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四元の斬獲者 深緑旋風

反省の意を示すべく連日投稿です


『クルルルゥッコッコッコッコッwwwww』


あいつ絶対煽ってるだろ!?


俺は凡その前衛じゃ届かないような高度を高速飛行しているユニークレイドボス、『深緑旋風 イーグリン』を持てるバフ全乗せで猛ダッシュして追いかけていた。


奴は鳥類モンスター特有の低HPを高高度を高速飛行して遠距離から風属性魔法と斬撃属性の羽ををばら撒くことでカバーしている鮫野郎とは別口のクソモンスである。


クッソ残念なことにハイジャンプは届かないのでばら撒かれた妨害を避けながら『全壊死動』のバフ倍率を上げている状況である。


というか後ちょっとで森入るんだが?追っかけるのダルいんだが?


木の枝を足場に跳べばちょっとは届くか?いやさっきの感じだと全然距離足りんしなんか条件満たさないと戦闘モードに入れないのか?


『コッコッコッコッwwwww』


『追いつけねえのかよこのノロマwwwww』って言われてるみたいでクソ腹立つんだが?あと見た目はどう見ても鷲なんだが鳴き声が鶏なのはどうにかならんのか。


怒りのあまりジェリンド装備を取り出して砲撃してやろうかと考えたがギリギリで止める。


飽くまで様子見だからな。


「降りて来なさい鶏野郎!!!」


『クルルァ!?コッコッ!!!』


あ、キレた。


恐ろしい速度で旋回してこちらに本格的に魔法や羽を飛ばしてくる。


『コックルァ!!』


「その鶏みたいな鳴き声がコンプレックスですか!『真界超越』『ハイジャンプ』!」


『真界超越』の加速中にハイジャンプを起動。


風属性の魔法は基本的に見えないため『心眼』や『神託演算』のような攻撃の軌道を視るスキルが無いと回避は難しい。斬撃属性の羽は先程サクッと大木を切断していたのでマトモに受けるのは得策とは言えない。


フィールドは恐らくこの森マップ全域といったところか。


「クッ…『ショックコンバート』『刻弦舞踏』────」


一度着地し、その衝撃を次の跳躍力に変える。


2度目の跳躍と抜刀準備。


下では凄まじい勢いで木々が倒壊していく。現地のNPCが迷惑被るのでは無いかと脳裏を過ぎったがよく考えたらここは敵MOBが湧くマップの深部だった。つまり心配すべきは……



『『『kikyi!!』』』『syuuuu!』


恐らく近くの木々を巣にしていたであろう栗鼠とそれにつられて出てきた蛇がこちらを威嚇する。


クソ、鮫野郎の相手じゃないからMOB共の相手はしないで済むと思ったのに面倒な……!


でも跳躍距離は足りた。刀は届く────


「────『居合切り』」


『クルルルァ!!!』


「なにっ!?」


アイツ、自分に魔法当ててそのノックバックで避けやがった!?


このままだと着地でダメージ負って死ぬ……!?


『syurururu!』


「『一閃』!」


落下中に木の枝から飛びかかってきたせっかち者の蛇に斬撃を振り下ろす。


「クソ、『刺突』──!」


そのまま刀を大木に突き立てて減速。刀の耐久がゴリゴリ減ってる気がするが気にしちゃいかん。どうせ間に合わせだ。


地に足が着いた瞬間に刀を引っこ抜いて退避。直後に羽が飛んできて刀を刺してた木が倒れる。


『kititititi!!!』


「チッ、『一閃』!」


飛び出して来たカブトムシに刀を振るい脚を二本切断。これで暫く動けんだろうし視線を外す。


『コッコッコォッ!!!』


また風属性魔法。『心眼』で軌道は見えてるので魔法同士の隙間を縫って回避。


どうした物か。砲撃と飛行無しだとソロ討伐はもう無理そうだし、いくつか行動見ときたいな。


ンンンン────、さっき確認したけど遠距離スキルは生えてなかったしなぁ。


「────『天絶星断』」


『giii!?』


音もなく後ろに近づいていた蝙蝠に振り向きざまに『機動戦理』の斬撃スキルをぶち当てる。音波攻撃だかなんだか知らんが心眼で後ろから攻撃されるのが見えたから決め打ちして正解だったな。


『コッケェ─────!』


あの鶏野郎、こっちのMPがギリギリなタイミングで降りてきやがった!やっぱり見計らってやがった。


こういう時に限って我流刀技のスキルも峰打ち以外リキャストタイムなのが腹立たしい。


「くっ……!」


いくらHPの貧弱な鳥系モンスターとはいえ、紙耐久のじゃ迎え撃ってもサクッとガラクタに成り下がるだけである。納刀し、身を伏せてギリギリで回避。


バキバキも周囲の木を薙ぎ倒した鶏野郎はその勢いで急上昇。逃げる気か!?


『『『『『kitititititi…!!』』』』』


大量の鳴き声が後ろからして振り返ると大量の巨大蜂と地面に落ちて無残に潰れた蜂の巣だった。


……なるほど。奴が突撃で狙ったのは俺じゃなくて木にぶら下がってた蜂の巣だったらしい。


『コッコォー!!』


「覚えてろーーー!!!」


俺はヤケクソ気味に叫んでブチ切れ気味な蜂軍団に飛び込んだ!!

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