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いざ逝け冥土道、悪夢の追憶 其の三




移動描写なんてカットだカット。安全過ぎてやることないからインすらしてないわい。




「アンカーを設置するので離れてください。あと、首都には入らないのですか?」


ここはヘクステア共和国の首都、メルシク。その付近の隠しマップだ。


「いえ、貴方は入ります。ですが一度ここに拠点を設置する必要があったので」


因みに隠しマップは入った瞬間に高レベルのNPCが待ち構えており、移動した瞬間に首が飛ぶ。


ここに腰を据えると。


「入口が1箇所ですので、見張りさえ立てれば侵入は防げますので」


『転移完了』


移動拠点の転移も終了っと。


『御苦労であったな』


とロストギアのアナウンス。苦労はこれからなんだがな。


「行きますよファケリー、変態どもの巣窟に」


「はぁ……」


ロールプレイが崩れないようにしなくては。




『女性トッププレイヤーの装備をエロ装備に染める会』


「ここです」


うわでっか。


「ハイデンフェル支部は縦でしたがこちらは横に大きいですね」


「本部だからどっしり構えたいそうですよ?」


「そうですか」


「アポは取った筈なので入りましょう」


馬鹿デカい扉は魔法で動くらしくエクリプスがスイッチを押すと自動で開いた。


『この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ』なんて刻まれてるしこの門。


「では失礼します」


「えっ?」


直後、エクリプスが俺の背中を蹴飛ばして魔窟の中に叩き込んだ。


覚えてろ絶対に復讐してやる………!!!


門が閉じて俺一人では出れなくなってしまった。


「ええと」


中の印象は支部をデカくしたような感じか。


カウンターのベルを鳴らせばいいのか?


「おや、妖精種…」


「来客!来客!」「ご主人!知らせる!」「メイド長呼ぶ!」「紅茶?コーヒー?緑茶?麦茶?烏龍茶?」


相変わらず騒がしい……


確か他にも生産の手伝いをする妖精も雇ってたんだったか。


「飲み物は要らないです。案内をお願い出来ますか?」


「案内!案内!」「応接間!」「飲み物要らない!」


五月蝿い妖精達に案内されながら無駄に広い本部を進む。



「ここ!」


「ありがとうございます」


扉をコンコン、とノックする。


「入ってください」と女性の声。


「失礼します」


応接間には、机を挟んでソファーが2つ置いてあり、眼帯を付けた黒髪黒目の女性が申し訳なさそうに佇んでいた。


「とりあえず掛けてください」


「では、失礼します」


おお、フッカフカだこのソファー。


「私は女性トッププレイヤーの装備をエロ装備で染める会、サブマスターの双刀掃討総統です、今ならまだ引き返せますよ?」


MMO特有のアレな名前の人に初めて会ったな。というかまだ引き返せますって……


「機人種のファケリー ヴァイスです。帰る訳にもいかないので……」


というかなんでこんなまともそうな人がこのクランにいるんだ……?


「今なんでコイツこのクランにいるんだ?って考えましたか?」


「ええ、まあ」


「こいつらやばいから手綱を握らなくてはって考えました」


聖人なんかかこの人。


「……ともかく、こちらのクランマスターが、貴女でに着て欲しい装備があるそうです。その対価として、機人種に装備の提供をするのはどうかとエクリプスさんに話を受けています」


「……分かりました。直ぐに済ませましょう」


「下手すると数日はログイン中は拘束されますよ?」


「装備には替えられないので」


「物分りがいいのか悪いのか…」


「利益が出るのは確かなので」


「了解しました、撮影所に案内します……」


もう、戻れない。

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