いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の八
昨日は夏バテ的な何かと宿題の消化と第二皇女のアーカイブ見てたので昨日は投稿出来ませんでした。申し訳ございません。
「ここのモンスターでちょいっとばかし検証したけど、コイツらちょっと異常だね」
「弱すぎると?」
「え?」「は?」
「え?」
「(そこまで弱いかな……?)いや違うよ、耐性の話」
「普通モンスターってさ、何かしら弱点があるものなんだよね、魔法が苦手、炎が苦手、打撃が苦手って具合にね」
「でもコイツらはそれが何もないんだよ。減衰も増幅もしない」
「スキルで耐性あったりしたら面倒だったんだけど、見る限りそーいうのは保持してないみたいだったから手動で調べたんだよ」
「効きそうな光、聖属性も、効かなそうな影、闇属性もね。あとついでに状態異常も調べた限り無理みたいだよ、即死は持ってないから調べてないけど」
「物理方面も打撃斬撃射撃刺突全部調べたけどどれも減衰増幅の気配無し」
「正直相当奇妙だよねぇ」
「逆に言うとどの属性で戦っても等倍は出せるわけだから真っ当な戦い方する子は困らないかな。逆に、通常と違うタイプの属性攻撃、弱点を突いた時だけダメージが上がる特効魔法はゴリゴリ減衰食らうから、汎用だと『精霊術士』系列は戦えないかな」
「ボスの情報は買ってないから分からなかったけど、多分同等の耐性はあるよねぇ」
「あと、エクリプスに質問だ。烏、犬、猪、蛇、馬。コイツらの共通点が分かるかい?ゲーム内でだ」
「……どれも面倒臭いモンスターですね」
「ファケリーちゃんは地上に出てから日が浅いから分からないだろうけど、プレイヤー間では面倒臭いモンスターってのは共通認識だよ」
「烏……メタルクロウはロングレンジから高威力の羽を飛ばしてくるので近接職に嫌われますね。犬、マジョリティハウンドは集団で襲って来るので高確率で袋叩きにされます」
「猪ことアサルトボアはスーパーアーマーで突進して来ては多段ヒットとノックバックで魔法職を殺すことに定評があるね」
「蛇ことアサシンサーペントですが、森、洞窟、砂漠などどこでも無音で出てきては毒をばら撒くはた迷惑なモンスターです」
「馬……マキシマムホースの後ろ蹴りは一定確率で即死が発生する。過剰なストレスだよ」
「……つまり、悪夢とは嫌な思い出だと?」
「殺された事のあるモンスターが妥当だね」
「あの、無駄に強い蜥蜴が出て来たのですが……」
「心当たりがあるかい?」
「ええ、何度も殺されました。昔のことですが」
「(これを殺せる蜥蜴って一体……)」
「多分、そのプレイヤーの八割かマイナス20のレベルのモンスターがこのフィールドではポップするんだろう。あっしの悪夢と思われるライオンも出て来た」
「ライオンと蜥蜴は見つけても手を出すなと注意喚起をするべきでしょう」
『皆の者、朗報だ』
「ロストギア……?」
『レイカが、ナイトメシアに遭ったそうだ』
え……?
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