いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の二十二
コロナでデュエルスペース閉まっててキレそうです。
「ファケリーちゃん!剣!!」
うん?わからんが換装。
「『エンチャントシャイン・ハイエンド』!!」
ああ装備にバフか。
「ありがとうございます───『臨壊機動』『刻弦舞踏』」
足回り良好。斬撃バフ付与。MPはだいぶ辛いからな。HP削って節約大事。
『■■■■■■■』
なに言ってるか分かんねぇな。魔法の詠唱か?
「『暴双閃』!」
狙うのは喉。詠唱潰せないだろうか。
『■■■■■■■■■■■■■■』
無理そうだ。
「阻止は無理そうですね…」「発狂阻止の為とはいえ普通女の子の喉に剣叩き込みます……?」「今は女だからセーフ!」
男女平等万歳!
「一発殴られるべきでは?」「その一発で当機壊れるのですが」「減らず口叩く暇あるなら削ってェ!?」
サーセン……。
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
いよいよ不味いな。
「ちょっと張り付くので誤射は勘弁してくださいね…………『相生連斬』」
相手が直ぐに死ぬから最近使っていなかった連続攻撃スキル。
今回に限ればこれは最大の威力を発揮する─────!!
機械の戦姫が舞う。龍の牙から造られた双剣を振るい、光の翼で影の鞭を回避する。
「すっげー、脳みそにTASでも積んでんのかな?」「あの、一応チャージとかしといた方がいいのでは?」
スペル・マスターはアリスに張り付く機動戦姫を見ながら首を振る。
「あの勢いで削りきれなかったら私たちじゃ無理だよ。リカバリーとかに気を配るべきだね」「ですが私、『血戦武装』のデメリットで種族依存のスキルが死んでるのですが…」「………弾除けぐらいにはなるでしょ」「そのまま一緒にプチッと潰されますよ、あの鞭」
ファケリーが光の翼と天眼で無理やり影の鞭を回避して斬撃を繋げる。おおよそ、前衛職の生存を考えていない発狂行動をステータス補正と装備補正で無理やり凌いでいるように見えるが、あれはファケリー ヴァイスの反射神経とVR適正の為せる技であり、戦い慣れてきたプレイヤーが多いβ版の中でも同じスペックで再現出来る者は数える程だ。
「創作意欲が刺激されるなぁ………あっ、そうだ」「なんです唐突に」「今HP何割ぐらい残ってる?」「積んでた汎用リジェネで3割ほど」「やっぱ私より硬いよね……はいこれ、身代わりのアクセサリー」「どういうつもりで?」「いや、ファケリーちゃんやエクリプスちゃんが悪い訳じゃないよ。でもちょっとねぇ…」
アリスとファケリーを見ながらスペル・マスターは呟いた。
『───ッ『幻葬冥門』』
「遅かったみたいだ」
絶望が溢れ出した。




