好感が持てる。クソカス煽りチキンじゃなかったら拍手してたかもな。


攻撃はいつぞの蜂の巣を破壊した時と同じ、風を纏った突進。


緑色のエフェクトが当たれば一溜りもない事を示している。


「くたばれ」


ギリギリと弓を引く。


怨念の言葉を載せて頭蓋の影弓が軋み、視界の端でMPが満タンになったのを確認する。


標準を微修正、奴には悪いが心眼で攻撃の起動見えてるから射撃も合わせやすいんだよな。


『コッケェ!!』


俺が交戦した限りだと、イーグリンというモンスターはユニークボスの中でも比較的賢い部類に当たる。多分鳥頭の癖に霞の脳みそより上等なAIを積んでる。


故に。その辺の雑魚と違ってブラフに引っかかるんだなコレが。


「『龍晶絶禍』!」


消費したMPは500。残りは550。生成した水晶の形状は槍。


()()()()()()()()()()()()()()()


当たれば確実に体勢を崩される極太の水晶の一撃。


『コックルァ!!』


当然、自身の魔法のノックバックで回避を試みる。


結果は成功。イーグリンの位置を少しだけずらして、攻撃は止めずにこちらへ向かってくる。彼方へと飛んで行く水晶の槍。


お前の魔法が直ぐに再使用出来ようが関係ない。


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


決闘なんかでの悪用防止なのか同じダメージ量でノックバックを重ねることは出来ない。


既に矢は放たれている。


『コッ!?』


極太の水晶の槍で発射直後は俺の手元は見えていない。


そして、まだ微妙にノックバックが生きてるイーグリンに避ける手段も無い……!


直後、大量に分裂した影の矢が殺到しイーグリンを貫いた。

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