いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の六
この話が投稿されている頃には、逆見はマーリンピックアップを回しているだろう………
タイトル回収に6話かかるとは……
「おや、ファケリー、その装備は」
「やっほーエクリプス」
「げっ……」
「淑女の出す声ではありませんよエクリプス」
「因みにこれはあっしの自信作」
「色々作ってもらえることになりました」
「やべーやつらが手を組んでしまった………」
失敬な。やべーのは装備貢ぎお姉さんだけだ。
「あ、ファケリーちゃん、さっき面白い情報仕入れたんだよ」
「なんでしょうか?」
俺に話すってことは多分ユニークモンスター関係か。
「最近ねぇ、結構な数のクランがランキングから転落したんだよね」
「え?」
「大海域の『ハルカ大船団』、ドワーフの『鉄火隊』、別大陸の『聖鎖の騎士団』なんかが上位から一気に転落したんだ」
「確か、どこのクランも構成員がしばらく顔を見せなくなったと」
「情報が早いねエクリプス、それこそ神隠しでも遭ったみたいにね」
「何処かしらの未開拓領域に挑戦しただけでは?」
「それが違うんだな、信頼出来る筋からの情報によるとね、引き摺り込まれたそうだ」
「ええと」
「影を操るユニークモンスターがクランの構成員を変質したマップに引き込んだらしいんだよ」
「どういう条件で発生したのですか?」
「そいつは分からないね。ただ、引き込んだ奴を倒すか死ぬまで脱出不可能ならしくてね」
「つまり、そのユニークモンスターを倒そうと躍起になってなかなか出なかったため他のギルドと引き離されたと」
「それで、それぞれのクランマスターは箝口令を敷いたんだけど情報が入って来てるっていうね。人望無いね」
「何が言いたいのですかね」
「ごめんねみんな、一つ嘘ついた」
「は?」「え?」
「正確な条件は分からないけど、共通点はしってる」
隠しマップ、その入口を指さしながら言った。
「隠しマップに大人数で入ることだよ」
突如、足元から影が噴き出し足に絡みつく。
『RAID!RAID!RAID!RAID!悪夢追想 ナイトメシア出現!!』
『該当モンスターを討伐するまで特殊マップから脱出
不可能です』
「ンなぁ!?」「やっべ」「ちょっ!?」
赤い文字と大きなアナウンスが異常を知らせながら、影に引き込まれた。
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視界がブラックアウトした数瞬後、まとわりついた影が霧散する。
「ここは……」
お姉さんとエクリプスもいるし他の変態共や離れたところにいたNPC達も近くに出現した。お姉さん以外眠っているが。
「拠点まで……」
「マジかー」
ええと、『看破』っと
name:エクリプス
Lv65
状態異常『悪夢』
「『悪夢』………?まさかみんなも……?」
「確認した限りそうっぽいねー」
そう言って苦笑するお姉さん。
「ロストギアッ!」
『こちらも異常を確認した、ホムラ達も眠ってしまっておる』
「あっしとファケリーちゃんはカンストだしレジストしちゃったみたいだね」
「装備の耐性では?」
「いや、いまあっしは状態異常無効系は付けてないね、精神系か呪縛系かな?」
「とりあえず他に知っていることを」
「あんまり無いよ。その状態異常はこっちの身体が操作出来なくなって夢の世界で特定のモンスターを倒さないと出てこれなくなること、ボスのナイトメシアはエレメント系のモンスターで影と闇が主属性、他は知らないや」
「分かりました。とりあえず……」
「周りに彷徨いてる雑魚を掃除しなきゃ寝てる間にみんな殺されれちゃうね」
「ええ、当機は拠点近くを掃除します」
「んじゃああっしはクランメンバーの近くを守るかな」
示し合わせると同時に俺は走り出した……!
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