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いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の十四


そもそも酷い話だ。


レイドボスと銘打っていながら遭遇の手段そのものには一切戦闘が絡んでいないのだから。


特殊エリアに引き込まれたのはロストギア、機人種の6人、吸血種及び竜人種の戦闘または補給要員、『エロ装備(以下略)』の構成員の過半数、ファケリーとエクリプス。


気になったのは、引き摺りこまれてから誰一人、ただの1度も、状態異常『悪夢』になっていないこと。


あと、遭遇フラグになりそうなアイテムがどれだけ探しても出ないことの2つ。どれを倒そうがドロップはここ専用の回復や食事、素材だけだ。お姉さんは採取系のスキルを使用したが、何も得ることは出来なかったらしい。


それ以前から怪しいところはあったが。


あと有り得るのは一緒に連れてこられたNPCとの何らかのフラグ立てなんかだが。




白い髪の幼女に問いかける。


「あなたがナイトメシアですね?」


「いつバレちゃったの?」


「そもそも、レイカが当機を呼ぶときはお姉(たま)ですよ」


「なるほどにゃあ………」


『Wake up!! Wake up!!』


世界がぐにゃぐにゃと歪む。視界が白く染まる。




一瞬の浮遊感のあと、拠点にしていた隠しエリアに戻ってきていた。


「マジでこれ考えたやつ趣味悪いねぇ……ここをゲームだと思ってNPCを蔑ろにしてたら一生脱出出来ないじゃないか」


「最終的に消耗して削り殺されると……」


「考察はそれぐらいにしないと『ソレ』にすり潰されそうですが……」


『AAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!』


眼前の『黒』を見据える。


特殊マップの『ナイトメア』系と同質と思われるが。サイズが他のモンスターとは圧倒的に違う。ジェリンドより大きそうだ。


「あー、HPバーがグングン増えてる。待機状態で殴れないねぇこれ」


「弱点無しのレイドボスとか……」


「プリーストとかは詰みそうだねぇ」


「エクリプス、何度か殴られて来てください」


「嫌です」


「サブマスター?」


「私AGI型なんで……」


「つまり低火力回避タンク……ヘイト取れます??」


「高機動砲撃手擬きに言われると耳が痛いですね…」


「これコアとかあるんですかね?」


影が形成され、全長10メートル程の人型になる。


「あー、これ多分あっしの悪夢だわ」


マジかよお姉さん。


「私サブマスターですけどこんなのと戦ったことあるなんて知りませんでしたよ!?」


「再現率によるけど物理ゴリラで早いし一撃が重いよ」


「満遍なくダメージは通ると考えてよろしいのですかねそれ!」


「『アレ』は低耐久だったからねぇ………」


「レイドボスレベルに耐久上がってるなら最悪では?」


『AAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!』


「準備終わったみたいだねぇ…どうしよこれ」


対策無しかー。


「結論!取り敢えず殴ろ!看破は通るからHPはこっちで見えるしね!」


地面からその体を構成する黒と同じ素材であろう剣を引っこ抜いた巨人に向けて四人は駆け出した。


『悪夢追憶 ナイトメシア』

出現条件は一定以上の好感度のNPCと一緒に条件を満たした隠しエリアに入る。

第一形態

『In the Nightmare』

特殊フィールド『夢冥境』にプレイヤー及びNPCを引き摺りこみ、NPCのうちの誰かに擬態する。

ここには今までプレイヤーを殺害したことのあるモンスターに擬態した『ナイトメア』シリーズのモンスターがポップする。

擬態するNPCは総合ステータスの最も低いNPCであり、引き摺りこんだ時に他のNPCやプレイヤーを特殊状態異常『悪夢』にするのはフェイクであり、『悪夢の中でのナイトメシアとの遭遇』は嘘である。


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― 新着の感想 ―
[一言] 更新乙です。 あっ、なるほどぉ(納得)
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