いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の七
マーリンピックアップ爆死しました。死にたい
そもそもモンスター湧くのか?カンスト以外レジスト出来て無いのに引き込むと同時に状態異常かけて襲撃とかクソゲーもいいとこだろ。
案外ダメージを受けると目覚めたりするのか、夢の世界のモンスターが弱いからすぐ起きれるのか。
機械の躯では欠損以外の状態異常は帯電ぐらいしか知らないから分からねぇ。
「まぁ、ユニークだし殺しに来ても可笑しくはないか」
呟いて、視線の先に影からモンスターが湧き出す。
蜥蜴、烏、犬。真っ黒な3匹の獣達は、こちらをターゲットに決めたようだ。
『看破』っと。
『ナイトメア・リザードLv80』
『ナイトメア・クロウ・Lv40』
『ナイトメア・ハウンドLv45』
なんか蜥蜴だけ強いぞ?
『『『………』』』
この手のモンスターにしては珍しく吠えたりしないようだ。無音でこちらに迫ってくる。
「ええと、『生は夢幻、死は唯一絶対』」
直後、昏いひかりが身体にまとわりつく。
メイド服の試し切り?にはちょうどいいな。
「フッ!」
烏の嘴を避け、蜥蜴に蹴りを入れ、犬の頭を掴んで地面に叩きつける。
蜥蜴は飛ばされて犬は霧散……いや、蜥蜴も霧散し後には烏のみ。
「ハッ!」
正拳突きで烏も死亡っと。思ったより弱いな。
『『『『『『…………』』』』』』
……………思ったより多いな。これは面倒臭い。
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「はっや、もしかしなくてもAGI型かぁ」
凄まじい速度で走り去ったファケリーを見て呟くスペル・マスター。
「あっしもさっさと片付けるかな」
湧き始めたモンスターを見てゴソゴソとウエストポーチから取り出したのは、装飾の多い短剣。
「『愚劣を歌え』あと『ウェポンチェンジ』っと」
装備を設定したものに取り替える『ウェポンチェンジ』によって戦闘用の洋服に着替える。
「そーれっ!」
気の抜けた掛け声と共に近寄る影の猪に切りかかる。
装備の補正による暴力的な筋力から繰り出される斬撃はあまり美しくない。センスの無さが一目で分かる程に。
急所を切り裂かれた影の猪は霧散した。
「んー、エレメント系かな?」
猪がいた場所に目を向けながら呟いた。
短剣をしまい、ウエストポーチに腕を突っ込む。
「ここは一つ、実験と行こうかな?」
剣、槍、斧、鞭、釘バット、薙刀、ブーメラン、爪、弓、盾、ガントレット、鎖鎌、デスサイズ、チャクラム、短刀、棍棒、槌………音を立てて武器が積み重なる。
そして女は破滅を歌い上げた。
「『あれも、これも、それも、何もかも。世界は私の玩具箱』________『玩具支配』」
惨劇が、幕を開けた。
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「やっと起きれました」
「おっはよー、遅かったね」
「当機達はレジストしましたよ」
「これだからカンスト勢は……」
「湧いた雑魚からアイテムが落ちました。建材や食料、素材などですがここでしか使えないようです」
「イベント限定アイテムって奴だね」
「『悪夢』から強制的に回復するアイテムもあるので非戦闘職はこれで起こしてください」
「了解です」
「じゃあ作戦会議と洒落込むか!」
「こちらとしてはNPCは意地でも帰還させたいですね」
「早めに帰還するに越したことはないかな、クランランキングが落ちちゃうしね」
「では、人員が目覚め次第ナイトメシアについての調査を始めましょう」
「おー!……ノリ悪いね…」
爆死したのでブクマや評価、感想などで慰めてください。




